ギター用ディストーション/オーバードライブツインペダル BOSS OD-20
ギターサウンドを追求するために避けて通れないのが、歪みペダル選びです。
無数に存在する歪みペダルの中から理想の一台を選ぶのは、ある程度の経験を積んだギタリストにも難しい作業だといわざるを得ません。
ここでご紹介するBOSSのOD-20 DRIVE ZONEは、そんな難しい歪みペダル選びの悩みを解決してくれる優れたツインペダルタイプのエフェクターです。
OD-20に搭載された歪みはなんと22種類。
BOSSのOD-1をはじめとする数々の伝説的歪みペダルのサウンドがローランドのモデリング技術COSMで再現されており、1台でその魅力を体感できます。
22種類もの歪みサウンドを再現
本機に収録されたBOSS以外の歪みペダルは、IbanezのTUBESCREAMER、MXRのDIST+、Electro-HarmonixのBig Muff、KLONのCENTAURなど実に多種多様です。
これらのサウンド以外にもBOSSの歪みペダルのサウンドやOD-20独自の歪みサウンドを多数収録していますし、後述するコントロール・ツマミ類を使えば音質を細かく調整できます。
さらに、調整して作り上げたサウンドは4つまでメモリーできますし、メモリーしたサウンドはペダル操作で切り替え可能と実用性は抜群です。次節ではOD-20の具体的な操作方法を見てみましょう。
https://www.youtube.com/watch?v=4kXa4Yi-MAw
OD-20の操作方法
OD-20の操作は2つのフット・ペダルと8つのコントロール・ツマミ、4つのスイッチを使って行います。
これらのうち、2つのフット・ペダルが受け持つ機能は以下のとおりです。
左ペダル
左側のペダルにはエフェクトのオン・オフ切り替えが割り当てられています。
右ペダル
右側のペダルの役割はペダルモードの設定で変化します。
ペダルモードには、MANUALと1から4のMEMORYを順送りで切り替えるモードや、踏むたびにMANUALと現在選択しているMEMORYが切り替わるモード、上記2つを足したモードがあり、どれも実用的です。
続いて、ツマミ類の役割をご説明します。
DRIVE
文字通り、歪の量を決定するツマミです。
このツマミにはTURBO領域が設けられており、モデリングしたオリジナルのペダルよりも深い歪みを得られるようになっています。
BOTTOM
低音域をブーストするツマミです。
TONE
音の硬さを決めるツマミです。
LEVEL
最終的な出力を決めるツマミです。
Attack Shape
ピッキングによるアタック感をコントロールするツマミです。
Heavy Octave
低音域の音に1オクターブ下の音を加えるツマミです。右に回すと6弦と5弦の音に1オクターブ下の音が加わります。
TYPE
歪みのタイプを決めるツマミです。各ポジションには、VARIATIONボタンによって切り替わる2種類の歪みが割り当てられています。
この節の最後に、4つのボタンの役割をご紹介しましょう。
VARIATIONボタンの機能はTYPEツマミの説明でご紹介した通り、歪みタイプの切り替えです。
WRITEは作り上げたサウンドの記録で、SELECTは演奏あるいはWRITEで記録するMEMORYの選択に使います。
AMP CTRLはアンプのチャンネルを切り替えるためのボタンです。
使用するには、OD-20のAMP CTRLジャックとギターアンプに搭載されたチャンネル切り替えジャックとが正しく接続されている必要があります。
OD-20の使いこなし術
たくさんのツマミやボタンを持つOD-20ですが、使いこなすのは難しくありません。
収録された歪みを1つずつ試していけば、好みのサウンドが見つかるでしょう。
しかし、このエフェクターを単に歪みペダルとしてだけ使用するのはもったいないかもしれません。
というのも、各歪みサウンドはブースターとしても使えるうえ、本機にはアンプのチャンネルを切り替えるスイッチまで付いているのですから、この機能を生かさない手はないでしょう。
たとえば、最初の曲ではクリーンチャンネルのアンプとBOSS MT-2の激しい歪みで演奏して、続く曲ではアンプをクランチに設定したチャンネルに切り替えてKLON CENTAURでブーストし、ブルージーなサウンドで演奏する、といった作業もOD-20なら1台で行なえます。
OD-20に収められた各歪みエフェクターのサウンドは、オリジナルとの間に多少の違いはありますが使えるものばかりです。
最後に
現在OD-20は生産完了品となっていますが、中古品は手軽に手に入るので歪みエフェクター選びに迷ったら入手してみてはいかがでしょうか。
理想の歪みペダルになってくれるかもしれませんよ。