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【8ビットのすすめ】チップチューンの名曲まとめ
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【8ビットのすすめ】チップチューンの名曲まとめ

Chiptune、チップチューンというなんだか可愛らしい名前の音楽ジャンルを皆さんはご存じでしょうか。

主に80年代に誕生したパーソナルコンピューターやファミコン、ゲームボーイといった家庭用ゲーム機に使用されていた音源チップを用いて作られるジャンルの総称で、ピコピコした電子音が特徴のサウンドで構成されています。

とはいえ、実際にはチップチューンの手法を用いた幅広い音楽が生まれていることもあって、一筋縄ではいかない興味深いジャンルなのですね。

今回の記事では、そんなチップチューンの代表的なアーティストたちによる名曲を幅広い視点でお届けします!

チップチューンに最近興味を持ったという方も、ぜひご覧ください。

【8ビットのすすめ】チップチューンの名曲まとめ

Magical 8bit TourYMCK

チップチューンというジャンルの中でも飛び抜けた知名度を誇り、日本のみならずグローバルな活躍を見せるグループ、YMCK。

アルバムのアートワークのみならずアーティスト自身もドット絵で書かれたイラストを起用、確固たるコンセプトを武器にインディーズ時代から名をはせていた3人組で、2008年にはメジャーデビューを果たしています。

メンバーのYokemuraさんが開発した「Magical 8bit Plug」と呼ばれるプラグイン形式のソフトウェアシンセサイザーの存在はチップチューンの発展に大いに貢献していますし、同時に大型フェスへの出演やリミックス仕事も精力的にこなしており、チップチューンの枠内をこえた活躍を続けているのですね。

そんなYMCKには多くの代表曲が存在していますが、今回紹介しているのは2004年にインディーズにてリリースした実質的なデビューアルバム『ファミリーミュージック』に収録されている楽曲で、ビートルズ風のタイトルに思わずにやりとしてしまいます。

イントロから懐かしさ満点のピコピコサウンドに、キュートなMidoriさんのボーカルでポップなメロディが歌われるという展開は、チップチューンを聴いたことがない方であれば驚かれるかもしれませんね。

ドット絵アニメーションが楽しいMVも合わせて、ぜひチェックしてみてください!

KOH-1

Rock My EmotionsKitsune²

2007年にカナダ出身の作曲家にしてグラフィックデザイナーの顔を持つDave Remmlerさんによって設立されたエレクトロニックミュージック系の音楽を扱うレーベル「LapFox Trax」は、チップチューン界隈ではもちろんMAD動画の素材としても人気の高い楽曲を多くリリースしていることで知られています。

その別名義である「Kitsune²」はチップチューンに特化した楽曲を発表しており、本稿で取り上げている楽曲『Rock My Emotions』はその代表作の一つ。

2009年リリース作品のアルバム『Squaredance』に収録されている『Rock My Emotions』ですが、オリジナルの音源はYouTube上にて178万回をこえる再生数を記録するほどの人気を得ています。

ニコニコ動画におけるMAD動画の素材として多くのクリエイターが起用、オリジナルではなくそこからこの楽曲を知ったという方も多くいるようですね。

原曲は非常に洗練された完成度の高いチップチューンで、どこか切ないメロディがいかにも古き良きゲームサウンドといった趣。

ニコニコ動画などがお好きであれば、もしかしたらこの曲が原曲だと知らずに聴いていた方もいらっしゃるかもしれませんね。

KOH-1

MEOWAnamanaguchi

アナマナグチ、という何だか不思議な語感のバンド名だけでも興味を掻き立てられますが、アメリカで活動する彼らはいわゆるロックバンド的なフォーマットでありながら、海外のファミコンであるNESとゲームボーイのサウンドを用いたチップチューンを鳴らすグループなのです。

日本でも来日公演が実現するなど高い人気を誇っており、あの初音ミクとコラボレーションした『Miku』という楽曲はYouTube上にて3,700万回以上もの再生数を記録しているのですね。

今回紹介している楽曲は、2013年の1月に公開された『MEOW』です。

古き良きゲームミュージックのみならず、日本の渋谷系や中田ヤスタカさんの音楽にも影響を受けたという彼らならではの、遊び心満点かつロック的なダイナミズムをも楽しめるノリノリのインストゥルメンタルミュージックは一度体験したらクセになってしまうかも!

謎の日本語が飛び交うMVも必見ですから、曲とともにぜひ楽しんでくださいね。

KOH-1

A Girl I KnowSabrepulse

チップチューンにおけるパイオニア的な存在であり、ドラムンベースやダブステップなどさまざまなエレクトロニックミュージックをブレンドさせたサウンドで名を馳せるSabrepulseさん。

2000年代半ばより作品をリリースし始めた彼の音楽性は、特に初期は「LSDj」を用いて作曲されたものがほとんどであり、チップチューンの黎明期から追いかけている音楽ファンにとっては周知の存在なのですね。

現在は冒頭でも触れたようにチップチューンの要素も残しつつ、洗練されたドラムンベース的なトラックを生み出している多作なSabrepulseさんのディスコグラフィの中でも、こちらで紹介している『A Girl I Know』はチップチューン好きにはたまらない逸品です!

2006年に発表されたアルバム『Chipbreak Wars』の収録曲で、アルバムのタイトル通り英国流チップチューンの粋を心ゆくまで楽しめますよ。

一筋縄ではいかない楽曲展開も素晴らしいですね!

KOH-1

コンピューター・ゲーム “サーカスのテーマ”Yellow Magic Orchestra

チップチューンの起源などは諸説あるのですが、日本が世界に誇る電子音楽グループのイエロー・マジック・オーケストラの存在は、チップチューンのインスピレーションの源であるレトロなゲーム音楽の歴史を語る上でも欠かせません。

彼らが1978年に発表した記念すべきセルフタイトルのデビューアルバムの冒頭を飾る『コンピューター・ゲーム “サーカスのテーマ”』は、一説によればチップチューンの元祖的な位置付けとしても評価されている名曲です。

2分に満たない長さですし、続く大名曲『ファイアークラッカー』へとつながるイントロダクションのような曲ではあるのですが、当時高い人気を誇っていたアーケードゲーム『サーカス』の音をシンセサイザーで再現した革新性は高く評価されており、実質的にゲームミュージックなる概念を世に知らしめたとも言われています。

純然たるチップチューンではないのですが、歴史をさかのぼっていくとこのような曲が何十年も前に生まれていた、という事実はぜひ知っておいてほしいですね!

KOH-1

PULSE FIGHTERm7kenji x TORIENA

北海道は札幌出身、立命館大学在籍中に通称「LSDj」と呼ばれるゲームボーイ用の音楽制作ソフト「Little Sound Dj」を使って音楽制作を開始、活動初期は女子大生チップチューンアーティストとも呼ばれて話題を集めたトリエナさん。

2017年にはメジャーデビューを果たし、現在は東京を拠点としてフリーランスで活動を続けるトリエナさんですが、こちらの『PULSE FIGHTER』は2019年にスペインで開催されたゲームボーイ30周年を記念した展示用にトリエナさんが提供した楽曲で、MVはピクセルアーティストにして映像作家のm7kenjiさんが手掛けたもの。

疾走感あふれる文句なしのキラーチューンであることはもちろん、本当にこんなゲームがあるのでは、と思わせるチャーミングな魅力たっぷりのMVが持つ素晴らしさは必見ですね!

若い世代にとっては、このレトロでノスタルジック、カラフルな世界観はおしゃれなものだと感じられるのではないでしょうか。

KOH-1

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