スペシャルインタビュー the coopeez |スタジオラグ

スペシャルインタビュー
the coopeez | スタジオラグ

スペシャルインタビュー the coopeez

「京都が生んだ遅咲きの奇跡」「京都の秘密兵器にして凡人の最終形態」JOIN ALIVE 2013、ネコフェスなどの大型フェス・イベントに出演するなど、注目度急上昇中のthe coopeez。全てのアートワークを担当するフジモト氏に結成から最新アルバムの舞台裏までを赤裸々に語って頂きました。

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インタビュー

目指してなかった訳じゃないですけど、実際そういうことを体感として感じたら、もっともっとそういう場所に立ちたいなと

まずは、the coopeezの現在に至るまでの歴史をお伺いしたいと思います。バンドの結成が2002年なのですね?
藤本:実は2002年からではないんですよ。2002年から、僕が募集を始めた感じなんですよね。初ライブが2004年なんで、今年の夏で多分丁度10年くらいやってますね。結成してライブに漕ぎ着けるまで、多分2年くらいかかったんで。
その時からメンバーさんは変わらずですか?
藤本:今はもういないです(笑)。最初はベースレスの3人で初めてライブしたんですよ。その時のライブに見に来てくれてた今のベースが入って、そこからベースはずっと変わってないです。それからギターがやめて新しいギターが入って、ドラムがやめて、しばらくサポートがいたりちょっと入ったけどまたやめたりがあって、今の4人になったのが4年前くらいですかね。
募集を始めた2002年には、藤本さんはMOJOに?
藤本:いました。僕バンドを大学卒業するまで一切やったことがなくて。一切やってなくて、軽音とかも入ってなくて。いわゆる就職活動の時期にバンドやってみたいとなって、でもあまりにも何も知らないんで、ライブハウスで働いたら、色々知れるのかな?みたいなところで、偶然アルバイト募集をしていて。そこで面接に行って働き出してからメンバー募集し出したという感じなので、それが2002年なんですよね、多分。2004年のライブが人生初ライブで、すでにもう24歳くらいの時です。結構、出遅れです(笑)。
始められたのが遅かったのですね。1stアルバムを出されたのが2012年なので、そのあたりからぐっと勢いがついた感じでしょうか?
藤本:勢いついているんですかね?あんまりついてないような(笑)。それまでにもシングル出したり、別のレーベルでミニアルバムみたいなのを出したんですけど、2012年に初めてフルアルバムの形で出しました。
バンドメンバーは家族のようなものだと以前おっしゃられていましたが、今のメンバーを家族で喩えるとどういう構成ですか?
藤本:僕が父親で、ベースが母親的なポジションですかね?ドラムの子が子供みたいな感じで、ギターがじいちゃん、みたいな(笑)。前のアルバムのジャケットが、4人組の家族のイラストなんですけど、なんとなくそんな感じですかね。
2004年の初ライブの時には、すでに「the coopeez」というバンド名でしたか?
藤本:そうです。バンド名はずっと変わらずやってますね。
いつ頃にバンド名は決まったのですか?
藤本:ライブをするちょっと前くらいまで「どうしよう?」と悩んでて。「クーピーズはどう?」って話を僕がしたら、当初の二人がそれはすんなり「いいんじゃない?」となったんで、「じゃ、クーピーズで!」みたいな(笑)。
言葉の意味としては、どういう意味ですか?
藤本:クーピーペンシルという、色鉛筆の芯がまんまペンみたいな、クレヨンと色鉛筆のあいだみたいなのがあって、綴りは全然違うと思うんですけど、「クーピー」はそこから取りましたね。
カラフルなサウンド、というイメージですか?
藤本:知り合いのバンドマンと、バンド名が決まってないといった話をしていて。その人が「うちはペンズにしますわ」となって、「じゃ、僕らはクーピーズにしますわ」みたいなよく分からん会話の中で出て、何となく良いなとなって(笑)。何の根拠もないですね、意味がある訳でもなく。
2004年の初ライブから10年、2002年の募集開始から12年、かなり長い期間活動されていることになりますね。
藤本:なんだかんだ。何も考えてなかっただけで、気がついたらという感じですね。
ここまで継続してやっているとは、当時思ってらっしゃいましたか?
