山下洋輔さん&Aricoさん | スタジオラグ

 即興のはなし

ひ:洋輔さんは「ジャズはやった音がそのまま再現されるということは絶対ない。」とおっしゃっていますが、前の日にやったインプロ(即興)の部分は覚えてらっしゃって、なおかつ違うことをしようとされるんですか?それともやったことは終わった段階で自然に忘却のかなたへといくのですか?

山:やったことは必ずどこかにインプットされて残ってます。ですから、よいものならそれをなぞっちゃおうかって思うこともあるし、あんなことしたけど今日はやめておこうと思うときもあります。相手がいる場合、いきなり違うことを始めることもあるので毎日違います。でも毎日その人の姿形が全く変わるわけはないのと同じで、そこに出てくるものは「ああ、あいつだ!」ということでは同じなんですね。でも「今日はどういう姿なんだ」っていうのを楽しむのが、即興を含むジャズという音楽の真髄だと思います。

ひ:私も恥ずかしながら40の手習いで「もんた&ブラザーズ」のマーティーブレイシー師匠のもと、「マダムパーカッションサークル」っていうのをやっているのですが、発表会に出るときに「この4小節だけ自分の好きなことしなさい」って言われて。

山:お、アドリブパートですね。

ひ:そのアドリブパートの練習をみんなで順繰りにするんですけど、毎回同じような手口になっちゃうんです。
好きなようにと言われて、出たとこ勝負でやるといつも似通った感じになって、、、。

山:パーカッションの場合も同じだと思いますけど、よいものは何度もお約束で出すってこともありますよ。

ひ:「洋輔さん節」みたいなものですね。

山:ぼくはよく「手くせ」って言うんですけど、好い手くせならいいのかな。また出たって喜んでもらえれば嬉しいんですけど。

ひ:それはありますね。あっ!洋輔さんだなってフレーズ。アリコさんにも「アリコさん節」ありますよね?

A:あると思いますよ。だって演歌ですから、、、。(笑)私民謡好きだから繋がるかもね。演歌に通ずると思うんですよ。
基本的にソロが多いんで、気持ちいいなあと思ってやったことの繰り返し、やっちゃいがちですね。

ひ:ミュージシャンにとって、即興は永遠の課題なんでしょうね。では、それも今回のライブの聞き所の一つに加えておきましょう!

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