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ジミ・ヘンドリクスが愛したファズの名機。おすすめのギターエフェクター BIG MUFF
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ジミ・ヘンドリクスが愛したファズの名機。おすすめのギターエフェクター BIG MUFF

electro-harmonix BIG MUFFは、マイク・マシューズという人物が立ち上げたelectro-harmonix社が1971年に発売したファズペダルです。

ジミ・ヘンドリクスがプロトタイプを愛用したことにより、BIG MUFFはelectro-harmonix社の代表的な商品となりました。

以後、BIG MUFFはカルロス・サンタナやカート・コバーンにも愛用され、現在に至るまでファズペダルの代表的存在であり続けています。

飛び道具的?

ただ、近年においてファズは歪系エフェクターの中でも飛び道具的な存在として見られたり、音の粒の粗さから最新の音楽にはややマッチしにくいと思われがちです。

実際、最初に購入する歪系エフェクターには、ファズではなくオーバードライブやディストーションを選ぶ方が大多数でしょう。

しかし、BIG MUFFは飛び道具としてだけでなく、メインの歪系エフェクターとして使うこともできます。

まずここで、BIG MUFFの基本的な操作方法をご説明いたしましょう。

BIG MUFFのツマミは右側からSUSTAIN、TONE、VOLUMEの順に並んでいます。

BIG MUFF コントロール

BIG MUFF コントロール

SUSTAINは、ほかの歪系エフェクターでいうところのGAINです。SUSTAINのツマミを右に回すと回路に入力される信号が大きくなり、音が歪むと同時にBIG MUFFの特徴でもあるサスティーンが増大します。

TONEは、基本的には音の硬さを決めるツマミです。

右に回すほどに低音域がカット

ただ、BIG MUFFの場合はツマミを右に回すほどに低音域がカットされるという特徴を備えており、TONEツマミの調整次第で図太いサウンドから60年代風の荒々しいサウンドまで演出できるようになっています。

VOLUMEは、文字通りアンプに出力する音量を決めるツマミです。

右に回すほどに出力が大きくなります。

このように、BIG MUFFのツマミは基本構成が一般的なオーバードライブなどと同じながらも、独特の機能やクセを有しているのが特徴です。

シングルコイルピックアップとの相性が抜群

次に、この特徴的なツマミ類を活かしたサウンドセッティングをご紹介します。

前述のとおり、BIG MUFFは名だたるギタリストたちに愛用されて来ました。

そのギタリストたちが使用したギターを見ると、ストラトキャスターやテレキャスターなどのシングルコイルピックアップを搭載したギターが目立ちます。

近年において、モグワイのジョン・カミングスがテレキャスターとBIG MUFFで独特の轟音を創りだしていることからも、シングルコイルピックアップのギターとBIG MUFFの相性の良さがわかるのではないでしょうか。

Mogwai

Mogwai

もちろん、ハムバッキングピックアップとの相性が悪いわけではありませんが、名ギタリストが奏でていたBIG MUFFサウンドを意識するのなら、シングルコイルピックアップのギターを選んだほうが良いでしょう。

歪ませすぎに注意

さて、セッティングですが、ジミ・ヘンドリクスのようにブーミーな音を出したい場合は、TONEを絞り気味にして、SUSTAINを全開にしてください。VOLUMEは下げ気味にしてアンプで音量を稼ぐと、よりワイルドな歪みを得られるでしょう。

ただ、このセッティングでバッキングをすると、歪みすぎて音程感が失われるかもしれません。

音程感を得たい場合は、TONEを少し上げてみてください。

BIG MUFFはTONEを上げると音量が落ちる傾向がありますので、同時にVOLUMEの設定も変えてみると最適なセッティングが出しやすくなります。

ジミ・ヘンドリックス

ジミ・ヘンドリックス

オーバードライブとの組み合わせ

このほか、ブースターとしてBIG MUFFの前段にIbanez TS9 などのオーバードライブを繋ぐセッティングもおすすめです。

【特集】ギター初心者にもおすすめの歪みエフェクター。オーバードライブ Ibanez TS9 TUBE SCREAMER

繋ぐペダルによって音抜けが悪くなる場合もありますが、相性の良いペダルを繋げば、よりBIG MUFFの特性を活かすことができます。

なお、BIG MUFFを2台繋ぐのも、よく行われるセッティングの一つです。

こうしたワイルドなセッティングのほか、ディレイなどの空間系エフェクターをBIG MUFFの後ろに繋ぐと、非常に幻想的な歪みサウンドを作り出すことができます。

使い方次第で様々なジャンルやシチュエーションに対応

BIG MUFFのサスティーンにアナログディレイなどで味付けをすれば、モグワイのような壮大なサウンドや、メタル系リードサウンドも作り出せるでしょう。

このように、飛び道具の印象があるBIG MUFFも、使い方次第で様々なジャンルやシチュエーションに対応できます。

もしファズに興味を持ったなら、BIG MUFFを入手してみてはいかがでしょうか。

Electro Harmonix BIG MUFF

Electro Harmonix BIG MUFF

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