藤本:何も考えず、とりあえずやってみたい、ライブというかバンドというのをやってみたいとやり出してから、何がというかただただやってたら、こんな歳になってました(笑)。
これまでで一番印象的なことは何でしたか?
藤本:去年初めてフェスに出たんですよね。北海道のJOIN ALIVEってやつに、オープニングですけど。いわゆる大型フェスに縁があって初めて出させてもらったのは、印象的だったかも知れないですね。
大型フェスのステージというのは、どういう気分でしたか?
藤本:やっぱり凄かったですね。野外もあったりする何個かの会場の中の一つが、屋内のでっかいテント小屋みたいなところで、そこでやらせてもらって。やっぱり大きいステージで歌えるというのは、何とも言えない気持ちになりましたね。
どれくらいの人数の前で演奏したのですか?
藤本:朝10時とかだったんですよ。だから絶対いいひんやろなと思って、その時間帯でやるのがオープニングで僕らだけやったんで。最初それでも200~300人いたんですよね。演奏している内に人がどんどん集まってきて、2倍くらいに人が集まってきて。。「はぁぁ、、すごいな」みたいな(笑)。「こういうことってあるものか」という感じで。目指してなかった訳じゃないですけど、実際そういうことを体感として感じたら、もっともっとそういう場所に立ちたいなという思いにはなりましたね。頭で考えるというよりは体感したんで。
では、今年もどんどん大型フェスに進出を?
藤本:はい、出たいとは思っています。
メンバーチェンジを経つつとは言え、これだけバンドが継続することはすごいことだと思います。何か秘訣のようなものはありますか?
藤本:幸か不幸か分からないですけど、始めたのが遅かったじゃないですか。大学も出て仕事しながらというところで始まったというのは、ぱっと聴き「遅っ!」「アウトでしょ」みたいな感じですけど、その環境やったからこそ、逆に続いている理由はそこにあるのかもしれません。
始めるのが遅かったのがよかった?
藤本:大学とか高校とかで、仲のいい友達・気の合う友達とバンド組んで大学までめっちゃライブ活動やれてたら、ひょっとしたら見切り付けてたかも知れないなと思うんです。僕一切そういうことが出来なかったというか、人と関わるのを避けてたんで。人付き合い苦手、しゃべるのも苦手、団体行動みたいなのが超苦手で。そこで一切やったことなかったから続けてるのかなというのは一つにはありますね。それだけじゃないと思うんですけど。大学の子らってすんなりやめるじゃないですか。もう卒業なんで、どっかそこまでという感じで、大体のバンドはあまり未練もなくやめていくのが、不思議でしたね。そんな、すぐうまくどうこうなるもんでもないのになと思って。そんな落としどころというか、見切り地点をここまでって決めてやる考え方も不思議と言えば不思議やと思いながら見てたんです。
確かに、すぱっとやめられる方が多いとは思います。
藤本:でもそれを考えた時に、それまでにめっちゃライブをやることが出来たから、そういう気持ちになれるのかな、というのもあって。何も考えてなかったというのは、ひょっとして不幸中の幸いかも知れないですね、バンドを続けているということに関しては。
初めてライブをされた2004年頃の状況は覚えていらっしゃいますか?
藤本:ただ、真っ白でしたね。
当時と今とでは、バンドマンを取り巻く環境も大きく変わったと思いますが、現在のバンドマンにとって活動を続ける上で大事なことは何でしょうか?
