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ベースの歪み系音作りにおすすめ。オーバードライブ・コンパクトエフェクター BOSS ODB-3
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ベースの歪み系音作りにおすすめ。オーバードライブ・コンパクトエフェクター BOSS ODB-3

今の時代、ベース・サウンドを歪ませることは、ベーシストにとってごく当たり前の音作りのひとつですが、昔はベースの音はクリーンであることが「良い音」の条件でもありました。

それが、楽器編成の少ないバンドでは歪んだベース・サウンドが音の隙間を埋めてくれることや、ベース・ソロのときなど、歪んだ音の方がより印象的なフレーズを演出できることから、ベース・サウンドを意図的に歪ませることも当たり前のようになり、今の時代に至っています。

ベース・ヒーローと呼ばれるベーシストの出現

また、強烈に歪んだサウンドから得られる音の存在感がベーシストの個性に繋がるというメリットもあります。

かつてベースはバンドの裏方的存在であり、「縁の下の力持ち」的なパートでした。

それが、ベース・ヒーローと呼ばれるベーシストの出現により、一躍注目されるパートとしてクローズアップされるようになった要因の一つには、彼らが派手に歪んだベース・サウンドを自らの個性としていたこともあるでしょう。

しかし、ベースという楽器の低音域を歪ませるということについては、その周波数帯から音程が不明瞭になってしまうことや、他の楽器とのアンサンブルに入ると埋もれてしまうというデメリットもあります。

そのため、目立ちたいがために無闇にベースを歪ませることは、却ってベース・サウンドを聞き苦しくさせてしまうことにも繋がります。

BOSSから発売されているベース用オーバードライブのODB-3は、ベース・サウンドの芯の太さを損なうことなく、一台で幅の広い歪みを生み出すことが出来るエフェクターです。

以下、ODB-3の特徴や仕様について説明していきましょう。

発売から20年以上経過!! 定番ロングセラー機のサウンドの特徴

ODB-3が発売されたのは今から20年以上前の1994年です。

既に歪んだベース・サウンドは一般的なものとなっていましたが、それでもベース用のオーバードライブやディストーションなどは少なく、ギター用のエフェクターで歪みを得るか、ベース用の真空管アンプで得られる歪みで演奏するベーシストが普通でした。

時代的には、グランジやオルタナと呼ばれる、より個性的なロック・ミュージックが台頭してきた時代であり、どんどん歪んだベース・サウンドを耳にする機会が増えた時代でもあります。

そんな時代に登場したODB-3は、BOSSの歪み系エフェクターの代名詞とでも言うべき「オーバードライブ」という名を冠していることから、アンプが自然にドライブしたナチュラルな歪みを想像しがちですが、そのサウンドはかなり強い歪みを生み出します。

少ない歪みでベースの音を太くする使い方はもちろん、ド派手な歪みサウンドで、ベース・ソロのときなど「ここぞ!」という場面で飛び道具的に使うと有効でしょう。

コントロールを駆使して理想の歪みポイントを見つける

BOSS ODB-3

ODB-3のコントロールは、LEVELEQ(HIGH/LOW)、BALANCEGAINの4つです。

これらのコントロールを組み合わせて歪み具合やバランスを調整するのですが、例えば通常のベース・ラインに使うような歪みを得る場合、GAINは抑え気味にしてブースター的な歪みに留め、EQのLOWで低音域を強調するという使い方があります。

逆にGAINを上げ、BALANCEもOD寄りにしてEQで高音域を上げ、派手なソロ向きのサウンドを得ることも出来ます。

コツはBALANCEコントロールで「音の芯」を残すこと

オーバードライブという名を冠しながら、かなり激しい歪みも得られるODB-3ですが、BALANCEコントロールを搭載し、ダイレクト音を混ぜることで、歪み系のエフェクターに起こりがちな低音域の音痩せを防いでいます。

上記で説明したGAINとEQで歪みと音域の調整をしつつ、このBALANCEコントロールを使い、如何にダイレクト音の「音の芯」を残すかがODB-3を使いこなすコツと言っても良いでしょう。

ベース・ラインとソロ、それぞれの使い分けはもちろん、ドラムやギターなど、他の楽器とのアンサンブルを考えて音作りをすることで、バンド全体の音を際立たせる「理想の歪みベース・サウンド」を作ることが可能です。

BOSS ODB-3

あると便利なBOSSアプリ

定番のコンパクトエフェクターをアプリ内で|BOSS Pedal Sketch

演奏する曲ごとにセッティングを登録したり、お気に入りのアーティストのセッティングを登録したり、使い方は様々。

アプリ「BOSS Pedal Sketch」のリンクが見つかりませんでした。

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