人気バンドに見る、バンド名の決め方その傾向と対策
バンドマンの皆さんなら、必ず「バンド名を決める」場面に遭遇すると思います。
メンバーで話し合って決める、発言力の強いリーダーが提案する、くじで決める、辞書をめくりながら決める、色んなパターンがあるとは思いますが、その場のノリや思いつきで決めてしまうことも多いのではないでしょうか?
もくじ
- 後悔しないために
- 単語数から見るバンド名と傾向
- 1単語:25組(例)サカナクション、相対性理論、[Alexandros]
- 2単語:45組(例)フジファブリック、東京事変、チャットモンチー
- 3単語:23組(例)ASIAN KUNG-FU GENERATION、BUMP OF CHICKEN、9mm Parabellum Bullet
- 4単語以上:7組(例)MAN WITH A MISSION、NICO Touches the Walls、People In The Box
- 表記から見るバンド名と傾向
- 英語:62組(例)ELLEGARDEN、andymori、RADWIMPS
- カタカナ:19組(例)スピッツ、クリープハイプ、マキシマム ザ ホルモン
- ひらがな:4組(例)くるり、ねごと、ゆず
- 漢字:5組(例)椿屋四重奏、藍坊主、女王蜂
- 混合そのほか:10組(例)凛として時雨、銀杏BOYZ、毛皮のマリーズ
- こういうのもアリ!?「変化球」
- 最後に
後悔しないために
頑張って活動していると、将来有名になったりメジャーデビューの話が持ち上がったりするかも知れません。
そう言う時に、「しまった……。なぜバンド名を『ふんどしブラザーズ』にしたんだろう」などと後悔しないように。
また、情熱を注いでおこなうバンド活動だから、思いの詰まったバンド名にもしたいですよね。
今はインターネットで知ったり、CDショップで試聴して知ったりということが多いとは思いますが、ラジオでたまたま聴いて知ったという場合など、いかに覚えてもらえるバンド名かというのも重要な点かと思います。
では、バンド名の決め方として、どういう点に気をつければいいのでしょうか?
現在人気のあるバンドはどのようなバンド名を付けているのか、そこにヒントがあるのではないかと思い、ざくっと調べてみました。
ちょうど大学生が選ぶ好きなバンドランキングという資料があったので、そちらの上位100組を対象とさせていただきました。
単語数から見るバンド名と傾向
1単語:25組(例)サカナクション、相対性理論、[Alexandros]
長所
- 短いので覚えやすい
- インパクトが強い
短所
- バンドサウンドを想起させるのは難しい
- 選択肢が多くはない
2単語:45組(例)フジファブリック、東京事変、チャットモンチー
長所
- 組み合わせの自由度が高くオリジナリティが出しやすい
短所
- 若干長くなる
- 多いパターンなので似た感じにはなる
3単語:23組(例)ASIAN KUNG-FU GENERATION、BUMP OF CHICKEN、9mm Parabellum Bullet
長所
- 発音した際リズムがいい
短所
- 言葉のセレクトにセンスが要求される
4単語以上:7組(例)MAN WITH A MISSION、NICO Touches the Walls、People In The Box
長所
- 言葉が示す意味を重視できる
短所
- 長いのでやはり覚えにくい
表記から見るバンド名と傾向
英語:62組(例)ELLEGARDEN、andymori、RADWIMPS
長所
- かっこいい
- 大文字・小文字が選べる
短所
- 多いので他バンドとの差別化が難しい
- スケジュール等羅列の中では埋もれがち
- ポピュラーでない単語を選ぶと正しく発音されない可能性がある
カタカナ:19組(例)スピッツ、クリープハイプ、マキシマム ザ ホルモン
長所
- 本来英語であっても読みを間違えられない
- キャッチーさが出る
短所
- 意味は説明しないと分かりにくい
ひらがな:4組(例)くるり、ねごと、ゆず
- 長所
- かわいい
- 覚えやすい
- 目立つ
短所
- 選択肢が多くはない
漢字:5組(例)椿屋四重奏、藍坊主、女王蜂
長所であり短所
- 漢字独特の固さ・小難しさが表現される
- 単語自体に意味がある
混合そのほか:10組(例)凛として時雨、銀杏BOYZ、毛皮のマリーズ
長所
- フックがあるので目新しさ感
- ちょっとほかとは違う感が出る
短所
- 組み合わせるのにセンスが要求される
主観的な部分はあると思いますが、大きくは上記のような傾向はあるのではないでしょうか。
そのほか、以下の2点が気になりました。
こういうのもアリ!?「変化球」
そのほか、今回お見かけしたバンド名の中には、特殊な工夫を凝らした名前もいくつかありました。
例えば、「記号を用いる手法」→[Champagne]、N’夙川BOYS、plenty.など。
読み自体には関わらないかも知れませんが、表記として目を引きます。
「あえて違う表記をする手法」→SEKAI NO OWARIなど。
本来は「世界の終わり」なのでしょうが、そのままだといわゆる中二病のニュアンスが出てしまうので、この表記にされているという話を聞きました。
メンバー名をローマ字表記というのは多々ありますが、バンド名でというのは少ないパターンでもあります。