藤本:諦めない、とかじゃないですか(笑)。諦めないとか、精一杯やるとかでしか、もう。うまくいこうと思ってうまくいったら、皆うまくいきますもんね。いつかいくんじゃないかと思って、諦めずにやるしか、ないんじゃないかなとは思いますけど。
それをまさに、the coopeezが証明しようとしているところですものね。
藤本:僕、基本的に無責任な人間なんですけど、ただ他のメンバー3人が皆いい歳ですけどやってくれているということに関しての、何かしらの責任感みたいなのはありますね。ここまで来て何にもならんまま終わってたまるか、みたいなところは、今さらやめる訳にはいかない理由になってるかもしれないですね。結果出したいと思いますね、いいメンバーやと思ってるんで、その3人のためにも。結局、曲作って真ん中立たしてもらってるのも僕なんで、もっと頑張らなあかんなと思ってるんです。
独特なイラストを描かれることでも有名な藤本さんですが、あのインスピレーションはどのように湧いてくるのでしょうか?
藤本:あれは案外皆が思っている以上に、想像力豊かなものじゃないですけどね(笑)。
えっ!?そうなんですか?
藤本:テーマがないと描けないというか。あまり技術がないんで、いっぱいある中でこれをやってますと言うよりは、バンドの曲でもそうですけれども、これしか術がないっていう(笑)。選択肢がないんですよ、僕基本的に。だから、これしか描けへんぞっていうのを繰り返し描いているだけで。そんな豊かな発想力は自分にはないと思っています。
いやいや、あのイラストはおいそれと描けるものではないと思いますが。。イラストを描くインスピレーションと曲を書くインスピレーションは、また違うものですか?それとも似たものですか?
藤本:多分違うと思います。絵に関しては、あまり意味がないんで。だから、バンドの方をやってるんやと思います。大学まで絵を描いてたんで、普通の考え方で言うとそっちにいくじゃないですか。でもあまり意味がないので、「これを描きたい」というようなテーマも持ってないんで。どっちかと言うと曲を書いたりライブをした方が、今はやりたいことが出しやすい形がライブとかバンドなんやろうなという感じですね。
表現者として、自分の表現は音楽であると?
藤本:音楽なんていいものじゃないですけど(笑)。絵より自分が目立ちたいみたいなところはありますね。絵を描くと、絵が作品じゃないですか。音源になると別ですけど、ライブはやってる人そのものが見られる対象になる。だからやっぱり、存在感ない大学までの人生を送ってきて、自らがもっと見られたいみたいな欲があったんじゃないですかね(笑)。

今までになかった新しい混ざり具合・バランス感覚なんやろうな

では、2nd アルバム「newbalance」についてお伺いしたいと思います。まずはアルバムの完成おめでとうございます!
藤本:ありがとうございます。
1stの時は、完成からリリースまで期間が空いたそうですね。
藤本:前のアルバムは、2011年の夏くらいに出来て、その年末に出す予定で発売日まで決まってたんですけど、色々あって一旦ストップして。そこからずっと、モノは出来てたけど出すあてもなく宙に浮いてた感じで。その次の年に縁があってレーベルの人と出会って気に入ってもらって、それをまんまレーベルを代えて出し直したような感じで。出した時には、自分らの中ではもう次のモードに入ってたんですけど(笑)。
今回はでは、完成からリリースまではすんなりと?
藤本:去年の今頃ですかね?1年くらい前から少しずつ録り出して。リリースがあるからとかじゃなくて、そんな器用で上手なバンドではないので、少しずつ溜めておかないと、いざという時のためにそんなどかっとは作れんやろうという話になって。何があるという訳ではないですけど、ずっと作り溜めしてたんですよね、1年前くらいから。ある程度曲が溜まってきて、やっぱり出したいな、みたいになってきて、前出したレーベルの人に協力してもらって、自主レーベル名作って共同レーベルのような感じで出します。
では曲は、ここ1年くらいの新しい曲が収録されている、という感じですね。
藤本:そうですね、レコーディング自体は1年くらい前からのものなんで、めちゃめちゃ古いということはないですね。
リリースが5/21と、現時点で約1ヶ月前という段階ですが、現在の心境はいかがですか?
藤本:何とか売れてくださいという感じです(笑)。前よりは枚数が売れるというよりは、前よりもっと知ってもらいたい思い・知ってもらいたい欲は格段に上がってます。めっちゃいいんですよ。作品に関しては本当、めちゃくちゃいいんですよ。前より、勘違いされない内容になってるんで。
「勘違い」とはどういうことでしょうか?
