’63フェンダー・リバーブをシミュレート。ギター用デジタル・リバーブ・コンパクトエフェクター BOSS FRV-1
およそ今風のエフェクターらしくない、オールド・イクイップメントさながらのブラウン・カラーが印象深いFRV-1。
あのフェンダー社とBOSSがコラボレーションし、かつての名機’63フェンダー・リバーブのサウンドを忠実にモデリングしたエフェクターです。
COSMテクノロジーにより、最先端のエフェクターながら本物のスプリング・リバーブを搭載したアナログ・アンプのようなサウンドは、本物の’63フェンダー・リバーブのサウンドを知らない人にとっても、どこか懐かしさを感じるブルージー・サウンドとして魅力的なものでしょう。
以下、FRV-1の特徴や仕様について説明していきましょう。
もくじ
フェンダー社とのコラボで実現した名機のサウンド
FRV-1は、BOSSとフェンダー社のコラボレーションから生まれた「BOSS レジェンド・シリーズ」の中の一台です。BOSSが誇る最先端のモデリング技術により、かつての名機のサウンドはもちろん、そのコントローラーの特徴までも忠実に再現されているところが、まさに「レジェンド・シリーズ」の名に恥じない製品となっています。
「レジェンド・シリーズ」には今回紹介するFRV-1の他に、1959年製フェンダー・ベースマンをモデリングしたFBM-1、そして1965年製フェンダー・デラックス・リバーブをモデリングしたFDR-1が発表されています。いずれも名機のサウンドを忠実に再現し、単なる復刻ではない、新たなエフェクターとして定着しそうな可能性を秘めています。
フェンダー’63スプリング・リバーブ
FRV-1のオリジナル機となるフェンダー’63スプリング・リバーブは、文字通りスプリング=バネを利用した、アナログな回路が生み出す独特のリバーブ・サウンドが特徴のアンプです。
チューブ・アンプ特有の暖か味のあるサウンドに、他のリバーブでは表現しがたいスプリングならではの響きを加えたサウンドは、後のフェンダー・ツイン・リバーブのサウンドの基礎にもなり、今でも世界中根強いファンを抱えています。
このサウンドを再現したFRV-1は、かつてこのトーンが一世を風靡したサーフ・ミュージックを筆頭に、マイルドな歪みが得られることからブルースやブルース・ロックに最適です。
シンプルながら実用的なコントロール類
FRV-1のコントロールはMIXER、TONE、DWELLの3つとシンプルな構成になっています。
各コントロールの効果は
MIXER
ドライ音とリバーブ音のバランスを調整します。単なるエフェクト音の調整だけでなく、MIXERツマミを上げていくと、ドライ音のトーンが徐々にウォームに変化するもの特徴です。
TONE
リバーブ音の音質を変化させます。左に絞った状態では丸みのあるウォームなサウンド、右に廻すと抜けの良い明るいサウンドに変化します。
DWELL
リバーブ音のキャラクターを変化・調整します。DWELLツマミを上げていくと、スプリング・リバーブ特有の効果が強くなり、「ビョンビョン」といった金属的な響きが大きくなります。また、微妙にコンプレッサーを掛けたような感じで歪みも増していき、
華やかでウォームなサウンドが強調されます。
COSMテクノロジーにより、ギタリストのタッチ・ニュアンスも再現
前述した各コントロールを相互的に操作しながら、ウォームなサウンドを始め、きらびやかな響きのリバーブ・サウンドまで幅広い設定が可能ですが、FRV-1の大きな特徴は、昔のチューブ・アンプのように、ギタリストのピッキング・ニュアンスやギター本体側のボリュームを変化させることで、そのサウンドが変化することです。
もちろん、シングル・コイルやハムバッキングなど、ギターのピックアップの違いによる変化も感じられるので、より個性を引き出しやすいエフェクターと言えます。
COSMテクノロジーにより実現した、デジタルながら弾き手の個性を忠実に再現する性能は、多くのサウンド・バリエーションを実現しています。
あると便利なBOSSアプリ
定番のコンパクトエフェクターをアプリ内で|BOSS Pedal Sketch
演奏する曲ごとにセッティングを登録したり、お気に入りのアーティストのセッティングを登録したり、使い方は様々。