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元楽器屋さんが教える。ここだけの電子ピアノの選び方。価格別編
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元楽器屋さんが教える。ここだけの電子ピアノの選び方。価格別編

電子ピアノは価格によってその能力が大きく変わってきます。

どのくらいの物を選べば良いかわからないという方も多いでしょう。

今回は、30万円クラスの上位機種から10万円以下のスタイリッシュなモデルまでの違いや選び方について説明したいと思います。

これからご自宅に電子ピアノ購入を考えている方にとって参考になれば幸いでございます。

電子ピアノの選び方に失敗しないためには

販売員時代はよく「予算10万円くらいで」というご家族が多かったです。

ですが、その「10万円」という予算設定に対する明確な根拠を持っている人はほぼ居ませんでした。

「10万円」という予算の理由は、やはり「よくわからないからそれくらいで済めばいいなぁ」なのだと思います。

ですが、そういったぼんやりした理由で10万円の電子ピアノを買うと、失敗する可能性も高くなります。

電子ピアノは、価格が上のものほどタッチと音がグランドピアノに近づきます。

レッスンはたいていの場合グランドピアノで行います。

ですから家で使うものがいかにグランドピアノに近いかで、家とレッスンでのギャップが小さくなります。

「家ではちゃんと弾けるのに、レッスンに来るとその通りに弾けない。本当は弾けるのに……」という気持ちのギャップが芽生えてしまうとピアノを弾く事が嫌になってしまうかもしれません。

そうなると最悪の場合レッスンは楽しくなくなり辞めてしまい、電子ピアノが置物と化す……なんてことにもなりかねません。

そんな事になってしまったら何もかもがもったいないです。

そんな事態を回避していただくためにも電子ピアノを選ぶ時の予算設定についてお話しします。

少しでも参考になれば幸いです。

30万円クラス

この価格の物ですと鍵盤の仕組みや反応がとても良く、音もスピーカーが6つ搭載されていたり音の響かせ方に工夫が凝らされているためかなりリアルなタッチと音で練習できます。

KAWAI(カワイ)|CA-97

メーカーオフィシャルウェブサイト

KAWAI(カワイ)|CA-97

https://www.kawai.jp/product/ca97/

YAMAHA(ヤマハ)|CLP-585

メーカーオフィシャルウェブサイト

YAMAHA(ヤマハ)|CLP-585

http://jp.yamaha.com/products/musical-instruments/keyboards/digitalpianos/clp_series/clp-585/?mode=model

ROLAND(ローランド)|LX-17

メーカーオフィシャルウェブサイト

ROLAND(ローランド)|LX-17

https://www.roland.com/jp/products/lx-17

各メーカーの最高の技術が詰まっていますので10年以上使っていくこともできます。

生ピアノがどうしても置けないけれど、できる限り生ピアノに近いものを使って楽しく練習したい!という方は迷わずこれです。

買って後悔した……ということはまずないでしょう!

とにかくオススメです。

25万円前後クラス

最上位機種にひけをとらないスペックです。

特に鍵盤は30万円クラスと同様の物を採用しています。

大きな違いといえば音です。

スピーカーシステムや出力が違うので音のリアルさでは最上位機に軍配が上がります。

YAMAHA(ヤマハ)|CLP-575

メーカーオフィシャルウェブサイト

YAMAHA(ヤマハ)|CLP-575

http://jp.yamaha.com/products/musical-instruments/keyboards/digitalpianos/clp_series/clp-575/?mode=model

KAWAI(カワイ)|CA-67

メーカーオフィシャルウェブサイト

KAWAI(カワイ)|CA-67

https://www.kawai.jp/product/ca67/

ROLAND(ローランド)|LX-7

メーカーオフィシャルウェブサイト

ROLAND(ローランド)|LX-7

https://www.roland.com/jp/products/lx-7/

どうしても30万を出すのは難しいけれどできるだけ良いものは使いたい……、予算はこの値段よりも少し低く設定していたけど、どうせ買うならもうワンランク上をいっても良いのかな?という方はこのクラスが良いのではないでしょうか。

20万円前後クラス

電子ピアノとしては価格と性能がちょうど中間地点に位置しますので安心感はこの価格でも大きいです。

鍵盤や音の性能は良質ですのでグランドピアノとのギャップもまだそこまで大きくないため楽しく練習ができます。

ROLAND(ローランド)|HP605

メーカーオフィシャルウェブサイト

ROLAND(ローランド)|HP605

https://www.roland.com/jp/products/hp605/

YAMAHA(ヤマハ)|CLP545

メーカーオフィシャルウェブサイト

YAMAHA(ヤマハ)|CLP545

http://jp.yamaha.com/products/musical-instruments/keyboards/digitalpianos/clp_series/clp-545/?mode=model

