元祖クリーンサウンド・真空管ギターアンプ Fender Twin Reverb
TWIN REVERBは言わずと知れたFender社による全真空管のギター・アンプです。
Fenderギターが得意とするクリーンサウンドを第一に考えて作られており、特にジャズやフォーク等のジャンルを奏でるギタリストに好まれています。
Fenderサウンドといえばこのアンプのイメージが強いのではないでしょうか。
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もくじ
Fender TWIN REVERBの歴史
60年代になり、大きな会場でのエレキギターの演奏が一般化し様々な会社が高出力アンプの発売を始めました。
それに応じてFender社も高出力アンプの開発を始め、12インチのスピーカーを二発搭載した大型のアンプを発表しました。
それが今回ご紹介するFender TWIN REVERBです。
Fender TWIN REVERBは60年代に生まれ、そこから90年代にかけて、ブラックフェイス・シルバーフェイス・ツインリバーブⅡ・レッドノブツイン・’65リイシューと幾度も改変をされてきました。
各モデルの特徴は以下の通りです。
ブラックフェイス
1963年に発売されたTWIN REVERBの最初期モデル。
当時の出力は85Wでした。
シルバーフェイス
1968年発売開始。
ブラックフェイスでは黒だったパネルが白に変更されました。
1977年からは出力が135Wに変更されました。
ツインリバーブⅡ
1983年発売開始。
出力は105Wになり、外装はブラックフェイス時代のものに原点回帰しました。
レッドノブツイン
1987年発売開始。
25Wと100Wの出力に選択が可能となりました。
正式な品名は「THE TWIN」ですが、ノブが赤いことからレッドノブツインという愛称で親しまれています。
’65リイシュー
1992年発売開始。
1965年の最初期モデルのの外装と85W出力8ΩのジェンセンC12Kスピーカーを使用しています。
’68 CUSTOM TWIN REVERB シルバーフェイスリイシュー
2013年発売。
「シルバーフェイス」のルックスですが当時の仕様を復元したリイシュー・モデルではなく、むしろ積極的に仕様変更を行ったヴィンテージ・モディファイ・モデルとして登場しました。
上質なクリーンサウンドが特徴
Fender TWIN REVERBといえばやはり上質なクリーンサウンドです。
大きな会場で演奏する場合、ボリュームが上がるのと同時に歪みも上がってしまうということが多々有ります。
しかしこのアンプは、クリーンサウンドのままボリュームを上げることができるというのが特徴です。
そのためエフェクターのノリもよく、エフェクター中心でサウンドを作るというギタリストにも好まれています。
こういった仕様のおかげで、歪みエフェクターの開発が進んでいったという歴史もあります。
’65 TWIN REVERB デモ
使用しているギタリスト
Fender TWIN REVERBを好んでいるギタリストは以下のとおりです。
エリック・ジョンソン Eric Johnson
アメリカテキサス州オースティン出身のギタリスト。
ロックやジャズ、ブルースといった音楽を取り込み、それを消化した独特の曲調、プレイが大きな特徴。
グラミー賞を受賞した「Cliffs of Dover」などに代表されるように、美しいコード進行とメロディーの曲が多い。
エリック・クラプトン Eric Clapton
イギリスのサリー州リプリー生まれのギタリスト兼ヴォーカリストである。
ブルースからの影響が色濃く、ペンタトニック・スケールを多用しながらも、それまでのブルースとは違う、正確且つ的確な運指に裏打ちされた流れるような滑らかな演奏は「手の動きよりも演奏が速く聴こえる。」という意味から”Slowhand”と形容される。
トム・ヨーク Thom Yorke
イギリス出身のミュージシャン。オルタナティヴ・ロックバンド「レディオヘッド」のボーカル・ギター・ピアノ他多くの楽器演奏とソングライターを務める。
ソロアーティストとしても活動。
ジョニー・マー Johnny Marr
イギリスのギタリスト。マンチェスター生まれ。
オアシスのノエル・ギャラガーや元スウェードのバーナード・バトラーなどといった多くのギタリストに影響を与えた。
2011年、「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のギタリスト」において第51位。
やはり、クリーンからクランチを多用するギタリストが多いですね。
またストラトキャスター等のFender系ギターを使っているギタリストばかりなのも特徴的です。
最後に
Fender TWIN REVERBはギター本体の音色をそのまま出すという特徴から、ギターの良し悪しによってサウンドクオリティーが左右されるといわれています。
つまり良くも悪くもギターの色がそのまま出てしまいます。
このあたりがジャズやフォーク系のギタリストに好まれている所以でしょう。
なので、ギター本体の素材の味を活かしたいという方にはとても適しているアンプであるといえます。
そしてエフェクターのノリが良いことでも知られているので、アンプをスピーカーとしてのみ使い音作りはエフェクターで行うというギタリストにも向いてますね。
また本体が軽く屋内屋外を問わず運べるという点も、このアンプの人気の1つのようです。