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【DTM初心者のための】メロディやコード打ち込みの超基本
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【DTM初心者のための】メロディやコード打ち込みの超基本

前回はDAWと音源の関係と仕組みについてお話してみました。

今回は音を鳴らすために必要な「打ち込み」について紹介したいと思います。

曲をデータとして入力する

一般に音楽を演奏する時は「楽譜」を読んで使用します。

人間は音符の意味や指示を理解して楽譜の通りに演奏を行いますが、PCやスマホに楽譜を見せてもそうはできません。(近い将来楽譜をカメラで読み取らせるだけで自動的に演奏してくれるような技術はできるかもしれません)

この楽譜をDAWで演奏できるようにするためには次のような方法があります。

1. キーボードなどでリアルタイム入力する

リアルタイム入力とはDAWで再生しながら演奏を行ったデータをトラックに記録していく方法です。

ピアノやエレクトーンの経験のある人には一番手っ取り早い方法になります。

この方法で入力するためにはMIDIキーボードなどの入力機器が必要です。

2. ループを貼り付ける

素材として提供されているループ素材を貼り付ける方法です。

前回ドラムのパターンを貼り付けて入力をしました。

自由度は下がりますが、EDMなどダンス系などの楽曲の場合大半がループで構成されているケースもあります。

3. 打ち込み

楽譜をDAWに転写する方法が打ち込みです。

楽譜がなくても自分の考えているフレーズをマウスなどで画面に音符を並べていく作業のことを総じて打ち込みと言います。

1.のリアルタイム入力ができてもタイミングや誤りの修正を行う時にはこの操作を行います。

打ち込みとはどんなもの?

DAWにはピアノロールという入力画面があります。

大体のDAWで標準の入力画面に設定されていますし、初心者には一番わかりやすい画面だと思います。

ピアノロールの画面は次のような意味を持っています。

画面左側にあるピアノ鍵盤を見るとカンのいい人はすぐにわかるかもしれませんが、画面上下がそのまま音程になっていて、左から右へ向かって拍(演奏時間)が割り当てられています。

ピアノで言えば抑える鍵盤とタイミングを画面に入力する仕組みになっています。

ピアノロールで童謡のチューリップを入力すると次のようになります。

そんなに難しくないと思いませんか?

実際に入力をしてみよう

最初は童謡を真似してみるなど、簡単な所から初めて行くのがオススメです。

参考:VOCALOID4(ボーカロイド4)を使ってみよう

今回は簡単に短いフレーズを作ってみます。

特にDAWの初心者や、ボーカロイドの初心者の人には短いフレーズを形にする部分は挑戦していただきたい部分です。

曲はフレーズの集まりですので良いフレーズを意識したり、気持ちよくつながるフレーズを意識するためにも一つ一つのフレーズをしっかり作ることは大切です。

最初は簡単にピアノの伴奏を作ります。

まずは空っぽのプロジェクトを用意して前回の手順を振り返りながらHalion Sonic SEのピアノが鳴るトラックを作りました。

次にピアノロールで何となく良さそうな音を探してみます。

[soundcloud url=”https://api.soundcloud.com/tracks/316967751″ params=”color=ff5500&auto_play=false&hide_related=false&show_comments=true&show_user=true&show_reposts=false” width=”100%” height=”166″ iframe=”true” /]

何となく形になった気がします。

しかしこれだけでは寂しいのでピアノの左手パート、コードを追加してみたいと思います。

コードの考え方などは音楽理論などについても、あわせて読んでおくと良いと思います。

参考:コードってなんだろう?分かりやすいコードの基本

https://youtu.be/i9BiCYOM5n4

コードが付くと少し音楽っぽい気がしてきませんか?

短いフレーズでもコードやアクセントの置き方で印象深い物になっていきます。

今回は曲を目指すのでメロディ(旋律)も欲しい所です。

せっかくなので簡単でもボーカルを入れてみたいと思います。

ボーカルのデータはボーカロイド音源とつながるトラックを作って入力します。

参考:VOCALOID4(ボーカロイド4)を使ってみよう

これも基本はピアノロールから入力できます。

歌詞を入力するには専用のボーカロイドエディタ(別売り)かVocaloid4 for Cubaseなどの入力ツールが必要ですので買う時は間違わないようにしてください。

ピアノの伴奏があるので、それに合ったメロディを考えていきます。

今回は簡単な曲なのでメロディもすごく簡単にしました。

これを合わせて鳴らして見ましょう。

[soundcloud url=”https://api.soundcloud.com/tracks/317118026″ params=”color=ff5500&auto_play=false&hide_related=false&show_comments=true&show_user=true&show_reposts=false” width=”100%” height=”166″ iframe=”true” /]

簡単な操作だけでここまでできました。

ここからはアレンジです

8小節の短いフレーズができました。

基本となるフレーズが完成すればここから先は音を増やしたり、動きをつけたりといろいろな工夫をしてもっと楽しくしていく作業になります。

今回のフレーズを自分なりにアレンジしてみた結果はこちらです。

[soundcloud url=”https://api.soundcloud.com/tracks/316969123″ params=”color=ff5500&auto_play=false&hide_related=false&show_comments=true&show_user=true&show_reposts=false” width=”100%” height=”166″ iframe=”true” /]

雰囲気が結構変わると思います。

今回はざっくりした8小節だけですがいろいろな楽器に音色を変えたり、リズムが付いてくるとまた聞こえ方が変わってきます。

これだ!というイメージのある人はそのイメージに近づけるように、始めたばかりの人は思い切っていろいろな音色や変化を付けて引き出しを増やしていけばもっといろいろなことが見えるようになると思います。

いかがでしょうか?

上手な人の作る曲は最初から形になっているように思うかもしれませんが、最初はメロディだけだったり、コードだけだったりすることもあります。

特にこれからボーカロイドで音楽を初めてみようかな?と考えている人はいきなりハードルを上げ過ぎずに短いフレーズをたくさん作って組み合わせて曲にしていくところから始めてみましょう。

ライタープロフィール

みるくここあ

DTMer

みるくここあ

元IT技術者。

ウィンドシンセを使います。

VOCALOIDやCeVIOを使って曲を作ってみたり、ボーカルを迎えて曲を作ってみたりしています。

元々楽器の練習用にオケを作るだけだった半端なDTMerでしたがVOCALOIDに出会い、その変遷に付き合っていくうちに深みに嵌っていたただの音楽好きです。

VOCALOID 2 MegupoidとVOCALOID 3 IA、そしてCeVIO Creative StudioのONEを使用しています。

ウェブサイト:http://milkcocoa.org

Twitter:milkcocoa_org

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