弦楽器入門
弦楽器をもっと楽しむWebマガジン
search
バイオリンの正しい片付け方。日々のお手入れ・メンテナンスについて
最終更新:

バイオリンの正しい片付け方。日々のお手入れ・メンテナンスについて

前回はバイオリンの準備の仕方(弓の用意と肩当ての付け方)について書きましたので、今回はバイオリンの片付け方について書いていきます。

バイオリンは繊細な楽器ですので、必ず練習が終わった後にはきちんとキレイに楽器の汚れをふき取りましょう。

じゃないと、弦や弓の毛の消耗が早くなってきたり、音が濁ってきてしまいますよ!

バイオリンを拭く用の柔らかい布を用意しよう!

バイオリンのお片づけを始める前には、まずバイオリンを拭く用の柔らかくて、きめが細かくて、清潔な布を用意しておきましょう。

ちなみに、私は100均で買えるようなガーゼハンカチを愛用しています。

このようなものです↓
ガーゼ100均のガーゼハンカチなら安いし、ダメになったらすぐに買い替えられるので重宝しています。

弓の片づけ方・その1|弓の毛をゆるめよう!

バイオリンの弓はこれです↓

バイオリンの弓 弓は弾く時に弓元のネジを回して毛を張るんですが、
バイオリンの弓毛を張ったまま保管し続けると毛がどんどん伸びてきてしまって、ネジを回しても回してしっかり毛を張ることができなくなってしまいます。

つまり、毛の消耗が早くなる→音が出にくくなる→そして、毛の張替えをしなくてはいけなくなる、ということです。

ちなみに、毛の張替えは自分ではできません。

弦楽器専門の職人さんがいるお店に持って行ってやってもらいましょう。

お値段はお店によりますが、だいたい6,000円くらいからです。

ということで、毛の消耗が早くなる=弦楽器専門店に行って交換してもらわなくてはいけないので、多少面倒くさくても、弓の毛は練習が終わるたびにきちんとゆるめて長持ちするようにしておきましょう!

ちなみにどれくらいゆるめればいいのかと言いますと、弓の真ん中部分で毛と棒が触れ合うくらいでいいです。

こんな感じです↓
バイオリンの弓

ときどき、弓の毛が伸びきってネジを外れそうなほどゆるめる人がいますが、
バイオリンの弓あんまりネジをゆるめすぎると、ネジが弓本体から外れてしまいますよ。

そして、ネジが弓本体から外れると、毛も弓本体から外れる仕組みになってますからね。

勢い余ってネジをゆるめすぎないように、どうぞお気を付けください。

弓の片づけ方・その2|木の部分柔らかい布で拭こう!

バイオリンを弾く前には必ず松脂というものを弓の毛に塗りますが、
バイオリンの弓これは弾いているうちに、どんどん弓の毛から木の部分に松脂の粉が移ってきますので、練習終わりには必ず弓の木の部分を柔らかい布で拭きましょう。

こんな感じで、布で木の部分をつまんで左右に動かします。
バイオリンの弓

ちなみに、弓の毛は布で拭かなくて大丈夫です。

どうせまた練習するときに松脂(まつやに)を塗りなおしますし、弾くたびに松脂の粉は弓の木の部分かバイオリン本体にほとんど落ちていってますからね。

ここまでできたら弓はケースにしまい、お片づけは終了です!

次はバイオリン本体のお片付けへ!

バイオリン本体の片づけ方・その1|肩当てを外そう!

肩当てとはこれのことです。
バイオリンの肩当て

肩当てなしでバイオリンを弾いてらっしゃる方もおられると思いますので、そういう方はこの章を読み飛ばしもらって結構です。

では、まず肩当ての外し方。

これは単純に、バイオリンと肩当てを持って
バイオリンの肩当て

上方向に軽く引っ張る。簡単にはずれます。
バイオリンの肩当て

外した後は、バイオリンケースの中にこんな感じでしまっておくと楽ですよ。
バイオリン

お子さん用の1/16とかとても小さいサイズのバイオリンケースだと肩当てをいれるスペースがないこともありますが、まぁ大抵のバイオリンケースには肩当てを入れられます。

バイオリン本体の片づけ方・その2|バイオリンを拭こう!

