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ブルースロックの名盤。一度は聴きたいおすすめのアルバム
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ブルースロックの名盤。一度は聴きたいおすすめのアルバム

ブルースロックと呼ばれるジャンルは、文字通りブルースをバックグラウンドに持つロックの音楽スタイルの1つです。

ブルースの本場、アメリカの偉大なブルースマンに憧れたイギリスのミュージシャンたちが始めたとされており、後にアメリカでもブルースロックを鳴らすバンドが現れます。

そのジャンル自体は熱心な音楽ファンでないとあまり縁がないものかもしれませんが、実際には音楽好きならずとも聴いたことのあるくらいに有名なバンドやアーティストがブルースの影響を受け、自分たちなりのロックとして鳴らしているのですよ。

今回は、そんなブルースロックの基本的な名盤をご紹介!

本領発揮とも言えるライブ盤も含めて選出致しました。

もくじ

ブルースロックの名盤。一度は聴きたいおすすめのアルバム

Morrison Hotel

Roadhouse BluesThe Doors

破滅型のシンガーとして最も有名な存在であり、詩や哲学に精通したインテリジェンスでありながら、煽情的なパフォーマンスと荒んだ生活を繰り返して27歳という若さでこの世を去った永遠のシンガー、ジム・モリソンさん。

彼が率いたザ・ドアーズは、1960年代を代表するアメリカのロック・バンドというだけでなく、モリソンさんのスタイルも含めて後続のバンドやアーティストに多大な影響を与え続けている存在です。

そんなザ・ドアーズが1970年にリリースした後期の傑作『Morrison Hotel』は、彼らのルーツの1つでもあるブルース色を全面に押し出した1枚。

1曲目の『Roadhouse Blues』からして、骨太なギターのリフと哀愁を帯びたハーモニカのブルージーな響きがカッコいいブルースロックとなっており、不安定なサイケデリックさよりもブルース色の強いドアーズを聴きたい方であれば、このアルバムをオススメします。

ドアーズ流儀のブルースロックを、ぜひ「太陽を待ちながら」聴いてみてはいかがですか?

KOH-1

Blue Matter

Train to NowhereSavoy Brown

ここ日本ではフリートウッド・マック、そしてチキン・シャックを「三大ブルース・バンド」と呼ぶことがあり、その一角を占めるのが本稿で紹介するサヴォイ・ブラウンです。

1965年、当時18歳だったギタリストにして唯一のオリジナル・メンバーであるキム・シモンズさんを中心として結成され、長い活動歴の中で紆余曲折ありながらも一貫して「ブルース」を基盤としたサウンドを鳴らし、2020年代の今もバリバリの現役として活動を続ける生ける伝説のようなバンドなのですね。

彼らは本国イギリスよりもアメリカでの人気が高く、後にアメリカに拠点を置いて活動したということも特徴です。

そんなサヴォイ・ブラウンが1969年に発表したサード・アルバム『Blue Matter』は、初めてアメリカのチャートにランクインした彼らにとっては出世作と言える1枚。

A面の5曲がスタジオ音源、B面の3曲がライブ音源という変則的な作品となっているのも、いかにも60年代らしい雰囲気ですね。

どちらの音源もブリティッシュ・ブルースロックの粋を楽しめる逸品です!

KOH-1

The Angry Young Them

Mystic EyesThem

今回載せている動画を見ていると、メンバーの若さとルーツ音楽を荒々しく昇華したサウンドにあらためて驚かされますね!

北アイルランド出身のゼムは、偉大なシンガーソングライターとして多くのミュージシャンから尊敬を集めるヴァン・モリソンさんが在籍していたバンドです。

モリソンさんの力強く豊かな表現力を持ったソウルフルな歌声は「ブルー・アイド・ソウル」と呼ばれ、1960年代の英国ロックを語る上では欠かせない、モッズ~ブリティッシュ・ビートの重要なバンドとして人気を博しました。

そんな彼らが1964年にリリースしたファースト・アルバム『Angry Young Them』は、タイトル通り若者らしいエモーションが爆発した見事なデビュー作であり、ブルース・ロックやオルガン・ガレージといった音に目がない方であれば確実に気に入るであろう1枚です。

同時代のストーンズやアニマルズといったバンドと比べても、オリジナル曲が多いというのは特筆すべき点でしょうね。

名曲『Gloria』を含む6局がモリソンさんによるオリジナル作であり、この時点でのソングライターとしての才能がすでに芽生えている、ということにあらためて驚かされます。

もちろん、スタンダードナンバーのカバー曲もいい味を出しています!