「よく意味が分からないが故に印象に残る」→9mm Parabellum Bullet、凛として時雨、0.8秒と衝撃など。
決して覚えやすい名前ではありませんが、インパクトはかなり大。
思わず検索してしまうパターンではないでしょうか。
最後に
やはり皆さん、バンドに対するこだわりをもって、また人に覚えてもらいやすいようさまざまな工夫を凝らして、バンド名をつけられていると感じました。
バンドマンにとって一番大事なのはサウンドかと思いますが、リスナーにとってはバンド名はバンドの象徴。
「長さ」「表記・響き」「意味」「短縮形」「ちょっとした工夫」など、よく考えてネーミングすることもサウンドを大事にすることと同様、バンド活動の上で重要なファクターではないかと思います。
今回参考にさせていただいた、大学生が選ぶ好きなバンドランキング上位100組
- ASIAN KUNG-FU GENERATION
- サカナクション
- フジファブリック
- 東京事変
- BUMP OF CHICKEN
- チャットモンチー
- 相対性理論
- 9mm Parabellum Bullet
- [Alexandros]
- ELLEGARDEN
- andymori
- RADWIMPS
- ONE OK ROCK
- the telephones
- Base Ball Bear
- THE BAWDIES
- スピッツ
- 凛として時雨
- SEKAI NO OWARI
- クリープハイプ
- くるり
- JUDY AND MARY
- Mr.Children
- the HIATUS
- マキシマム ザ ホルモン
- THE BACK HORN
- BIGMAMA
- androp
- MAN WITH A MISSION
- NICO Touches the Walls
- ポルノグラフィティ
- ストレイテナー
- UNISON SQUARE GARDEN
- サンボマスター
- POLYSICS
- モーモールルギャバン
- BEAT CRUSADERS
- ブルーハーツ
- GO!GO!7188
- アルカラ
- ねごと
- the pillows
- FACT
- plenty.
- People In The Box
- WHITE ASH
- Syrup16g
- the band apart
- a flood of circle
- 椿屋四重奏
- tacica
- NUMBER GIRL
- L’Arc~en~Ciel
- avengers in sci-fi
- The Mirraz
- ACIDMAN
- 10-FEET
- 藍坊主
- Fear,and Loathing in Las Vegas
- Thee Michelle Gun Elephant
- ゆず
- SAKEROCK
- Hi-STANDARD
- ART-SCHOOL
- 銀杏BOYZ
- DOES
- Nothing’s Carved in stone
- いきものがかり
- 女王蜂
- Galileo Galilei
- 毛皮のマリーズ
- cinema staff
- スーパーカー
- B’z
- OKAMOTO’S
- 神聖かまってちゃん
- UNICORN
- MONOBRIGHT
- N’夙川BOYS
- 在日ファンク
- サザンオールスターズ
- ZAZEN BOYS
- THE NOVEMBERS
- 東京カランコロン
- dustbox
- flumpool
- 0.8秒と衝撃。
- レミオロメン
- UVERworld
- エレファントカシマシ
- OGRE YOU ASSHOLE
- アーバンギャルド
- THE YELLOW MONKEY
- the birthday
- MONGOL 800
- ウルフルズ
- 黒猫チェルシー
- スキマスイッチ
- TOTALFAT
- BLANKEY JET CITY
ライタープロフィール
ライブスポットラグ
平田 浩康
Live Spot RAGの平田浩康です。
15歳の時、音楽特にロックのカッコ良さに痺れギターとバンドを始めました。
生まれ故郷の高知県は、ライブハウスやコンサート会場も少なく生の音楽に触れる機会が少ない、当時は情報源も雑誌やCD、VHSビデオ(!?)という時代でしたが、音楽というとてもキラキラしたものに魅了され、勉強そっちのけでギターと音楽を楽しむ毎日でした。
大学進学から京都に移住し、大学では軽音楽部を卒業(笑)。
それまでは邦楽ロックや洋楽ハードロックを中心に聴いていましたが、先輩や同期から世の中にはもっとたくさんの音楽があることを知らされ、今では「いいな」と思えるものはジャンル隔てなく聴いております。
大学卒業後にRAGに入社、約6年のオフィスや約10年の音楽スタジオを経て、現在は創業39年の老舗Live Spot RAGにて勤務、主にプロモーション業務を担当しております。
日本トップミュージシャン達が奏でる「本物の音楽」に触れ、お客様に届けることで、あらためて音楽の煌めきを実感する日々です。
今でもギター、バンドはゆるく継続しており近年は今更ながら歌も歌ってみたりしています。
もうすっかりおっさんになってはしまいましたが、あの頃「音楽に描いた夢の向こう側」を、今後もみなさんと追っていければと思っています。