【バンド初心者のための】ハウリングの対処と予防法
音楽スタジオやライブ会場などで時折耳にする「キィィィィン」という音。
不快な音で耳にも良くない上に機材にも良くないので、可能な限り防ぎたいものです。
そこで、ハウリングが起きた場合の対処法と起こしづらくする方法をお伝えします。
そもそもハウリングとは
音響再生の際、スピーカーから出た音をマイクが拾い、それをまたスピーカーが再生するということを繰り返し、大きな騒音が連続して発生する現象。鳴音。
―goo辞書より引用―
ハウリングとは、スピーカーから「キィィィィン」と鳴る高音や、うなるような低音が発されることをいいます。
「ハウる」といったりもしますね。
ハウリングの原因
ハウリングは、
- マイクが音を拾う
- スピーカーから音が発される(出力される)
- 2で発された音をマイクが拾う
というプロセスで生じ、2と3がループすることで発生します。
つまりスピーカーの前にマイクを置くと、スピーカーから出た音を拾いにかかっているようなものなので、たいていハウります。
音楽スタジオ(リハーサルスタジオ)は自分たちでマイクのセッティングをします。
その時、スピーカーにマイクが向いた状態はNGだと思ってください。
ハウリングが起きたときの対処法
ハウリングは、要するに音がループした状態です。
そのループを止めるには、いったん音を切ってしまわなければなりません(微弱なハウリングの場合は音量を下げれば止まることもあります)。
ハウリングが起きたときは基本的にはフェーダーを一番下まで下げましょう。
そうすればマイクの信号がスピーカーに伝わらず、ループは途絶えます。
フェーダーは写真の白いツマミです。
ほかにもループを止める方法はありますが、フェーダーを使うのが手っ取り早いと思います。
ハウリングを起こしづらくするには
基本的にハウリングを起こさないためには、マイクにスピーカーからの音をいかに拾わせないかが重要になってきます。
- マイクをスピーカーに向けない
- 音量を上げすぎない
この2点を守れば、ハウリングは少なくなると思います。
前述の通り、マイクをスピーカーに向けるのはNGです。
また、音量を上げるということはより聞こえやすくなりますよね。
聞こえやすくなるということは、音をより拾っているということで、これはマイクにもいえることです。
音量が大きいと演奏していて気持ちいいかもしれませんが、ハウリングを起こしてしまっては元も子もないので気をつけましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
ハウリングと音量のバランスはプロのPAでも難しいものです。
ただ、こういったポイントを知っているのと知らないのでは雲泥(うんでい)の差があると思います。
ぜひ、活用してみてください。
ライタープロフィール
PA・音響
吉原
地元京都を中心に音響オペレーションをしております。
PAエンジニアとして活動してはいますが、司会(MC)・照明・ステージマネージャー(ディレクター)など、裏方関係はなんやかんやで一通りやっています。
そういった裏方活動を通して得た知識をもとに、音楽関係者やバンドマン、音楽スタジオのお客様に役立つような記事がかければと思います。
また、LILAsという裏方チームにおいてもPAに関する記事を書いたり、音響オペレーションなどを請け負っています。
興味がございましたらぜひご覧ください。
裏方に勤しむ一方で、和太鼓奏者として表舞台にも立ちます。
和太鼓の魅力を記事で伝える機会があるかはわかりませんが、もしそういった機会がありましたら、そちらの記事もお読みいただけると幸いです。