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ドラム経験者によるドラム打ち込みの解説。まず必要性を考える
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ドラム経験者によるドラム打ち込みの解説。まず必要性を考える

「DTMをやるならDAWが鳴る音楽を!」

odasisは師匠にそう習いました。

生楽器のリアルな打ち込みを極めたとして、理想が生演奏の録音であることには変わりません。

一方でテクノなどはDAWが鳴る音楽と言えましょう。

その音楽性の1要素をコンピューターの正確さが担っているわけですから。

要は生演奏をシミュレーションするのではなく、コンピューターにしかできないことをやろうよ!ということです。

ここでは「ドラム打ち込み」について説明していきたいと思います。

生ドラムの打ち込みの必要性

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言わずもがな、生演奏のシミュレーションではDAWを鳴らせているとは言えません。

しかしそれでも生ドラムに関してはシミュレーションを目指した打ち込みにも十分価値があると思います。

理由は簡単です。

生ドラムの録音があまりにも難しく、打ち込みで生に近づける方がはるかにおトクだからです。

ただし、あるべき姿はあくまで生演奏の録音。

おトクなだけという話です。

ドラムの収録

スネア(マイク録音)

実際にスタジオで録った経験がある方なら分かるかと思いますが、ドラムの録音はめちゃくちゃめんどくさいです。そこが録音の面白さでもあるのですが。

必要なものをざっと挙げると

演者が優秀であることは当然として、市販ドラム音源並みの音をスタジオで録ろうと思うと、エンジニアに依頼したとしても数時間で数万円、仮に全機材を自前でそろえようなどと思えば数百万円の出費になるでしょう。

また人・機材の難しさに加え、ドラムのレコーディングは他の楽器とケタ違いに難易度が高いです。

マイクの数が増えるほど難易度は上がります。

位置や種類には無限の組み合わせがあり、位相合わせは至難の業(わざ)です。

odasisもセルフで録ろうとしたことが何度かありましたがまともな音が取れたことはありません。

諸条件をクリアできるのであれば、きっと生演奏に敵うものはありませんし、odasisだってできるなら全部録りたい。

でもスティーブガッドだってきっと忙しいし、高いマイクほど壊れやすいし、エンジニアが当日風邪をひくことだってあるでしょう?

打ち込む上での心構え

上記のとおり、ドラムの生演奏を志向した打ち込みには取り組む価値があります。

ただし、それはあくまでおトクだからであって、基準は生演奏にあることを忘れてはいけません。

そして生演奏らしさを追求するために一番手軽な方法は、ありきたりですがホンモノのドラムに触ってみることです。

スタジオの個人練習であれば1時間あたり1000円前後で入ることができます。

参考:バンドで練習したい!音楽スタジオの使い方

少しでもドラムに触ってみれば、どういう動きが自然なのかを理解することも、またフレーズからそのドラマーの動きを割り出すことも簡単にできます。

めんどくさがり屋のみなさんへ

「ごちゃごちゃ言わんと手軽な方法教えろや!」

そんな声も聞こえてくるような気がするので、打ち込みドラムのodasis流のノウハウをMIDIの配置から音作りに至るまで何回かに分けて書いていきたいと思います。(長くなりそう)

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ライタープロフィール

odasis

作曲家・ギタリスト

odasis

サウンドクリエイター・ギタリスト。

・島村楽器「録れコン2017」グランプリ。

・島村楽器「録れコン2015」ベストプレイ賞。

・クレオフーガ「ラフ・ダイアモンドVOL.2」入賞。

ウェブサイト:http://odasis.net

Twitter:odasis

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