ピアノ初心者のための。分かりやすいコードチェンジの練習方法
ピアノは音域が広いのでメロディーも伴奏も、1人でなんでもできてしまうのです。
バンドなどでは、メロディー、ベース、ハーモニーなどを別々の人が担当しています。
その事を考えれば、1人で全てをやる事はかなり難しいのだという事を、ピアノを弾く人は意識して練習しなければなりません。
今回はコードチェンジの基本の練習方法を説明したいと思います。
ピアノソロは、右手メロディー・左手ベースが基本
さて、初心者がピアノソロを弾こうという事になると、右手がメロディー、左手が和音になる事が多いのですが、まずはメロディーとベースにチャレンジしましょう。
左手で和音をおさえることは、大人なら大して苦労はありませんが、実は和音のそれぞれの音には役割があり、それぞれの音量のバランスを考えて弾くのはかなりのテクニックが必要です。
例えばベースが担当しているルートの音だけをしっかりと出したいのに、左手全部が大きくなってメロディーを消してしまう場合もあるのです。
そこで、初めての両手練習は「左手=ベースのみ」がお勧めです。
ポピュラー曲の場合、コード付きメロディー譜を見ながら練習します。
4小節〜8小節くらいの楽譜のコードを見て、左手は何の指でどの音を弾くか考えてから(指使いの計画を立てて)練習を始めましょう。
右手も左手も同じように動かそう!
バイエルを使いたいと言う方は、前半がメロディーとベースの形になっているものが多いです。
バイエル 【Ferdinand Beyer】
(1803~1863)ドイツの作曲家。室内楽やピアノ曲を数多く作曲したほか,編曲も手がけた。「ピアノ階梯」は日本ではピアノの初級用教則本「バイエル」によって広く知られている。http://www.weblio.jp/content/バイエル
50番以降は「ドソミソ」「シソレソ」という、アルベルティバスの形が増えてくるので、独学での練習は前半までに留めておく方が無難です。
クラシックの曲の場合はなかなかレベルにあった曲を探すのが難しいかもしれませんが、両手同時ではなく、交互奏になったものを練習すると良いと思います。
両手でメロディーを弾く形のものです。
クラシックでもバッハなどバロックの曲を弾く時にもこの練習は助けになります。
左手を使うという意味では、ポピュラーの方にもこういった練習がお勧めです。
ギロック作曲のものは少ない音できれいな曲が多いので初心者にお勧めです。
3種類のコードの押え方
メロディーとベース、両手でメロディーというスタイル以外に練習しておきたいのがコードです。
右手で和音、左手でベースの形を覚えましょう。
ピアノ初心者でもコードを知っていれば、バンドをやっている友人に「ちょっと助けて!」と言われた時、すぐに手伝えます。
反対に長年ピアノをやっていても、コードの基本を知らないままだと「楽譜がないと弾けない・・」という人が多いのです。
以前、コードについてお話ししましたが、コードはCならドミソ、Gならソシレしか押さえられないと少し不便です。
初心者が両手で弾く場合、近い場所への移動を覚えておいた方が便利です。
1つのコードでも押さえるパターンはものすごく多いのですが、片手で押さえる事を考えればある程度パターンが絞られてきますので、まずはその形を覚えましょう。
片手で3つの音を押さえる和音は、下の図のような3種類の形になります。
コードの移動方法
Cの基本形はドミソ、第一転回形がミソド、第二転回形がソドミです。
Fだと基本形はファラド、第一転回形がラドファ、第二転回形がドファラです。
どのコードでも、3つの音でできた和音(トライアド)は、この3つの形で押さえられるわけです。
基本形は3つの音が1個飛ばしになっているのに対し、第一転回形、第二転回形は図のように2個あきの部分があります。
基本形、第一転回形、第二転回形を組み合わせると、コードを近い位置で移動する事ができます。
練習する時は、前の図のように2個あきの部分を意識して移動する事が大切です。
ハ長調の主要3和音(C・F・G)でよく使うのは、Cがドミソ(基本形)、Fがドファラ(第二転回形)、Gがシレソ(第一転回形)です。
CからF、CからGに変える場合、次の図のように〇で囲んである部分を変化させることになります。
基本形から第2転回形への移動
右手の場合、ドミソ(指1・3・5)からドファラ(指1・3・5)にチェンジする時のポイントは、ドの上の1の指の位置は変えずにミソにある3・5の指をそのまま一緒にファラに移動します。
右手動画(動画内でも説明しております)
左手の場合は、ドミソの指が(5・3・1)、ドファラが(5・2・1)になるので、1の指だけ広げる形になります。
左手動画(動画内でも説明しております)
基本形から第1転回形への移動
ドミソからシレソに変える場合は、右手が(1・3・5)から(1・2・5)に、左手が(1・3・5)から(1・3・5)となります。
右手動画(動画内でも説明しております)
左手動画(動画内でも説明しております)
こう言ったパターンが右手でも左手でも押さえられるように練習します。
右手で和音を押さえる時は左手のルートをセットで練習しましょう。
(Cの場合:左手ド、右手ドミソ)
実は初心者のための教本として有名なバイエルの初めにも、左手ルート、右手和音の形での練習が載せられているのですよ!!
ライタープロフィール
ピアノ講師
岡太淳子
横浜在住、ピアノ・電子オルガン・リトミックの指導を行いながらバンド活動を続けています。
音楽が好き、ピアノが弾きたい方のために、初心者でも楽しめる方法を提案します。
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