エフェクターボードの自作。ミニボードを作ってみた
軽くて小さくて、手軽に持ち運べるエフェクターボードが欲しい!
ギターにしてもベースにしても、エフェクターボードは重い。
しかもたくさんペダルを詰めたところでセッションによっては使わないものも出てきたり……。
ってことで、必要最低限のペダルだけをまとめたミニボードを作りたいと思います。
エフェクターボードを自作するのもギター用、ベース用(大)、(中)ときて4回目。
経験を活かして無駄なくいきたいところ。
計画
ペダルの数は3つくらいが妥当かな。
ギターなら、ワウ+歪+空間。
ベースなら、コンプ+歪+EQ(DI)。
さすがにこれ以上減らすのは厳しそう。
実際以前ベース用でこんなのを試作したことはあるんですが。
もーひとこえ!
という感じであと一つペダルが欲しかったんですよね。
ギター用ともなると……俺は常時薄ーいリバーブをかける人なので、そうなるともう絶対2つでは足りないはず。
なので……
こんな具合にできれば理想的かな?
横一列、3連ボード。
どっちも小型マルチを使うことで省スペース化を図ることに。
設計図
ペダル3つが無理なく載って、かつギグバッグのポケットや普通のトートバッグに入れられるサイズを目指します。
最初はペダルトレインの一番小さいnanoを使おうと思ったんですが、それでも結構重い(511gくらい)のと横幅46cm、ちょっとギグバッグに入れたりするには厳しそう
というわけで、土台から自作することになりました。
ペダルを乗せればこんな感じかな。
疑似スノコ状にしておいて、パワーサプライや余計なケーブル類は裏面に収納できるようにします。
制作
材料は木材です。
金属だと重くなりますし、加工が面倒なので。
材木は桐です。
軽くて柔らかく=割れたりしづらく、加工も楽ちん。
厚さを1センチほどとっておけば強度の心配もなさそう。
それを黒ラッカーで塗装しました。
ペダルをのせてみたりして、大きさを微調整。
設計図だと横幅30センチでしたけど、載せるペダルのインプット・アウトプット位置の相性が良くて(うまくズレててプラグ同士が干渉しない)、1センチくらい詰められそう。
というわけで横幅29センチになりました。
そのあと組み上げ。
木材の固定にはネジを使いました。
コーナンで100円くらい。
釘だとすっぽ抜けたりするのが怖いですし。
裏面。
ゴム足で高さを出します。
ゴム足はコーナンで買ってきました。
色んな種類があったので、せっかくですし高さの違う2種類を購入。
そしてボードの手前側と奥側とで高さを変えてみました。
手前が低く、奥が高く、ペダルを見やすく踏みやすくするスラント型を目指した感じ。
ちょっとオーバーに描きすぎちゃったけどこういう具合。
パワーサプライは適当な金具にくっつけて適当固定。
……後から思ったけど、わざわざサプライはボードにつけなくたって、マジックテープでペダル裏に直接貼り付けてもよかったかも。
で、パワーサプライから出たDCケーブルを支柱に縛り付けられるようにマジックバンドを使用。
これ便利ですね。
で、あとはペダル固定用のマジックテープをはりつけて……。
できた!
汎用(はんよう)のミニボード!
設計図的には最終的にこんな感じに。
よく考えたら持つところがなかったので、コーナンかどこかで昔買ってきていた取っ手をつけました。
組み込み・完成
といってもマジックテープで固定できるようにしてあるので特別なことはなにもしません。
張り付けるだけ。
ただマルチはよく踏みかえると思うので、下だけネジで固定することにしました。
まずはベース用から完成。
横29cm、縦14cm、重さ1.2kg程度。
すばらしい!
コンプ→マルチ→プリアンプ/DIなんですが、マルチには自作の補助スイッチをつけて利便性向上、コンプはマジックテープ固定ができるように補助板を追加してます。
裏面は見られるもんでもないのでわりと適当。
頼りなさげな感じですが、見た目以上には丈夫です。
結構雑に踏んでも歪んだり動いたりしません。
パワーサプライもデジアナ混合ですが、ペダルの数が少ないためかノイズに困ることもないですね。
ちなみに電池はペダルのというより楽器用の予備です。
手持ちのが全部アクティブなので……。
で、さっそくスタジオやライブに実践投入中。
ですがいい感じです。
運用としては、ベース→コンプ→アンプで音の軸作り。
プリアンプ/DIは基本DIとして使いつつ、中音の整理用にEQを活用。
そのほか必要なエフェクトらしいエフェクトがあればマルチに……という具合。
最初は「ミニボードは補助用というか遊び用にして、普段は大きいボードを運ぶことになるかなー」と思ってたんですけど、便利すぎてすっかりこっちがメインのボードになってしまいました。
続いてギター用。
こっちはワウ→歪→マルチです。
ワウはボリュームペダルにもなるやつを使ってるので、そのどちらかで運用。
歪はアンプのブースターからクランチ、ディストーション一歩手前までいける汎用性の高いやつを選択。
安マルチはベースと同じくスイッチ押しスイッチ増設、かけっぱなしのリバーブ+他に必要なエフェクトがあればON、という感じ。
ギター用は最初もうちょっとペダルの数要るかなぁ……と思いましたが、実際使ってみると3つでもかなりいけちゃいますね。
幅広いセッティングができるペダルを集めたのもありますが、バッキングはもちろんリードもそれなりにいけます。
持ち運び
当初の予定通り、楽器ケースのポケットに入れたり財布なんかと一緒に普通のバッグに入れたりして持ち運べます。
A4サイズが入るカバンなら余裕で入れられるのでコンパクトにまとまって便利。
ただ車で移動する時やひどい雨の時は不安だったのでハードケースも用意してみました。
ケースは島村楽器のオリジナルブランドのものですが、小型なのに高さが10cmあってこういうミニサイズのスノコボードにはもってこいですね。
楽器以外のスタジオ・ライブ必需品を全部詰め込んで行けるので結構らくちん。
ケースにも肩から提げられるようちょっとした工夫をして、さらにらくちん。
……ほんと、10キロのボードを運んでた時からすれば天国のような身軽さです。
大きなボードにもロマンがありますけど、趣味バンドマン的にはこれくらいのが分相応かも……。
あと使ってて思ったけど、本当に必要最低限しか載らないボードなので新しいペダルが欲しくなっても「いやボードに載らねえし!」で自分を戒め無駄遣いを防げる副作用までありそう。
と思っていた時期が僕にもありました(追記です)
※朝令暮改(ミニボード改造)
…………ギター用もベース用も結局4発ボードになっとる!
でも、ここからはどちらも変化なく使い続けています。
自分にはこれくらいのボードがベストだったって感じでしょうか。
ちなみにこのサイズでもギグバッグやトートバッグにはなんとか入ります。
ギター用の方は強めの歪を入れたのでノイズ対策としてサプライにAC/DC stationを採用しましたが、重量が増える以外は結構いい感じ。
そこだけはベース用も変更するかも知れないですね。
ライタープロフィール
ベーシスト
露草
もっぱらバンドには関係ない独り言をつぶやきます。
楽器・機材の話、出かけた時の事、提督業のこと他