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【ヘッドフォンの選び方】モバイルでもっと音楽を楽しもう
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【ヘッドフォンの選び方】モバイルでもっと音楽を楽しもう

音楽を楽しむには今やCDすら必要がなく、iPodやiPhoneなどのスマートフォンだけで音楽を聴く人は珍しくなくなった。

コンサートに参加してライブの臨場感を体感すると、日常から良い音で聴きたくなるのが音楽ファンの心理。

そんな人はどこから手をつけるべきでしょうか?

ボリュームを上げてみるのも良いけど、音をより楽しむ近道はヘッドフォンのグレードアップ。

チープなイヤホンから脱却し単体ヘッドフォンを導入しましょう。

音楽を聴くとき、スマートフォン(スマホ)やパソコンのスピーカーで聴くのと、高級ステレオで聴くのとは全然違うことは想像しやすいですよね。

音のクオリティは電気信号を最終的に空気に振動させる部分(スピーカーやヘッドフォン、イヤフォン)が最も重要です。

ちょっとだけ背伸びして良いヘッドフォンを購入してみよう

モバイルの音楽環境が向上したせいで高音質ヘッドフォンも多くの商品が出回っています。

楽しむ音楽の趣向によって向き不向きはありますが、音楽プレイヤーに付属しているイヤフォンしか使用したことがない人は、1万円前後のものにトライしてみてみましょう。

音の出口であるヘッドフォンに投資すれば、手軽に良い音がゲットできます。

心地よい音色で聴けることはもちろん、耳が疲れにくかったり聞こえなかった楽器が聞こえたりと音の臨場感のグレードそのものが向上し音楽の世界感が広がります。

高価なものほど素晴らしいものも多いですが、外出先で使用頻度の高いヘビーユーザーには耐久性も重要です。

数万円のヘッドフォンを購入しても1年以内にコードが断線し、修理に出すケースは珍しくありません。

消耗することを見込んで、高級機は持ち出さずに使用することをオススメします。

ヘッドフォンの選び方

どんなものを選べばいいかって?

オーディオ関連の雑誌には細かな数値スペックばかり書いてあって読む気も起きません。

気にしなくて良いのです。

予算を決めたら大型の家電量販店に出向いてまずはデザインの気に入ったものを試聴してみましょう。

文字情報よりまずは聴いてみて気持ちいいと感じるのを試してみるのがいちばん。

ほとんどの量販店は自分の音楽プレイヤーで試すことができるので、いつも聴いている音楽データを入れていくと良いですよ。

大きな種類として、

  1. カナル型(イヤホンタイプ)
    カナル
  2. オーバーヘッドバンド型ヘッドホン

とにかく使用頻度の高いあなたにはやはり1万円くらいを上限としたカナル型をおすすめします。

カナル型も壊れないとはいえませんがモバイル使用するときはオーバーヘッドバンド型の故障率が高いように思います。

外出使用率100%の私はさまざまなタイプを利用してきましたが2万円オーバーのヘッドフォンが1年を持たずして壊れるのはショックが大きいです。

1年目は保証が使えるけれど毎年の修理は面倒だし、当然無駄な出費は避けたいところ。

カナル型は耳栓のようにフィットさせられるから音漏れも少ない。

ただし耳の穴って個人差が結構あるからこれは物理的にもしっくりフィットするものを選ばないと外れたり気持ち悪かったり、本来の性能が活かせなかったりするので注意です。

オーバーヘッドバンドはファッション性が高くカッコいいのも事実。

お金に余裕があって見た目優先の方はそれでもOK。

あまり持ち運ばずにお部屋専用で使用するならむしろこちらの方が良いかもしれません。

ノイズキャンセル機能を搭載(とうさい)したモデルは外からの余分な音をカットしてくれるのでうるさい場所(地下鉄とか)で音楽に没頭したり、勉強用の英会話を聴いたりするにも便利です。

