反戦歌。戦争に反対する名曲
太平洋戦争以降、日本人にとっては戦争を意識する機会は随分と減りました。
しかしベトナム戦争や湾岸戦争、さらには2022年のロシアとウクライナの争い、2023年のイスラエルとガザの武力衝突など、いまだに世界中で争いは絶えません。
この記事では、戦争反対への気持ちを込めてミュージシャンたちが手掛けてきた反戦歌を紹介していきます。
戦争の恐ろしさやむごさ、関わった人たちの悲しみ、二度と過ちを起こしてはいけないという決意など、平和に向けてのさまざまな感情が込められた楽曲ばかりです。
私たちも歌詞に込められた思いを読み解き知ること、できることをやっていきたいと思います。
これから紹介する楽曲とともに、あらためて平和について一緒に考えてみましょう。
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反戦歌。戦争に反対する名曲
白百合の花が咲く頃新垣勉
2005年リリース、THE BOOMの宮沢和史さんが作詞作曲を手掛けた反戦歌です。
穏やかなメロディーに込められた歌詞は、戦時中の悲惨な体験から平和への願いが込められています。
戦争で大切な人を失った悲しみはいつまでも消えません。
現在平和な日本も戦争を体験して、たくさんの悲しみを乗り越えてきたことを忘れてはいけないと感じさせてくれる曲です。
悲しいときはいつも松田博幸
松本零士さんの代表作の一つで、第二次世界大戦をベースにした短編漫画集の『ザ・コクピット』のテーマ曲です。
戦争にほんろうされた人々の生きざまを描いた作品ですが、壮大なメロディーに切なさと悲しさが伝わる1曲ですね。
特攻隊として命をかけていた方たちの本当の気持ちは誰にもわかりませんが、戦争の悲しさと決して繰り返してはならない平和の思いが伝わり胸が絞めつけられます。
(吉崎景子)
遥かなるクリスマスさだまさし
イラク戦争をモチーフにしたものだそうです。
詞の一つひとつが心に染み入り、ドキッとするような深い内容です。
目の前の幸せがいつかは壊れるかもしれない不安、しかし近くではそれがおこなわれている怖さ。
昨今の世情に似ていて現実の問題としての強いメッセージを感じます。
Hey和ゆず
ストリート出身ミュージシャンの代表格として、いまや誰もが知るトップアーティストへと上りつめたフォークデュオゆずの通算33作目のシングル曲。
日本赤十字社「はたちの献血」のキャンペーンソングとして起用された楽曲で、パイプオルガンとコーラスをフィーチャーしたサウンドが幻想的ですよね。
何度でも同じ間違いを繰り返すことの愚かさや、それでも日常の中にある確かな幸せを描いた歌詞は、反戦への祈りとともに多くのリスナーの心を震わせたのではないでしょうか。
優しいメロディーが平和な気持ちにさせてくれる、キャッチーでありながらも荘厳なナンバーです。
(星野貴史)
王様のミサイルカミナリグモ
当時まだ学生だったカミナリグモのギターボーカル上野啓示さんが、9.11アメリカ同時多発テロ事件に対する報復行為を目の当たりにしてつづった、深いメッセージを持つ楽曲『王様のミサイル』。
生まれてきたことの意味、争うことの無意味さを語りながらも「それでもきっと繰り返すのだろう」と、そんな漠然としつつ傷ついた感情が胸を打ちます。
みんながお互いを自分と同じように大切にできれば、平和は訪れるのかもしれません。
(ささしな)
おばぁの涙Cojaco
平和への祈りが込められたCojacoの『おばぁの涙』。
沖縄戦の悲しみを背負った方の話を元に作られた歌だそうです。
美しい曲ですが、歌詞を読むと涙をこぼさずにはいられません。
戦争がどれほどつらく悲痛なものであったか、この曲を聴けばかならず感じられるはずです。
同じ過ちを繰り返さないために、語り継いでいくべき1曲だと思います。
(ささしな)