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ギターでエレピの音が出せるエフェクター! Electro-Harmonix KEY9 エレクトリックピアノ・シミュレーター
最終更新:

ギターでエレピの音が出せるエフェクター! Electro-Harmonix KEY9 エレクトリックピアノ・シミュレーター

「ギターでピアノの音が出せる!?」

今回は一風変わった飛び道具になるエフェクターを紹介します!

Electro-Harmonix KEY9(エレクトロ ハーモニクス キーナイン) とは?

Electro-Harmonix KEY9

前衛的なエフェクターを発表するElectro-Harmonix(エレクトロ ハーモニクス)社が送り出した、ギターを鍵盤の音に変換するというシミュレーターです。

過去にもこの類のエフェクターは発売されていますが、この機種は実戦に耐えられるトラッキングの速さと音の再現性が特徴です。

鍵盤シミュレート三部作の最後の一つとなります。

B9、C9はオルガンの一機種を再現したものでしたが、この機種はエレピ全般をカバーしています。まさに集大成といえます。

歴史的な鍵盤の機種を9種類搭載していて様々なジャンルに対応出来そうです。

使用するときの注意としては、

といったところでしょうか。

使用方法も演奏内容もアイデア次第でライブサウンドにいいアクセントを加える事ができると思います。

なにか変化がほしいというギタリストは要チェックですね。

各部ツマミ機能

KEY9 ツマミ

(左から右に)

VOL DRY

スルー音量をコントロールします。

ギターの音をミックスして使用する時はあげます。

鍵盤の音のみを使う場合や基本的には0にしておきましょう。

KEYS

鍵盤のシミュレート音をコントロールします。

基本的には12時に合わせることが推奨です。

CTRL1

このツマミはプログラムによって変化します。

主にエフェクトの量などをコントロールしていることが多いです。

CTRL2

同じくプログラムによって変化します。

主にエフェクトのスピードをコントロールしていることが多いです。

モデリング紹介

KEY9 ツマミ

DYNAMO

ローズピアノの伝説的な機種であるフェンダーローズ。

そのなかでもDYNA MYをイメージされています。

WURLI

エレピの名機、ウーリッツァーをシミュレートしています。

特徴的であるトレモロもかけられます。

SUITCASE

こちらもフェンダーローズサウンドですが、フェイズシフターを通しています。

フェイズシフターをかけるサウンドも色々な音源で使用されていますね。

MALLETS

こちらはウッドマリンバいわゆる木琴の音になっております。

サスティーンが切れる特性なので演奏は少しシビアですね。

EIGHTY EIGHT

トレモロ搭載のフェンダーローズである、88のシミュレートです。

トレモロサウンドが気持よくかかりますね。

TRI-GLORIOUS

これは少しマニアックですが、元々はエレピ用のコーラスユニットとして作られた、Dytronics / Dyno My CS-5 Tri stereo chorusのシミュレートですね。

厳密にはピアノシミュレートではないということもあり、DRY音も出すことを推奨されています。

元機種はギタリスト、マイケル・ランドゥ氏の使用でも有名です。

VIBES

電動トレモロを搭載した、ヴィブラフォン(鉄琴の一種)サウンドが出ます。

こちらもサスティーンの扱いが特殊ですので演奏には気を使います。

ORGAN

その名の通りオルガンサウンドもおさえてあります。

B9やC9に比べると自由さは少ないですが、スタンダードなドローバオルガンを使用できます。

STEEL DRUMS

一番飛び道具として使用できるのではないでしょうか。

スチールパンのサウンドです。これを使えば気持ちは一気にカリブ海!

セッティング例

それでは個人的に気に入ったサウンドセッティングをご紹介します。

KEY9 ツマミ

ウーリッツァーのサウンドメイク例です。

少し深めにトレモロをかけています。

70年代サウンドといいますか、オールドスタイルによく合うと思います。

KEY9 ツマミ

フェンダーローズ88のセッティングです。

基本トレモロが深いのは個人的な趣味です。

KEY9 ツマミ

ヴィブラフォンのセッティングです。

手持ちのギターではアタックがもう少しほしかったので、CTRL1で高音のアタックを増やしています。

この辺りは環境によって調節しましょう。

まとめ

こういう変わったエフェクターを弾くのは面白いですね。

ギタリストのおもちゃで終わっていたジャンルでしたが、この機種は十分実用的だなと感じました。

トラッキングが早いので演奏の遅延ストレスはありません。

ライブでの使用は実際にやってみないとなんともいえませんが、ギタリストの宅録などでは鍵盤を弾くよりも早いことも多いと思います。

アイディアを形にするツールとしては間違いなく活躍するでしょう。

あと、少し鍵盤の演奏フレーズなどを研究するとよりらしさが出せるので、色々試してみるのがいいと思います。

一曲だけ鍵盤を入れたいけど持っていくのはちょっと…という時もいいと思います。

大きさも通常のエフェクターと変わらないのでおすすめですね。


ライタープロフィール

カジワラアキヒロ

ギタリスト

カジワラアキヒロ

京都在住のギタリスト、レッスン、サポート等しながら自身のバンドも活動中。

エレクトロバンドのギタリストとして活動していた時にエフェクターに興味津々。

ただ、マニアという程ではなく愛好家。

現在は宅録を研究中。

ウェブサイト:http://kjwr.hatenablog.com

Twitter:kajiwara_tw_th

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