アーティスト名でよく見る「a.k.a.」の意味って?
「a.k.a.」
よく、こんな表記を見たことはありませんか?
どういう意味なのかイマイチわかりませんよね?
今回は謎の表記「a.k.a.」について迫っていきたいと思います。
意味・語源
みなさんの中には、特にヒップホップ界隈でクレジットに用いるミュージシャンを見たことがあるかもしれません。
ヒップホップだけに限らず、レゲエのシーンなどでもよく見られます。
これは英語で、also known as〜の頭文字を短縮して表記されたものなのです。
訳すと〜としても知られている……または、〜こと……という意味です。
つまり、あだ名のようなものを表記するときに使う副詞句の略称ということです。
海外ではエーケーエーと読まれています。
日本人にはアカと呼ぶ人もいますが、ネイティブな読み方ではありません。
いわゆる一般的な俗語ですね。
音楽の専門用語ではありません。
表記の起源は?
この表記の起源を調べたところ、残念ながらいつの時代にどこで使われだした、といった明確な情報はわかりませんでした。
著名なラッパーが使いだして広まっていったり、◯◯のレーベルのクルーがこぞって使いだした、といった動きが見られれば決定的だったのですが。
勝手にいつの間にか使われ出したという感じです。
まぁ、もともと一般的な俗語ですからね。
言い切れるとすれば、英語なのでアメリカで使われ出したということぐらいです(笑)。
ブルースが語源!?
ミュージシャンがクレジットにa.k.a.という表記を用い出したのは大体いつ頃?
少なくとも、いわゆるオールドスクール、80年代初頭のニューヨーク、ブロンクス地区近辺で行われていたヒップホップのパーティーフライヤーにはこのような表記は使われていません。※いくつか調べましたが、見られませんでした。
最初からヒップホップのシーンで使われていたというわけではなさそうですね。
次に膨大なリリースデータを記録しているウェブサイト、Discogsで「a.k.a.」と入力して検索してみました。
すると……。
サイトに登録されているクレジットの中で、そのような使い方をされている一番古いアルバムが見つかりました!
McKinley Morganfield – A.K.A. Muddy Waters at Discogs
ヒップホップではありませんね。
1971年、MCA Recordsを親にもつアメリカのChess Recordsというレーベルからリリースされた、ブルースです。
「シカゴ・ブルースの父」と呼ばれ、後の音楽史に多大なる影響を与えたMuddy Waters(マディー・ウォータース)のアルバムに使われています。
ここでは、クレジットに本名のMcKinley Morganfield(マッキンリー・モーガンフィールド)と記して、アルバム名に芸名のMuddy Watersを冠しています。
B-boyが使うイメージでしたが、別にそういうわけではないということがわかりました。
とはいうものの、どちらもブラックミュージックなので、似たような嗜好の人たちが使いだした可能性はありますね。
日本ではどう使われているか?
このようにヒップホップの歌詞に登場することもあります。
古い曲ですと、J-Rapの頂点に君臨するZEEBRA(ジブラ)が使っています。
歌詞に出てくる「俺がZ a.k.a. Daddy〜」の場合、「俺がダディーこと、ジブラだ」
といったニュアンスですね。
また、MCの人がラッパーを紹介するときに使ったりもします。
もし、三国時代にこのスタイルがあれば、諸葛亮a.k.a.孔明といった表記も書物に出てきたかもしれないですね。
「俺が孔明こと、諸葛亮だ」
といったニュアンスでですね……(笑)。
最後に
かっこいいを意味するドープ(Dope)という言葉や、雰囲気を意味するバイブス(Vibes)という言葉など、ここ数年クラブ界隈で使われてきた言葉が特に若い世代の間で一般的になっています。
a.k.a.など流行りに敏感な女子高生たちも使い始めているのではないでしょうか?
ぜひ日常生活に取り入れてみてくださいね!