KAWAI(カワイ)|CA17

メーカーオフィシャルウェブサイト

KAWAI(カワイ)|CA17

https://www.kawai.jp/product/ca17/

例えば「一番高いものでなくても子供にはちゃんと家でも練習して長く続けてもらいたい!」という方はこの20万円クラスを目安にしてみてはどうでしょうか。

15万円クラス

この価格帯から上位機種を意識した作りになってきます。

KAWAI(カワイ)|CN-35

メーカーオフィシャルウェブサイト

KAWAI(カワイ)|CN-35

https://www.kawai.jp/product/cn35/

ROLAND(ローランド)|HP-603

メーカーオフィシャルウェブサイト

ROLAND(ローランド)|HP-603

https://www.roland.com/jp/products/hp603/

YAMAHA(ヤマハ)|CLP-535

メーカーオフィシャルウェブサイト

YAMAHA(ヤマハ)|CLP-535

http://jp.yamaha.com/products/musical-instruments/keyboards/digitalpianos/clp_series/clp-535/

鍵盤・音がチープではすぐ飽きちゃうだろうから、子供には少しでも本格的なもので練習して欲しい!という方や、特に予算が「何となく」10万円のご家庭は一度この価格帯を検討していただきたいです。

10万円クラス

特にお子さんがレッスンに通われるのであれば、ここを最低ラインにしていただきたいです。

このタイプでの電子ピアノからグランドピアノを目指したつくりです。

YAMAHA(ヤマハ)|YDP-163

メーカーオフィシャルウェブサイト

YAMAHA(ヤマハ)|YDP-163

http://jp.yamaha.com/products/musical-instruments/keyboards/digitalpianos/ydp_series/ydp-163/?mode=model

KAWAI(カワイ)|CN-25

メーカーオフィシャルウェブサイト

KAWAI(カワイ)|CN-25

https://www.kawai.jp/product/cn25/

ROLAND(ローランド)|RP-501

メーカーオフィシャルウェブサイト

ROLAND(ローランド)|RP-501

https://www.roland.com/jp/products/rp501r/

上達したら生ピアノ、もしくは最高クラスの電子ピアノに買い換えても良い、という方がピアノの入り口として使うには良いと思います。

ですがこれで例えば10年間満足して使い続ける、という事は難しいでしょう。

10万円以下(スタイリッシュタイプ)

この価格帯は奥行きがコンパクトで(A4用紙一枚くらい)スッキリしているため置きやすいのがメリットです。

例えば小さい頃に習っていてまた弾きたくなったから、という大人の方が趣味として使用するにはオススメです。

特にアパート暮らしの方にはうれしいコンパクトさです。

ROLAND(ローランド)|F-140R

メーカーオフィシャルウェブサイト

ROLAND(ローランド)|F-140R

https://www.roland.com/jp/products/f-140r/

KORG(コルグ)|LP-380

メーカーオフィシャルウェブサイト

KORG(コルグ)|LP-380

http://www.korg.co.jp/Product/DigitalPiano/LP-380/

YAMAHA(ヤマハ)|P-115

メーカーオフィシャルウェブサイト

YAMAHA(ヤマハ)|P-115

http://jp.yamaha.com/products/musical-instruments/keyboards/digitalpianos/p_series/p-115/?mode=model

コンパクトにするためにスピーカーはどうしても良質なものは搭載できませんし、価格を上げないためにも鍵盤も犠牲になっています。

タッチと音質を求めないのであれば大丈夫でしょう。

こういった理由がありますのでお子さんがレッスンに通っていて、家での練習に、という用途には向いていません。

商品によってはイスやスタンドが別売りになっている事もあり、場合によっては自分で組み立てる必要がありますのでしっかり確認してください。

最後に

いかがでしたでしょうか。

電子ピアノはたくさんの機種がありますが、理由のある予算を立てるとグッと絞られてくると思います。

予算を立てたら次はどのメーカーのどの機種にするか、という流れで検討すると、わかりやすいのではないでしょうか。

ぜひ参考にしてみてください!

ライタープロフィール

元楽器店勤務

ほんま

元楽器店勤務。

楽器がわからないからどれを選べば良いかもわからない、という声の多い電子ピアノ。

そんな方達の電子ピアノ購入を手助けするべくブログを開設。

現在は地方に在住し演奏活動も行っている。

ウェブサイト:http://ep-erabi.com

Twitter:denshipiano_erb

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