オンコードと6thコードの基本
今回は、オンコードと6thコードについてお話ししましょう。
いきなり読むと分かりづらいかもしれないので、この記事を読む前にこちらの記事をあわせてよろしくお願いします。
オンコードとは
今までの紹介してきたコードは最低音がルートの音でした(Cメジャーコードならドの音)。
オンコードは最低音がルート以外の音になることです。
例えば、Cメジャーコードの第3音(ミの音)が一番下になったり、第5音(ソの音)が一番下になることです。
音で確認してみましょう。
C→ConE→ConG
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セブンスコードの場合、第7音(シの音)が一番下になることもあります。(画像はCメジャー7thコード)
音で確認してみましょう。
CM7onB
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表記法は
- C/E
- ConG
- CM7/B
などがあります。
左側がコード名、右側がベース(最低音)にして書きます。
オーギュメントコードとディミニッシュコードのオンコード
基本的にはどのコードにもオンコードがありますが、オーギュメントコード、ディミニッシュコードにはオンコードが存在しません。
その理由を説明しましょう。
オーギュメントコードのオンコード
メジャーコードなどはオンコードにすると、基本形(ルートが最低音)と響きが異なります。
今まで団子状に重なっていたものが、バラバラになるので当然響き方も変わってくるわけです。
ではCオーギュメントコードをオンコードにしてみましょう。
一見真ん中のコードが団子状になっていませんが、ここで表記を変えてみましょう。
ドの音を#シの音に変えます。
#シはシの音が半音上がったものなので、結局は#シ=ドです。
次に右側のコードを見てみると、#ソの音が♭ラに変わっています。
ソが半音上がったものと、ラが半音下がったものは同じなので#ソ=♭ラになります。
いかがでしょうか。
オンコードにしても必ず団子状になるので響きが変わりません。
すなわち、Caug=Eaug=A♭augです。
これはD♭aug、Daug、E♭augにも同じことが言えます。
D♭augをオンコードにするとこのようになります。
今回も真ん中と右側のコードが団子状になっていませんが、書き換えると
となりますので、やはり団子状になります。
よって、D♭aug=Faug=Aaugです。
後は省略しますが
- Daug=F#aug=B♭aug
- E♭aug=Gaug=Baug
です。
名前は12種類ありますが、実質4種類しかありません。
ディミニッシュコードのオンコード
ディミニッシュコードもオーギュメントコードと同じ原理です。
試しにCディミニッシュコードをオンコードにして見ると
となります。
これも所々団子状になっておりませんが、また表記を変えてみると
となります。
やはりディミニッシュコードもオンコードにしても団子状には変わりありません。
よって
- Cdim=E♭dim=F#dim=Adim
となります。
同じ原理を適用すると
- C#dim=Edim=Gdim=B♭dim
- Ddim=Fdim=G#dim=Bdim
となります。
こちらも名前は全12種類ですが、実質3種類しかありません。
6thコード(読み:シクスコード)
6thコードはメジャーコード、またはマイナーコードにメジャースケールの6番目の音を付け加えたものです。
表記方は
- C6
- Cm6
などがあります。
音で確認してみましょう。
C6コード
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Cm6コード
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ここで、C6、Cm6をラの音を最低音にしてみると
となります。
なんと、Am7とAm7(♭5)に変身しました。
このように、名前は違うけどコードを構成している音が一緒のコードをエンハーモニックコード(異名同和音)といいます。
なのでC6=Am7、Cm6=Am7(♭5)となります。
先程のオーギュメントコード、ディミニッシュコードも異名同和音の関係にあたります。
最後に
今回の話は少しややこしかったかもしれませんね。
今回の話がどこで役に立つのかはまたいずれご紹介しましょう。
毎回言っておりますが、音を確認することを忘れずにしましょう。
ライタープロフィール
キーボーディスト
佐々木祐
北海道札幌市出身。
19歳の時に専門学校に入学し、音楽理論などを2年間学ぶ。
キーボーディストとしても活動しております。
こちらの方で音楽理論の記事を作っていました。
ウェブサイト:http://mrpianoman0620.blogspot.jp
Twitter:sasasa_maegami