【ドラマーのための】変拍子にチャレンジしてみるときのコツ
今回はリズムのお話をしようかと思います。
テーマは変拍子です。
変拍子は何拍子のこと?
変拍子は読んで字のごとく「変な」拍子なわけですが。
じゃあ変じゃない拍子って何かというと……細い定義は知りませんが、ロックやポップスにおいては圧倒的に多いのが4拍子と3拍子です(今回の分類では12/8拍子やシャッフルのような跳ねるリズムもザックリとこの中に入ることとします)。
つまり私は4拍子と3拍子以外の拍子が変拍子だと思うので、普通に考えれば無数に作れるわけですが(例えば21/16拍子とか……)、ただ変拍子のなかでもポピュラーなのがありまして、それが5拍子と7拍子です。
変拍子の曲ってどんなのがあるの?
私たちがこれまで触れてきた音楽に圧倒的に4拍子と3拍子が多いので……変拍子はさぞかし不思議に聴こえるかといえばそうでもなくて、意外と慣れ親しんでいるものがこれ。
「ミッション・インポッシブルのテーマ」。
この一番有名なところは5拍子です。
後は……ジャズスタンダードの有名曲「Take Five」もまさに曲名の通り、5拍子です。
日本のロック系だと……SIAM SHADEの「Never End」もそうです。
(SIAM SHADEは変拍子好きにはたまらない曲がたくさんあります‼)
さらに7拍子では最近ではSMAPの曲「Top Of The World」に使われていたりします。
変拍子にチャレンジするときに気を付けたいこと
さてここからドラムの話になりますが。
ドラムが叩けるようになってくるといろんなことに挑戦したくなると思います。
その中の過程で変拍子に興味を持つことも自然な流れといえるでしょう。
そこで、変拍子のドラムにチャレンジしたくなった方に……アドバイスを。
まず懸念事項はなにか?というところから。
ドラムに限らず楽器は「歌うように弾く」ことがもとめられます。
これもなかなか抽象的な表現かつ、細かく説明すると話が脱線するので今回は描きませんが……私の経験からいいますと、変拍子を叩き始めの頃って、ドラムが歌えていなかったのです。
これはつまりどういうことか?というと「音符を置きに行っていた」のです。
「音符を置きにいく」とはどういうことか?というと、ドラマーが本来担う役割である「曲をぐいぐいと前に引っ張っていく」演奏ができていないことを意味します。
これはいわゆる「後ノリのリズム」とも違くて、全体的にモヤっとしたリズムという印象を与えてしまいます。
ただ5拍子になれる一番初めの段階としてはまずは「音符を置きに行く」練習は必要です。
具体的には、叩きながら頭の中で「1.2.3.4.5、1.2.3.4.5、1.2.3.4.5……」とか、「いけぶくろ、いけぶくろ、いけぶくろ……」と数えたりとかですね。
変拍子でも4拍子を意識してみよう
ただある程度これが定着してきて叩けるようになってきたら次の段階に行く必要があります。
それは「4拍子のリズム感」を打ち出すということです。
先ほど上記で「私たちは4拍子と3拍子の曲に慣れ親しんできた」と書きましたが、であるならこの感覚を利用するとてっとり早く変拍子も生き生きとした演奏ができると思います。
具体的には5拍子の分割を「1.2」「3.4」「5」というように3つに分けると、最初の2つで4拍子のリズム感を感じることができます。
同様に7拍子であれば「1.2」「3.4」「5.6」「7」という風に4つに分けると最初の3つで4拍子のリズムを感じることができます。
ただこれは私が自分のために考え出した一例であるので、要するに変拍子になると音符を置きに行くようなもやっとした演奏にならないようにできれば方法は他にもあるかもしれません。
最後に
いかがでしたでしょうか。
変拍子は単に変拍子の曲を叩くのに使うほかにも、ドラムソロやフィルイン(オカズ)の中にさらっといれるととても個性的かつかっこよく聴こえるので、興味を持ったらぜひチャレンジしてみてください。
ライタープロフィール
ドラマー
Hazime
ドラム歴20年。
プログレッシヴ・ロックバンドのドラマーやってます。
「セレクトーン」という音楽教室にてドラム講師もやっております。
物理学や心理学をからめてドラムの楽しさを広めていくことをモットーとしています。
ウェブサイト:http://www.drum-lesson.net