藤本:前は、奇抜なというと変ですけど、曲であったりアレンジであったりが割と奇抜な感じやったんですね。悪く言えば、変なバンドやと思われるような、「イロモノ」といったら言い過ぎですけど、ライブやってても最初はそういう変わった奴らや、みたいな思われ方をすることが実際多いんですよ。何回かやっているうちに、分かる人には分かってもらえるんですけど。前よりもそういう意味では奇抜な感じではなく、めっちゃ歌ものなんですよね、今回は。
「泣ける曲を書きたい」とおっしゃられていましたが、そういう部分を押し出したということでしょうか?
藤本:聴いている人がどう思うか分からないですけど、ずっと泣けると思って曲を作ってきたんですけど、そうはなかなか思われてこなくて(笑)。変なバンドじゃないんですよというのを、今回で言わしめたい感はあります。超普通のことをやっている、誰にでも分かるような超凡人の集まりの曲達ですっていうのを、良くも悪くも勘違いされないような内容になったと思うんで、「あれ?前と違う」みたいな感じにがっかりされても、そんなん知ったこっちゃあるか、みたいな。
皆さんが勘違いしてたんでしょ?っていう?
藤本:「それは皆が期待してたとこが違うんです」と言えるくらいの自信は今回はすごいありますね。メンバー全員が納得できた感はあるんで。「絶対いいはずや」っていう。そこは僕が信じなかったら世界中誰も信じてくれないですから。作ってる本人がまずは信じないとあかんやろっていう思いはあります。
アルバムタイトル「newbalance」にはどのような意味を込められましたか?
藤本:危ないですよね、ギリギリですよね(笑)。「newbalance」は、アルバム出そうとなってタイトルを考えた時に、最初やっぱり理解されないことが多いんですよ。ライブやってても、音源聴いてもらっても、僕ら的には全然普通やと思ってやっても、どうやら対外的に見ると、例えば「音源とライブのギャップ感がすごい」。「音源聴いてイメージしてたらライブと全然違った」とか、「ライブで気になって聴いたら、CD聴くと全然違いますね」とか、よく言われるんで。それっていいんか悪いんかよくわからなかったんですけど、それはもういい風に捉えようと思って。そのバランスって、あまり前例が過去になかったから、見た人が戸惑うんかなと思って。「どういう風に思ったらいいんすか?」みたいに多分なるから変な奴らやと思われるんやなと思ってたんで、それは逆に今までになかった新しい混ざり具合・バランス感覚なんやろうなというところに、胸を張っていこうという意味で「nwebalance」って。聞いたことあるけど、いい文句やなと思って。皆に言ったら、「いいと思うよ」という感じやったんで、「じゃ、それで!」と。
なるほど!いいタイトルですね!アルバムジャケットのイラストも、そういうイメージで?
藤本:そうですね。そういうテーマがないと描けないんで。
キャラクターネームはnewbalance君ですか?
藤本:あれは「チャダルト君」です。「チャダルト君」という曲が前のアルバムにあったんですけど、大人のような子供のようなみたいな。某Mr.○○○○○の逆版みたいな感じですね(笑)。「チャイルド」と「アダルト」を僕が勝手に強引に一つにして「チャダルト」って言う言葉を勝手に作ったんです。「チャダルト君」というキャラを勝手に作って。
バンドのイメージキャラクターですか?
