リミッター・エンハンサーをマスター。おすすめのベース用コンパクトエフェクター BOSS LMB-3
BOSSのベース用リミッターLMB-3 BASS Limiter Enhancerは、1995年2月から現在に至るまで20年以上に渡って販売され続けている定番エフェクターです。
一般的なリミッターは、高い出力を圧縮して音の粒を揃えるだけのエフェクターですが、LMB-3はレシオのコントロールと効きの強いエンハンス効果により、より積極的なサウンドメイクを実現しています。
ベーシストの中にはエフェクターを使用しない方もおられるかもしれませんが、使い方を知っておくことは重要です。
特にリミッターは地味ながらも重要な役割を持つエフェクターなので、使用方法をマスターしておいて損はないでしょう。
LMB-3の基本的な使い方
LMB-3のコントロールツマミは、「THSHD」「RATIO」「ENHANSE」「LEVEL」の4つで構成されています。
ツマミの名前を見ただけでは役割がよくわからないかもしれませんね。各ツマミが担う機能を1つずつわかりやすくご説明します。
THSHD
スレッショルドを調節するツマミです。スレッショルドとは物事の初めや建物の入口などを指す言葉で、ここでは圧縮を開始するレベルを意味します。
ツマミを左に回すほどに圧縮がかかるポイントが低くなり、右に回すほどに高くなるのだと覚えておいてください。
RATIO
音の圧縮率を決定するツマミです。
右に回すほどに圧縮率が上がり、THSHDで設定した値で音量が整います。
左に回すと圧縮率が下がってナチュラルな音になりますが、1:1まで回してしまうと、リミッター効果がなくなるので注意が必要です。
ENHANSE
音抜けをコントロールするツマミです。右に回すほど音抜けが良くなります。
リミッターとは独立した機能と考えておいて良いでしょう。
LEVEL
エフェクトをオンにした時の出力をコントロールするツマミです。
右に回すほどエフェクトをオンにした時の音量が大きくなります。
一番左に回すと出力がゼロになるので注意しましょう。
以上のコントロールツマミを駆使すれば、音の粒を揃えるリミッター本来の使い方だけでなく、派手なスラップ・サウンドも作り出せます。
設定方法と積極的なサウンドメイク
LMB-3をリミッターとして使用する場合、基本的なサウンドメイクはTHSHDとRATIOのツマミだけで完了します。
最初にTHSHDで圧縮開始レベルを決めて、次にRATIOで効き具合を調整すると良いでしょう。ENHANCEは効きが強いので通常はサウンドの味付け程度に軽めにかけます。
次は、LMB-3を使った積極的なサウンドメイクの方法をご紹介しましょう。
積極的なサウンドメイクを行う場合はENHANCEが重要な役割を果たします。
たとえば、派手なスラップサウンドを演出したい場合はENHANCEを12時あたりまで上げて、THSHDを低めセッティングしてください。プルの音がきらびやかになり、サムピングとの音量も揃います。
このほか、伴奏時はRATIOを上げ気味にセッティングしてリミッターを効かせておき、ベースソロでオフにして抑揚を効かせた演奏をする、といった使い方も有効です。
エフェクトをオフにすることでソロの音を派手に感じさせるという逆転の発想ですね。
アイデア次第で多彩なサウンドが作れる
このように、LMB-3はアイデア次第で積極的に多彩なサウンドが作れるエフェクターとなっています。
リミッターは地味に思われがちなエフェクターですが、LMB-3ならコンプレッサーとして派手目なサウンドを演出できますし、価格も安いので補正系エフェクターの使い方を覚えるのに最適です。
ベーシストとして進化したい方は、ぜひLMB-3を実際に使用してその魅力を感じてみてください。