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【リペアマンが教える】管楽器のメンテナンス。基礎知識編

みなさんがお持ちの大切な楽器。

不具合が起きたらどう対処していますか?

今回は自分でできる管楽器メンテナンスの基礎的なところや予防方法をお話したいと思います。

自分でできる管楽器メンテナンス

フルート

時折「昨日の全体練習では問題なく吹けたのに……今朝吹くとなんだかおかしい。本番を明日に控え、どうしても今日治さないと困る」ということで早朝から電車を乗り継いで、または車で渋滞にはまって1時間以上かけて当修理工房に来られる方がいます。

そんな場合、最短30秒~5分で解決というようなことが意外にあります。

さらにちょっと自分で工夫すれば治ってしまい、もし電話で問い合わせていれば、わざわざ来なくてもすんだというケースもあります。

ということはちょっとした注意、メンテナンスで避けられることもかなりあるということですね。

そこでまず、ふたつほど管楽器の基本的な取扱い、注意点を上げてみます。

水分・湿度による不具合

ご存じのように管楽器は息を使って振動弁を鳴らす構造のため、息が管内で冷えて結露したり直接唾液が飛び込んでたまる「水分」「湿度の管理」と宿命的に切り離させない道具ですね。(吹く前の歯磨きでヘドロ付着予防は当たり前のことですが)

そして、管体は金属か木材、プラスチックなどの素材がありますが、管体以外にもいろんなパーツがいろいろな素材で設計されております。

菅の内側で、金属は水分による錆(さび)で腐食し、キーのタンポは唾液の中の菌繁殖(粘り成分やカルシウム成分)やカビで撥水性、気密性が低下してしまいます。

さらにプラスチックも雑菌の巣が体へ悪い影響を及ぼすような状態になりかねません。

特に夏期から秋口にかけて酸化による錆腐食が進行し固着が発生するなど起こりやすくなりますので要注意です。

また木製の管体は湿度の低い真冬の時期に、放置された水滴などが急激に乾燥することで温度差、湿度差により木目に沿って管体割れが多く発生してしまいます。

木管管体の表面で放置された唾液はキーの芯金に入るとさびて固着するか動きが劣化したりしてしまいます。

またキーの周りではホコリやペットの毛と絡まった水分がバネに付着し早期に折れる原因になったりアジャスタースクリューが回らなくなったりします。

一方、金管の管体にも錆の成長を促進し、どんどん酸化銅ができて管自体が薄くなって寿命を短くしていってしまうことがあります。(薄くなった箇所は金属片をはんだ付けして治せますがその前のケアで対応できるはずです)

ですので、水分は吹き終わったらしっかり除去しましょう。

長く使わなくなりはじめたら劣化は進行しやすく致命的になりますので、木管は特に水分管理、金管は解体オイル拭き取りなどのケアが必要です。

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