弾き終わった後のバイオリンは松脂の粉や手汗がたくさん付いています。

長くイイ状態で使えるように、練習終わりにはキレイに拭いておきましょう。

まずは、弦。

ここがもっとも汚れます。

柔らかい布で弦を優しくなでるように拭きましょう。(往復2~3回でOK)

バイオリンの拭き方

次に、弦と指板(黒い板)の間に布を通しましょう。

バイオリンの拭き方この状態で布を左右に動かし、指板上の松脂の粉と手汗をふき取りましょう。(往復2~3回でOK)

さらに、指板とバイオリンの表板の間に布を通し拭きます。(往復2~3回でOK)

ちなみに、指板(黒い板)と駒(白い板)の間あたりのところが最も松脂の粉が落ちやすく、こびりつきやすい所です。

ここです。
バイオリンの拭き方 きちんと拭いておきましょう。

ついでに、駒(白い板)の向こう側、テールピースとバイオリン表板の間にも布を通し、さっと拭いておきましょう。(1回でOK)

バイオリンの拭き方

ここは松脂の粉も汗もほとんど落ちてきませんが、ほこりが溜まりやすいです。

最後に、あご当ての汗を拭きとっておしまいです。↓
バイオリンの拭き方ここはあごを乗せているので、ダイレクトに汗が付きやすい場所です。

拭かずに放置していると、積み重なった汗の跡が白く浮き上がってきますので、ご注意を!

慣れてくるとこのお片づけの手順は、すべてやってもたった1分くらいです。

ですので、大切な楽器を長く良い状態で使うためにも、日頃からお手入れはきちんとやっておきましょうね!

この記事を筆者のサイトで読む

ライタープロフィール

箕面市バイオリン&リトミック教室ドルチェ

音楽教室運営

箕面市バイオリン&リトミック教室ドルチェ

大阪府出身。

4歳よりバイオリン、5歳よりピアノを始める。

単身上京して、桐朋学園女子高等学校音楽科へ進学。

その後、桐朋学園大学音楽学部に進み、卒業。

学生時代には、積極的に国内外のコンクールや音楽祭に参加。

(霧島国際音楽祭、ウィーン国立音楽院夏季セミナー、モーツァルテウム音楽院夏季セミナーなど)その他にも多数のオーケストラ活動や室内楽も経験。

幼少の頃、母や先生の求めるレベルが高かったあまり、努力をしてもなかなか褒められず、認められずの苦しい日々を送った経験をもとに、「まず褒めて、認めて、伸ばしていく!」がレッスンの基本方針。

また、「子どもたちをより良い道に導くためには、バイオリン技術、音楽知識のほかにも、子どもに対する知識もしっかり深めておきたい!」と思い、自宅教室とカワイ音楽教室で指導しながら、保育士資格を独学で、幼稚園教諭免許を通信制大学で取得。

その後リトミックも学び、小さい子にも伝わりやすい音楽指導法を研究。

NPO法人日本こども教育センターリトミック認定講師資格を取得。

自宅教室の生徒数が増えたことにより、カワイ音楽教室を退職。

現在は、自宅教室で2歳から大人の方までのバイオリンとリトミックのレッスンを行い、『誰かに褒めてもらえる、認めてもらえる』体験を生徒さんに!をモットーに ・自由に音楽を楽しめる基礎力を育てる! ・自分の演奏を好きでいられる自信を育てる!

!・自分で自分を育てていける応用力を育てる! を理念として、日々楽しく丁寧なレッスンを行う。

・教室ホームページ:

http://violin-dolce.com/

・教室ブログ(バイオリン用)

http://2514cf59134ccd97.lolipop.jp/BLOG/

・教室ブログ(リトミック用)

http://ameblo.jp/monaka83/entry-11873625627.html

・教室Facebookページ(バイオリン用)

https://www.facebook.com/vnrhydolce/

・教室Facebookページ(リトミック用)

https://www.facebook.com/rhydolce

このライター・クリエイターへメッセージを送る

記事一覧