音楽を楽しむなら知っておきたいアンプとヘッドフォン(スピーカー)の関係

ヘッドフォンやスピーカーの音を振わす原動力になるのがアンプです。

iPodやウォークマンだと中に内蔵(ないぞう)されていて外からの見た目ではわかりませんがアンプとヘッドフォンの組み合わせが音のクオリティを大きく左右します。

100万円の超高級CDプレイヤーでもアウトプットがチープなスピーカーだったらやはりそれなりの音にしかなりません。

自動車をイメージしてみてください。

空気を振動させる部分がスピーカー。

そのスピーカーを振わすための動力となる部分がアンプ、車でいうエンジンとタイヤの関係に近いと思います。

高級車は余裕のパワーがあるからかなりのスピードを出しても揺れずに乗り心地を維持できるのに比べ、軽自動車は頑張ってスピードを出そうとすると苦しく乗り心地が悪くなりますよね。

オーディオもパワーに余裕がある方が無理なく良い音が出しやすいという物理的特性があります。

また高級車はその馬力を受け止められるしっかりしたタイヤやボディがあるように、エンジンとタイヤにはそれ相応の組み合わせがあるということです。

軽自動車に最高グレードのフェラーリのエンジンを積んだりしても見合う車体を持っていなければその力を使い切ることはできません。

つまりアンプとスピーカー(ヘッドフォン)にはある程度釣り合うスペックが必要ということです。

アンプとスピーカー基礎知識

ステレオセットだと「わかりやすいのですが、iPod(iPhone)などの音楽プレイヤーは小さな本体の中に含まれるためイメージしにくいですね。

ipod

同じiPodでも世代やサイズなどにより、内蔵されているアンプ部が異なり、音も変わります。

高音質を売りにしている機種でない限りわかりやすくそのスペックを積極的にメーカーが紹介してくれるケースは少ないと思います。

ちなみにiPodでいえばシャッフルの小型タイプになると明らかにヘッドフォンアンプのクオリティが落ちます。

音楽専用機なのですが、iPhoneと比べても明確に音質が劣ります。

ですので高級ヘッドフォンをつないでもその実力を活かしきれないケースが発生しますので注意ですね。

すでにオーバースペックのヘッドフォンを購入してしまったらポータブルヘッドフォンアンプを導入すべきです。

ハイレゾ戦略にだまされないように

高級ハイレゾウォークマンなども人気が高まっていますが、良くわからずに導入するよりはまずは現在の環境でヘッドフォンなどに投資した上でのトライが望ましいです。

ハイレゾは各サイトで細かな説明がされていますが、音楽のデータ量が大きくて音の解像度が非常に高いということです。

ハイスペックのアンプ(プレイヤー本体)やヘッドフォン(スピーカー)がない環境ではほとんど無意味と言っていいと思います。

ハイレゾ音源はデータ量もMP3の35〜67.5倍くらいなので曲のデータ環境もPCでしっかり整えないと大変です。

特に高音圧のロックやポップス、ダンスミュージックにはそこまで恩恵がありません。

クラシックやジャズなどのアコースティック楽器の細かなニュアンスをディープに聴き込み、堪能する音楽マニア向けだと思います。

もちろん良い音の裾野を広げるためのプロモーションは賛成ですが、若手の女性シンガーをメイン広告に採用するのにちょっとだけ違和感を感じたりします。

特にモバイルということであれば3万円以上のヘッドフォンを外出しながらヘビーローテーションで消耗させられる富裕層以外にはおすすめできません。

まとめ

モバイル機器でたくさんの曲を楽しめるけど、迫力のある良い音で聴くことで興味のなかったジャンルの曲を好きになったり、いつでもどこでもコンサートに近い感覚を楽しめたりとたくさんの発見があると思います。

YouTubeなどの動画サイトも高音質だと数段ハイレベルの楽しみ方ができると思います。

ただし、くれぐれも音量の上げ過ぎによる難聴には注意してくださいね。

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ライタープロフィール

yamakaWA

サウンドクリエイター

yamakaWA

「色褪せたMusicをこの世から撲滅させたい….」音楽のリフォームを提案するHybridSoundReform.comの山川です。

失敗したレコーディング&マスタリング音源の改善、ライブハウス音源のコンテンツ化、動画や講演会などの音声ノイズ除去。

非効率な音質改善サービスを運営しています。

ウェブサイト:http://www.hybridsoundreform.com

ブログ:http://hybridsoundjournal.net

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