KOH-1

Pearl

Cry BabyJanis Joplin

27歳という短い生涯を駆け抜けたジャニス・ジョプリンさんは類いまれな歌声の持ち主であり、圧巻のライブ・パフォーマンスと珠玉の作品群で音楽史にその名を永遠に刻んだロックシンガーの最高峰の1人です。

シンガーとしての強烈な存在感とは裏腹にシャイな性格の持ち主で、消えることのなかった疎外感や孤独感が彼女の歌声に宿る悲哀のブルースを保証していたのかと思うと、どうにもやりきれないですね。

とはいえ、残された映像の中では本当に楽しそうに歌っているジョプリンさんの姿も確認できますし、音楽をいかに愛し、歌う事への喜びを感じていたというのもまた事実なのだと感じます。

そんなジョプリンさんの代表作となった『Pearl』は、1971年にリリースされた名盤中の名盤です。

前年の1970年にジョプリンさんは亡くなってしまったので、遺作となってしまいました。

だからといって悲劇色だけを読み取るのではなく、全曲に込められた彼女の美しい魂のブルースを無心で味わってほしいですね。

KOH-1

Blues Breakers with Eric Clapton

HideawayJohn Mayall and the Bluesbreakers

商業的には大きな成功を成し遂げられなかったとしても、このバンドがいなかったらそのジャンルの盛り上がりはなかっただろう……という存在はいるものです。

イギリスが生んだブルースロック・バンドの代表格であるジョン・メイオール&ザ・ブルースブレイカーズは、まさにそういった偉大な存在と呼べるバンドでしょう。

エリック・クラプトンさんやジャック・ブルースさん、フリートウッド・マックを結成するピーター・グリーンさんやミック・フリートウッドとジョン・マクヴィーさんなど、そうそうたるメンバーが在籍したということだけでも、その歴史的な価値が理解できるのではないでしょうか。

幼少期からブルースに親しんでいたというジョン・メイオールさんが1963年に結成、メイオールさん以外はメンバーが流動的なバンドとして活動を始めた彼らの代表的な1枚である『Blues Breakers with Eric Clapton』は、その名の通りエリック・クラプトンさんが在籍していた時期の作品です。

思いっ切り弾きまくる60年代のクラプトンさんの名演を心行くまで楽しめる、ブルースロックというだけでなく60年代の英国ロックの名盤と言えるアルバムですよ!

KOH-1

Spooky Two

Better By You Better Than MeSpooky Tooth

英国のブルースロック・バンドには、本国よりもアメリカでヒットしたバンドというのがいくつか存在していますが、こちらのスプーキー・トゥースもそういったバンドの1つです。

後にハンブル・パイの創設メンバーとなるベーシストのグレッグ・リドリーさん、唯一のアメリカ人であり、メイン・ソングライターでもあったキーボーディストのゲイリー・ライトさんなどが在籍していたことでも知られており、世界的な成功を収めるまでには至りませんでしたが、根強い人気を誇るバンドなのですね。

そんな彼らの代表作と言えば、やはり1969年にリリースされたセカンド・アルバム『Spooky Two』でしょう。

アメリカでチャート50位内にランクイン、オランダでも大ヒットとなった本作は、ブルースロックを軸としながらも全体的にかなりヘビーなサウンドであり、ソウルフルなボーカルやゲイリーさんによる重厚なオルガン、重いギター・リフが実にカッコいい。

名曲『Better by You, Better Than Me』を、後にジューダス・プリーストがカバーしたという点も見逃せません。

ブルースロックの中でもとくにヘビーな音がお好きな方であれば、確実に気に入る1枚ですよ!

KOH-1

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