チェロの名曲|奥深い音色を味わえる珠玉のクラシック作品を一挙紹介
男性の声に近いとされ、4~5オクターブの幅広い音域を演奏できるチェロ。
チェロのやわらかく深みのある温かい音色が好き、という方も多いのではないでしょうか?
今回は、そんなチェロの名曲をピックアップ!
バロック時代の落ち着きのある曲調の作品から、さまざまな技法をミックスした近現代、現代の作品まで幅広くご紹介します。
穏やかな眠りにつきたい夜や、スッキリ目覚めたい朝を、心地よいチェロの音色とともに過ごしてみませんか?
もくじ
- チェロの名曲|奥深い音色を味わえる珠玉のクラシック作品を一挙紹介
- ヴォカリーズ Op.34-14Sergei Rachmaninov
- チェロ協奏曲 第1番 イ短調 Op.33Camille Saint-Saëns
- チェロ協奏曲 ロ短調 Op.104Antonín Dvořák
- エレジー ハ短調 Op.24Gabriel Fauré
- チェロ協奏曲 ホ短調 Op.85Edward Elgar
- チェロソナタ 第2番イ短調 Op.81Nikolai Myaskovsky
- 組曲「動物の謝肉祭」より「白鳥」Camille Saint-Saëns
- 序奏と華麗なるポロネーズ Op.3Frederic Chopin
- チェロソナタ ニ短調Claude Debussy
- 愛の言葉Gaspar Cassadó
- チェロソナタ 第1番ホ短調 Op.38Johannes Brahms
- アダージョと変奏 P133Ottorino Respighi
- アルペジョーネ・ソナタ イ短調 D821Franz Schubert
- 鳥の歌Pablo Casals
- ピアノとバイオリンのためのソナタ イ長調 FWV8César Franck
- 愛の挨拶Edward Elgar
- チェロ協奏曲 第9番 変ロ長調 G.482Luigi Boccherini
- チェロ協奏曲 第1番ハ長調 Hob.VIIb:1Franz Joseph Haydn
- チェロと管弦楽のための交響的協奏曲 ホ短調 Op.125Sergei Prokofiev
- チェロ協奏曲 イ短調 Op.129Robert Schumann
- チェロソナタ ト短調 Op.19Sergei Rachmaninov
- 吟遊詩人の歌Aleksandr Glazunov
- チェロソナタ 第3番 イ長調 Op.69Ludwig van Beethoven
- ロココの主題による変奏曲 イ長調 Op.33Pyotr Tchaikovsky
- 無伴奏チェロソナタ Op.8Kodály Zoltán
- チェロソナタ ニ短調 Op.40Dmitri Shostakovich
- チェロソナタ 第2番 ニ長調 Op.58Felix Mendelssohn
- 無伴奏チェロ組曲 第1番 第1番ト長調 BWV1007J.S.Bach
- チェロ協奏曲 第2番 ホ短調 Op.30Victor Herbert
- 夢のあとにGabriel Fauré
- ハンガリー狂詩曲 Op.68David Popper
- ジャクリーヌの涙Jacques Offenbach
- コル・ニドライ Op.47Max Bruch
- 交響詩「ドン・キホーテ」Richard Strauss
チェロの名曲|奥深い音色を味わえる珠玉のクラシック作品を一挙紹介
ヴォカリーズ Op.34-14Sergei Rachmaninov
セルゲイ・ラフマニノフが残した『ヴォカリーズ Op.34-14』はただの楽曲でなく、聴く者の魂を揺さぶる魔法のような存在です。
母音で紡がれるメロディは、心に残る哀愁と共に静かな余韻を残し、一瞬でリスナーを音楽の深淵に引き込みます。
特にチェロによる演奏では、男性の声を思わせる豊かな響きが耳に心地よく響き渡り、内面の奥深くに触れるような体験を提供します。
優れた音楽は時として最高の安らぎとなり、『ヴォカリーズ Op.34-14』はまさにその一例です。
チェロの音色で表現されたこの作品は、耳を通じて心を温かくする魅力を秘めています。
チェロ協奏曲 第1番 イ短調 Op.33Camille Saint-Saëns
チェロの豊かな音色を堪能できるカミーユ・サン=サーンスの『チェロ協奏曲 第1番 イ短調 Op.33』は、その美しさで多くの人の心をとらえ、フランス音楽の新たな可能性を切り開いたとして高い評価を得た作品です。
オーケストラの和音の中からチェロのソロが浮かび上がる瞬間は特に美しく、主題が巧みに変化する構成からは、さまざまな感情をイメージすることができます。
一つの旋律から次の旋律へと流れるようにつながるパッセージは、チェロの醸し出す音楽の深みを体感するのにうってつけです。
チェロ協奏曲 ロ短調 Op.104Antonín Dvořák
チェロの深く温かな音色が魅力のアントニン・ドヴォルザークの『チェロ協奏曲 ロ短調 Op.104』は、「ドヴォコン」という愛称でチェロ愛好家から親しまれているドヴォルザークの代表曲です。
抒情的でありながらシンフォニックな要素を兼ね備え、多くの音楽愛好家を魅了してきたこの曲の特徴は、チェロが持つ豊かな表現力と、配慮深くちみつに織りなされたオーケストラの調和!
最終楽章での爽快な展開は、聴く者の心に明るい希望をもたらし、感動を与えてくれます。
まさに、チェロの奥深い音の世界を堪能できる珠玉のチェロ作品といえるでしょう。
エレジー ハ短調 Op.24Gabriel Fauré
フランスの作曲家、ガブリエル・フォーレが1880年に作曲したチェロとピアノのための楽曲『エレジー ハ短調 Op.24』。
チェロの名曲として知られる、感情的な深みを持つ作品です。
静かに始まる物語性豊かな旋律から、失われた恋の痛切さを描くような急激なクライマックスへの展開は、聴く者の心を強く打ちます。
初演を務めたジュール・レープによって深層が掘り下げられたこの楽曲は、チェロの表現力の幅を余すところなく感じさせてくれる1曲です。
チェロ協奏曲 ホ短調 Op.85Edward Elgar
エドワード・エルガーの晩年の傑作『チェロ協奏曲 ホ短調 Op.85』は、エルガーが病床にあるなかで書かれたとされる作品です。
心をえぐるように深く突き刺さる第1楽章冒頭のチェロのソロからは、病床にあった作曲家が世界大戦の影を背負いつつ、1曲の中にチェロの表現力を余すところなく注ぎ込もうとした様子が感じられるでしょう。
感傷に浸りたいときや、心を静めたいときなど、自分の心とじっくり向き合いたいときに、じっくり聴いてみてはいかがでしょうか?
チェロソナタ 第2番イ短調 Op.81Nikolai Myaskovsky
ロシアの作曲家、ニコライ・ミャスコフスキ―が作曲した2つの協奏曲のうちの1曲『チェロソナタ 第2番 イ短調 Op.81』は、シンプルさの中に深遠な音楽性が見事に表現された作品です。
チェロの音域を生かしつつ変化に富んだ美しいメロディは、聴く者を音の旅へといざないます。
これまで、ミャスコフスキーの作品はそれほど評価されていませんでしたが、近年その評価が見直されているといいます。
このチェロソナタを聴けば、きっとその理由にも納得できるはずです。