ベースをやらされるはめになった人へ。好きで始めた人には絶対わかってもらえないこと
みなさんが楽器をやり始めたきっかけはなにでしたか?
この「きっかけ」こそが、のちのちの運命を決めると言っても過言ではありません。
今回はベースを始めたきっかけについてです。
もくじ
僕自身がベースを始めたきっかけは「ベースがいないから弾いてよ」でした
よくある理由ですね。
大学に入って友達について行って軽音サークルのようなものに入ってベースを弾くも、飲み会が嫌で2カ月でやめて、本腰入れてやり始めたのは20歳くらいから。
ベースを弾く理由は二つに一つ
ベースを弾き始める理由っておそらくどちらかしかない。
- ベースを弾きたくて始める人
- 誰かにやらされてベース始めるはめになった人
僕自身はまさに2の典型ですね。
そんな僕が8年間ベースを弾いてきて、経験して思ったことを1、2それぞれの方に伝えられればと思いこの記事を書いています。
1. ベースを弾きたくて始める人へ
本当にすてきですね。
頭が下がります。
彼氏にしたくない人の趣味ランキングで、バンドマンが既にランクインしているのにもかかわらず、ベーシストもランクインしているほどなのに。
そんな貴方はきっと憧れているベーシストがすでにいるのではないですか?
この人かっこいいな、奇麗だな、こういう風に弾けたらな。
必死に追いかけましょう、なりきりましょう。
ベースヒーローがいるのといないのでは全然違います、成長が。
憧れがあるのならとにかくパクりましょう。
そのヒーローのプレイを。
パクってばかりいたら二番線じになるのでは?
そんな不安は杞憂(きゆう)です。
めちゃめちゃ高いレベルで、モノマネがうまい人でないとそんなことは不可能です。
だいたいそうそう人の個性なんて死にません。
あなたがやる以上、それにはあなたの個性が出ます。良くも悪くも。
ついでにその人の機材をパクリましょう。
ベースも、アンプも、エフェクターも、ケーブルでさえも。
使ってみて初めてわかります。
憧れのヒーローがなぜその選択をしたのかを。
もちろん買って後悔もします。
ああ無駄金使ったなと。
全然大丈夫です。
その無駄金があったから、良いものに出会った時にそれが良いものと気付くことができます。
だから、あなたは今使える予算ぎりぎりいっぱいのベースを買いましょう。
初心者セットに手を出す必要は全くないです。
どうせすぐ買い換えます。
技量と見合わないベースを持つのが恥ずかしい?
大丈夫です。
他人はそんなに貴方に興味がありません。
他人は自分の思っている以上に人に興味がありません。
人目を気にしなくて大丈夫です。
仮にバカにしてくる人がいてもほかっておけばいいです。
それはただの嫉妬です。
「俺でもそんな良いベース持っていないのにお前なんかがなんで」の心理です。
いずれ見返してやれば良い。
というか、そういうの言ってくる人に限って上手くないので、気付いたら自然と見返している状況になる。
気にとめるだけ時間の無駄。
自分のやりたいと思ったことに手を出そうとしている、もう出せているあなたはもう向かっていくだけ。
2. 誰かにやらされてベースを始めるはめになった人へ
僕もこちら側です。
そもそも音楽に全く興味がありませんでした。
初めは好きでやっているわけではないので、ほかの人と熱量が違ったりして辛いんですよね。
そんなあなたにベースの面白いところを2つ伝えます。
1. 嫌なやつを音楽的につぶせる
切なさ溢れるボーカル、カッコイイギターソロ。
それが本当に切なく、カッコよく聴こえるかはベース次第なところが結構あります。
もし「あーこのボーカルやっぱり嫌だ、性格合わない。あとギターもやっぱり嫌だ」なんて思ったらいっそつぶしましょう。
ベースのフレーズでもテキトーに被せてやったらいい。
そのバンドはきっとクビになります。
でも特に問題はないはず、だって好きでやっているんじゃないんだから。
でもあなたがもし、ベースに少しでも夢中になれる瞬間があったのなら、逆に生かす方法を勉強しませんか?
そうしたらまた別の楽しみがあります。
2. 良い人を音楽的に生かすことができる
誰かに気持ち良く弾いてもらうことができます。
それで相手が気に入ってくれて、自分の好きな人、信頼できる人に必要とされるのはうれしいですよね。
ある意味人の生死を決められるんです。
機材にしろ、練習する時間にしろをある程度自分に投資した段階で、他の人の音を聞いて自分なりにつぶしてみましょう、生かしてみましょう。
またつぶす方法を増やしましょう、生かす方法を増やしましょう。
そうこうしているうちに、あなたは弾きたくて始める人の仲間入りです。
つぶし方、生かし方を楽しむことは弾きたくて始めている人の楽しみ方とほとんど同じです。
やらされて始めた人がベースを好きになって一番初めに困ること
これは僕が20歳からやりだして1年もたっていない頃から数年にかけて、実際本当に困ったことです。
それは、
各ジャンルのスタンダードを求められた時にわからないこと。
結果、ベースを好きになったとします。
ただ問題なのは「ベースを弾くことが好き」=「音楽が好き」ではないこと。
だからベースの研究はしても、自分が興味がない音楽を聴き漁らないんです。
そのため、「〇〇みたいに弾いてよ」ができない。
指はそれなりに動きます。
自分の頭に鳴ってるフレーズでアレンジもできます。
ただ「〇〇みたいに」は弾けない。
知らないし、正直興味もない。
でも「なんで知らないの?」みたいな空気になることがある。
みんなの中では「知ってて当たり前のこと」だから。
正直「知るかよボケ、自分の趣味押し付けんなよ」ぐらい思いますが、できないのも癪(しゃく)だから。
僕が実践した解決方法
もちろん一番は各ジャンルを聴き漁ることですが、これが初めは耐えられないんです、興味がないから。
なので、好きなベーシストが参加している作品を追いかけましょう。
この頃には、好きなベーシストの1人や2人はいるはず。
ただ固定バンドで弾いているベーシストはダメです。
そのジャンルしかないから。
セッションプレーヤーで好きな人を見つけましょう。
その後、ネットを駆使して参加作品を探しまくりましょう。
海外向けのWikiなんかが日本のそれより詳細で便利です。
それがアンソニージャクソンみたいなファーストコールミュージシャンだったら、いろんなの弾いているのでたくさん参考音源があっていいです。
それぞれに悩みはあるけど、誰かに理解してもらえるなんて期待はそうそうしないほうがいい
自分の中にある「当たり前」を平気で押しつけてくる人なんてたくさんいるから。
場面は違うにしろ、僕自身も振り返った時に少なからず押しつけたことあったと思うし。
今の状況で巡り合ったその悩みは、結局自分にしかわからない。
自分で自分に合った解決方法を考えて選択していくしかない。
その解決方法を見つける上で人の話は参考にすればいい。
でも同じような悩みを持った経験がある人の話でも鵜呑みにはせずに。
100%一緒の悩みなんてない、条件が違うから。
今回の僕の記事も含めてあくまで参考に。
ライタープロフィール
ベーシスト
Yuki Kuno
岐阜県岐阜市在住の6弦ベーシスト。
バンドを辞め、ソロベーシストに転向しました。
映像と絡めた作品を製作しています。