ピアノの練習前に確認しておきたいこと
独学でピアノを練習する際に、一番問題となるのが体の使い方です。
体の使い方は習っていたとしても身につけることがなかなか難しい問題ですが、ピアノもスポーツと同じで、体の使い方をまちがえると上達しないだけでなく、体を傷めることにもなりかねません。
できればレッスンを受けることをおすすめしますが、どうしても独学でやりたい場合は、ビデオで自分の姿を撮るなどして、体の使い方をチェックしましょう。
ピアノを弾く時の姿勢
ピアノを弾くときには脱力が重要ですが、そのためには座り方に注意します。
椅子の高さは、鍵盤に腕を自然に下ろして乗せたときに(脱力して)手の甲が鍵盤と平行になるくらいです。
脱力できているか、常に確認しましょう。
鍵盤と自分が近すぎると、おへその前あたりが弾きにくく変な姿勢になりますので、肘から楽に動くくらいの距離にしましょう。
上の写真よりも肘が後ろに下がらないように注意します。
足はそのままおろして、両足は床についた状態、お尻は椅子にのせていますが、背もたれにはすがらず、お尻はどっかり座っているというより、いつでも立てるくらいに浅く腰かけています。
そして両足(ペダルを使うと少し体重をかける位置が変わりますが)とお尻3点で支えます。
子どもの場合、足が床に届かないときもありますが、その場合は必ず足台を使いましょう。
ロックバンドなどで立って演奏することもあるとは思いますが、まずは基本の体重のかけ方を覚えましょう。
耳で覚えない方が良いのか?
よく、曲を聴いて耳で覚えると楽譜を読まなくなるので、練習する前に曲を聞かない方が良い、という人がいますがそれはまちがいです。
「音楽」なのですから、どんな曲なのかどのように弾きたいのかしっかりと事前に聴いて考えることが大切です。
もちろん、楽譜からいろいろな意図やヒントをみつけることも重要です。
本当の「譜読み」と言うものは、ドレミとリズムだけを読み取るのではなく、音楽を楽譜から感じ取ることです。
この方法はそれこそ習わないとわからない部分なので、楽譜から音楽を読み取れないなら、実際の音を聴いてから弾く方が良いのです。
好きな曲、弾きたい曲があれば、どんどん聴きましょう!
自分の演奏を録音しよう!
レッスンを受けることのメリットは、効果的な練習方法を教えてもらえることはもちろんですが、客観的なアドバイスをもらえることです。
弾きながら聴くということはプロでも難しいのです。
練習はぜひ録音して、自分自身の演奏を客観的に聴く習慣をつけましょう。
また、片手ずつ弾けるようになれば、録音した右手に合わせて左手の練習、左手の録音に合わせて右手のメロディーを歌うといった練習も効果的です。
やっぱりスケール!
ある程度の曲を演奏するために避けて通れないのがスケールです。
ピアノでスケールといえば、メジャースケールとマイナースケール(3種)を考える方が多いと思いますが、本当はそれ以外にもさまざまなスケールを使います。
スケールは曲の中でいろいろ変化しながら使われているので、身につけるととても便利です。
少しずついろいろなスケールを身につけて行くとして、まずは、ハ長調のスケールを覚えましょう。
以前にお話しした、ポジション移動の記事を参考に、スケールの練習をしましょう。
右手の指使い
左手の指使い
矢印のところでポジション移動(くくらせる・かぶせる)をおこないます。
両手の場合は、下の図のようになります。
最後に
いかがでしたでしょうか?
これらのことをちょっと意識するだけでも、日々の練習の積み重ねの中で上達のスピードがぜんぜん変わってくるはずです。
ライタープロフィール
ピアノ講師
岡太淳子
横浜在住、ピアノ・電子オルガン・リトミックの指導を行いながらバンド活動を続けています。
音楽が好き、ピアノが弾きたい方のために、初心者でも楽しめる方法を提案します。
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