藤本:去年色々考えることがあって、イメージキャラみたいなのがあった方が面白いなと思って。ゆるキャラブームに乗っかって、大爆発せんかなみたいな(笑)。
ゆくゆくはふなっしーと対決、みたいな(笑)。
藤本:少し前に、ふなっしーの中身が僕やってことをつぶやかれたことがありましたね(笑)。全く面識のない大阪のバンドのtwitterで、いきなりそんなこと言われたことがあります。僕その時ふなっしーをまだ知らなかったんですけど(笑)。ふなっしーの中身がthe coopeezの藤本っていう噂が大阪の一部のバンドシーンで噂されてるんですけど、みたいなつぶやきがいきなり来て、「はあ?」みたいな(笑)。

今までのコンプレックスを武器にして歌って、それがいいとたくさんの人が言ってくれるようになれば、それまでの30年間を救えるな、みたいな(笑)

今回のアルバムに対して寄せられたコメントですとか、以前のインタビュー等を拝見させてもらったところ、「コンプレックス」というのが一つのキーワードになってるようですが、今作もその方向性は変わらずでしょうか。
藤本:それは多分、いつまでたっても変わんないと思うんですね。どんなジャンルをしたいバンドとか、そういうことは一切考えてないので。一貫してるとすれば、僕の幼少期からの劣等感のところなんやろうな、みたいな。コンプレックス満開なんですよね。
逆に、コンプレックスを武器にされているとのことですが、どういうことでしょうか?
藤本:いい歳になりましたけど、昔からあんまり勝利をしたことがなくてですね、自分の人生であんまり。あまりというか、ほぼ。嫌やったんですね、自分がすごい。分かりやすく言えば、体が弱かったとか、存在感がないとか、人気者でもなかったし、スポーツが出来る訳でもないし。小学校時代からずっとそんな感じで、嫌いやったんですよね、そういう自分が。男の子に生まれたんで、スポーツ出来て人気者のやつにすごい憧れるし、人見知りが半端ないんで友達もいっぱいいる訳でもないしで、逞しいやつや強かったりするやつにすごい憧れはあったんですけど、一切そんなんとは無縁の180度真逆の人生やったんです。
そのような過去があったのですね。。
藤本:それすごい嫌やったんですけど、バンドやり出して曲作っているうちに、「歌詞に共感しました」とか「歌詞がいいですね」って言われることがちょっとずつ増えてきて。こんなうだつの上がらない人生でも共感してもらえることってあるんやなみたいなのを、バンドをやり始めてから思ってきて。過去は変えれないじゃないですか。生きてしまったことをやり直すことも出来ないんやったら、さっき「選択肢ない」って話をしましたけど、もうそれを歌って武器にするしか術がないっていうか。自分の人生的には。そこを否定するとか嫌やと思ってきたんですけど、もう残された手段がそこしかないんやったら、そこをもう強く歌っていくしかあとはないなという話なんですけどね。他に色んなことができますっていうやつやったら、そういう発想にはなんないんですけど。
ところが、そこに共感してくれる人がたくさん居た、と。
藤本:今までのコンプレックスを武器にして歌って、それがいいとたくさんの人が言ってくれるようになれば、それまでの30年間を救えるな、みたいな(笑)。結果オーライで良かったやろなって思いたいところはあって、だから敢えてそこを逆手にとって武器にするしかないなと。それしかない、もう手段が残ってないからそれにすがるって言ったら変ですけど。そこ頑張るしかないな、みたいな。だからと言って、誰かに歌う気はさらさらないんです。自分のために歌っているだけですけど。
1stをリリースされる直前の藤本さんのブログで、「復讐を開始します。これからの自分で今までの自分を救いたいんです。だから復讐を開始します。」とありました。1stアルバムで復讐は達成されましたか?
藤本:全然達成されていないです(笑)。だからもう1回と言うか、まだまだ復讐出来てないので、します(笑)。
では第二幕という感じですね。もちろん、出来るだけ多くの方に聴いていただきたいとは思いますが、このアルバムを特にどのようなリスナーに届けたい、というのはありますか?
藤本:基本は若い人に聴いて欲しいですね。中身で言うと、若い子よりももう少し歳とらはった人の方がいいと言ってくれることは結構あるんですけど。でも若い子に知って欲しいのと、僕みたいにつまらん人間というかうだつのあがらんとか、そういうどこか陰を持った人って多分いっぱいいると思うんですね。ポジティブな人間はポジティブやから逞しく生きれると思うんですけど、そんなポジティブな人に言えるようなことなんて僕ないんで。ポジティブじゃないんで、僕が(笑)。似たようなやつというのはいっぱいいると思うんで、ネガティブとか弱い人間に、弱いままでいいんだよとは言いたくない。弱いままやったら強いやつに負けますよ、弱いんやから強くあろうということを諦めたら人生終わるなと思ったんで、そういう人には聴かせたい思いはありますかね。強い人はもう強いですから、そういう人達には必要とされないかも知れないですね。
リリースが5/21ですが、アルバムを手に入れるにはどのような方法がありますか?
