favorite_border最終更新：2017/3/18

ギター用フェイザーでおすすめの多機能コンパクトエフェクター BOSS PH-3 Phase Shifter

音楽・遊び・エンタメの総合ウェブメディアRAG MUSIC 編集部

フェイザーの歴史や効果

もともとフェイザーは、ハモンドオルガンのロータリースピーカーを使用した時の効果を再現する目的で作られましたが、結果として得られる音色はロータリースピーカーとは異なるサウンドでした。

独特なサウンドは多くの有名なギタリストによって名曲の中で使用され、その種類もだんだんと豊富になっていきます。

一口にフェイザーと言っても様々な音色があり、ほとんどはあるサウンドに的を絞ったペダルです。

なぜ、そんなに多くの種類があるのかは、フェイザーの仕組みが関係しています。

「異なる位相」を作り出すために、位相を制御する「フィルター」を複数つなげることで独特の音色を作り出しています。

この「フィルター」の設定とつなげる数で、効果の浅い・深い、回転感の早い・遅いなどといった事をコントロールできます。

幅広い音色作りが可能

PH-3はコンパクトエフェクターのフェイザーの中ではとても多くの音色を生み出すことが出来るペダルです。

つまみに4/8/10/12という数字が入っていますが、これは先ほど説明したフィルターの数を表しています。

シンプルなフェイズペダルはこのフィルターの数が一つに絞られ、コントロール可能なのは回転感のスピードをコントロールするだけというものが多いことを考えると、いかにPH-3が多機能であるかが分かるかと思います。

フィルターの違いよる音の特徴

このフィルターの違いがどうサウンドに影響するかですが、数字が増えるほどフェイズ効果が強まります。

4段や8段は一般的にフェイザーと言えばこの音、といった音色ですが、10段になってくると少し癖の強いサウンドに変わってきます。

12段になるとさらに特徴的な音色となり、フェイザーというよりはワウペダルのようなコロコロとしたサウンドに変化します。

4段や8段は歪みと併用してももちろん効果的ですが、クリーンやクランチ気味のアルペジオに使用すると、深みのある揺れが加わりとても印象的です。

12段では前述のようにワウのような効果が得られますので、カッティングに使うとオートワウとは少し違うサウンドを得ることが出来ます。

RISE/FALL機能

また、PH-3には他にはない機能がついています。

それがRISE/FALL機能です。

音が無限に上昇するような、または無限に下降していくような効果がとても特徴的で、常にこのサウンドが必要な場面というのはあまりないかと思いますが、曲の間奏部分などで他とは違う雰囲気を出したい時にとても有効です。

多機能ながらプレイヤビリティにも優れたアイテム

これだけ豊富な音色を詰め込んでいますが、しっかりと演奏するプレイヤーの目線に立った操作性も実現している点がBOSSならではなところです。

フェイザーは効果が薄くても濃くても一定の周期がありこれが回転感につながっています。

そしてこの回転感が曲に対して早すぎたり遅すぎたりすると、曲のリズムがおかしくなってしまいます。PH-3はペダルを2秒間押しっぱなしにすることで、タップテンポによる回転感のスピードをコントロールすることが可能です。

リズムに対してシビアな曲で使用するなら予めタップテンポモードにしておき、曲中にペダルをテンポに合わせてタップするだけで、スピードが合います。

また、この「2秒押し」が面倒だったり手元に集中していたい方は、外部フットスイッチを使用することで、その手順を省略することが出来ます。

多機能なペダルは操作性に難があるものが多いですが、PH-3はコンパクトな筐体に多機能・操作性を見事に両立させています。

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