山下洋輔さん&Aricoさん | スタジオラグ

 プロを目指すひとへ

ひ:うちにはプロミュージシャンを目指して頑張っている若い人達が日々行き交っていますが、最後にお二人から一言アドヴァイスをお願いします。

山:お手本があるなら、この人のこういう音楽に自分は惹かれたんだということを自覚することですね。そして自分が好きな音楽はどういう風にできているかを今度は冷静に分析、習得していく。これは好きなことなんだからいくらやっても飽きない筈です。「何が自分は好きなんだろう」ってぼやっとしている状態では駄目です。「自分はこれが好きなんだ!」ってしっかり決めないと。どうやって「好き」って決めるのかといったら、これは無理矢理決める(笑)。好きなものは漠然と待っていても来ないっていうのが最近、賛同している説です。自分の意志で好きになる。「意地でもおれはこれが好きになってやる。これを一生貫くぞ!」って決めちゃえばいいんです。そういう瞬間が我々の人生にも必ずあったと思うんです。

ひ:私も、意地でもRAGはつぶさない!!と、決めてますよ!(笑)

A:私は真逆っていうか、気がついたら「今までやっていただけ」というところがあるんですよ。何度もやめようと思ったし。色んな出会いがあって、建物と出会ったり、人と出会ったり、その時に落ちる感覚っていうか、自分がどうしようもなく惹かれてしまうってことに従ってきた感じなんです。
無理矢理ってことはありそうで、結局うまくいかないんですよ、私の場合。
本当に好きなものじゃないと動かなくて、本当に好きな何かに出会ったときには必ず何か動いててという感じで、すごくスローなんですよ。
本当にやめられなかったというしかなくって。

山:どうしようもなく惹かれる感覚を磨いておくからこそ出会えると思うんですね。偶然の出会いみたいに見えるけれども。それを見た瞬間にそれに響き合うものを日頃から鍛えていた結果なんだと思うんですよ。

A:そっか。そういう感じは、自分の中では鍛えてるぞっていうのはないから分かんなかったと思うけど、そう言っていただけると嬉しいかも。

山:そういう状態にいつもしているということは、知らず知らずのうちに実はしっかり好きなことを決めている。ヤマシタ理論暴走ですが(笑)。

ひ:ちょっと無理矢理なまとめ方ですが。(笑)それぞれのスタンスがお二人の音楽に見事に投影されていて、お話のBGMに流したいくらいです。
よいお話をうかがえたと思います。プロを目指しているみなさまには「では自分はどうなのか?」「これからどうしていくべきのか?」じっくり考えていただく助けになればと思います。

そして、こんなONE&ONLYなお二人がおなじRAGのピアノでそれぞれどんな世界を繰り広げられるのか。聞き比べを楽しんでいただけるのもRAGならではです!
さあ、11/7と13と14にはみなさまRAGでお会いしましょう!

洋輔さん、Aricoさん、今日は長い時間ありがとうございました。では、次は晩秋の京都RAGで。

前のページへ | 次のページへ

山下洋輔NYトリオライブの話
乱入者Aricoさん
Aricoさんの挑戦、11/7の朗読×ピアノライブの話
RAGのお客さん
即興のはなし
おふたりのスタジオの使い方
プロを目指すひとへ
プロフィール

山下洋輔(Piano)

山下洋輔
オフィシャルウェブサイト

Arico(Piano)

Arico
オフィシャルウェブサイト