藤本:タワーレコードとかのCDショップや、多分ヴィレッジヴァンガードとかにもあったり、amazonやライブ会場という感じになると思います。
配信もされますか?
藤本:配信は、今のところ予定はないです。
今回先行として「途中の人」のPVがアップされていますね。全て藤本さんのイラストによるアニメーションなのですね。
藤本:はい、作りました。誰も作ってくれないんで(笑)。制作費は一切出ないので僕らでやるしかない感じです(笑)。
イラストだけでなく、動画もご自身で作成されたのですか!?
藤本:動画も作りました。ジャケットもそうですけど、そんなに大したことやってないというか。
いやいやいやいや(笑)。
藤本:あれ結構、仕組みとしては簡単なんで、映像やっている人からしたら、「誰でも出来るっしょ」みたいなレベルものですよ(笑)。
何をおっしゃいますやら!原画は何枚くらい描かれたのですか?
藤本:あれはでも、そんなに描いてないんですよ。口の「あ・い・う・え・お」だけですね。あれを曲の歌詞に合わせて1個1個配置してるというだけで、口パクみたいに。だから枚数的には皆さんが思ってはるほどでは。編集には時間はかかりましたけど。
このアルバムから他にもPVは作られるのですか?
藤本:実は何個かあって、発売に向けてとか発売後に公開していく予定にはなると思います。アニメーションではなく普通の動画のやつもあったりとか、別のアニメーションのやつがあったりとか、何個か作ってるんですよ。全部自分らでですけど。
リリース後には、かなり大規模なツアーも控えてますね。
藤本:去年一年で、ぽつぽつ色んな地方に、関西・東京・関東以外のところに行く機会があったので、その縁を活かしてもう1回行きたいなというのと、初めて行くところもあります。できるだけ、知ってもらえるように。
ライブでの、見どころ・聴きどころをお聞かせください。
藤本:何回か見てください(笑)。何回か見てもらったら、分かると思います(笑)。出来れば音源を聴いてくれてから、曲を聴いて1回歌って欲しいんですよね。1回口ずさんだら、まあ分かるから、みたいな。1回口ずさむと、多分ライブでももっと楽しめると思います。初めてライブからというのでも、素晴らしい体験をしていただける努力というのはしますけど。どっちにも、newbalanceじゃないですけど、ライブはライブならではのとか、音源聴くだけの知り方にもそれはそれで多分、両方に良さがあると思うんで。
ライブも音源も聴いてもらって、newbalanceの混ざり方が分かるということですね?
藤本:分かってもらえると思うんで、出来れば音源を耳だけでも聴いて欲しいし、ライブでも体感もして欲しい。出来れば両方やってもらえると、より勘違いされないんじゃないかというのがありますね。
今後の活動予定や、将来的な夢や野望などをお聞かせください。
藤本:近しいところで言うと、9月までレコ発期間みたいな形でやってるので、そこまではひたすら知ってもらうための努力をし続けます。それ以降は特には決まってないですけど、曲めっちゃあるので、また来年くらいに何かしら形にしたいと思っています。知り合いとか僕らをいいと言ってくれるバンドはボンボン有名になっていってるので、負けてられませんね、みたいな。知る人だけ知ればいいやっていうような感じのバンドじゃないと思ってるので、出来るだけ多くの人に認知されたいなという思いがすごい強いですかね。
最後に、スタジオラグご利用のバンドマンの皆さんに、メッセージをお願いします。
藤本:「諦めないと、まあまあいいことあるで」というのを、頑張って体現するので、皆も諦めないで見切りをすぐつけずに。でかい音出して歌ってっていうのは楽しいじゃないですか。それは出来ればずっとやった方がいいんじゃないでしょうか。続けましょう!
ありがとうございました!
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