ナチュラルで太いベース・サウンド。DI内蔵プリアンプ・コンパクトエフェクター BOSS BB-1X
コンパクト・エフェクターを始めとする豊富な製品ラインナップを誇るBOSSですが、今までベース用のプリアンプはラインナップ中にはありませんでした。
ベース用の高性能なエフェクターを揃えるBOSSから、ついにベース用プリアンプを発表されたのですが、その形状はコンパクト・ペダル・タイプという点にBOSSらしさを感じます。
BB-1X Bass Driverは、その名前から歪み専用のエフェクターを想像する人もいるかもしれませんが、ベース本体やアンプの個性を生かしつつ、基本的なベース・サウンドを作り上げるプリアンプとしての側面が強いエフェクターです。
もくじ
MDPによるナチュラルなサウンド作りが魅力
エフェクターには、オーバードライブやディストーション等の歪み系、ディレイやリバーブ等の空間系など、元のサウンドを劇的に変えるものから、イコライザーなど音質補正を重視したものまで様々な製品があります。
BB-1Xはベース・ドライバーという名称から、強烈な歪みを与えることも可能ですが、ベースやアンプ本来のサウンドを維持したまま、更に音質補正や音圧の調整をして基本的なベース・サウンド作りに貢献するプリアンプ/エフェクターです。
BOSS独自の技術であるMDP
モデルの品番にXが付いていることから、ギター用のコンパクト・エフェクターのOD-1XやDS-1Xと同様、BOSS独自の技術であるMDPが採用されています。
このMDPにより、ベースやアンプなど機材の個性、ベーシストのプレイスタイルや演奏ニュアンスをしっかりと反映したサウンド処理を可能にしています。
どこまでもナチュラルで太いベース・サウンド
ベース・サウンドに歪みを与える際、アンプで得るナチュラルで太い歪みをエフェクターで再現しようとすると、ロー・エンドが減衰しがちになり、歪みが強くなるほどダイナミックやレスポンスも失われて不自然なサウンドになることが少なくありません。
BB-1Xは、MDPによる細かなベース信号の解析~処理によって、どこまでもナチュラルで太いベース・サウンドのまま、歪みの強弱を付けることも可能になっています。
ライブ派にはこれ以上無い、超実用的なライン・サウンドを実現
ライブハウスなど、実際のステージ上でのベース・セッティングは、ダイレクト・ボックスを経由して一方はベース・アンプへ、もう一方はPAに送られるのが一般的です。
ステージ上のミュージシャンは、モニター・アンプからの音を聞きながら演奏するのが普通ですが、ベース・アンプから聴こえてくるサウンドとPAを経由したモニター・アンプから聴こえてくるサウンドが大きく異なり、違和感を抱えながら演奏することも少なくありません。
モニタリングに理想的なラインアウト
BB-1Xに搭載されているLINE OUTは、このようなベーシストの悩みを解決するべく、ベーシストとPAエンジニアの双方に最適なラインアウト・サウンドを作り上げています。
バランスを保ちつつも太くて芯のあるベース・サウンドを実現したライン・サウンドは、ヘッドフォンなどでモニタリングしても違和感のない、理想的なサウンドになっています。
各コントロールの使い方と特徴
BB-1Xのコントロールは、LEVEL/BLEND、LOW、HIGH、DRIVEの4つです。
LEVELは通常のエフェクターと同様、エフェクト音の調整に使用します。
そしてLOWとHIGHで低音域、高音域の調整/補正をするのですが、ベース本体のダイレクト音とBB-1Xで作った音の混ざり具合を調整するBLENDツマミを相互的に使うことによって、プリアンプ的な使い方を可能にしています。
シンプルなコントロール
プリアンプ的に見ればシンプルなコントロールですが、BLENDツマミの効き具合が秀逸なため、とても音作りがし易くなっています。
そしてDRIVEツマミでの歪み調整ですが、このDRIVEツマミでの歪みの変わり具合も非常に幅広く、最も絞った0からツマミの中央の5くらいまでは、歪み成分が緩やかに変化していきます。
そして5からフルまでの間では、歪みの変化も激しくなっていきます。
絞り気味の歪みサウンドは、チューブアンプの音量を上げた時のような自然な歪みなので、曲を通して歪んだサウンドで演奏したい場合などに最適です。
あると便利なBOSSアプリ
定番のコンパクトエフェクターをアプリ内で|BOSS Pedal Sketch
演奏する曲ごとにセッティングを登録したり、お気に入りのアーティストのセッティングを登録したり、使い方は様々。