【DTM初心者のための】FL studioの使い方。ミキサー編
世界中で圧倒的な人気を誇る、統合型音楽制作ソフトFL studio。
前回は「トラック編」でしたが、今回は主にミキサーの使い方を中心に紹介してみたいと思います。
FL Studio(エフエル スタジオ)とは
FL Studioはベルギー、Image-Line社の音楽製作ソフト(DAW)である。
ステップシーケンサを原型としており、開発当初から一貫したユーザインタフェースを持つ。
ダンス/クラブミュージックと相性が良いが、ユーザはクラシックからカントリー・ミュージックまで、あらゆるジャンルの音楽を作り出している。
多くの商用DAWと異なり、生涯無料でバージョンアップできる「生涯アップデート権 (Lifetime Free Updates) 」が設定、販売されている。
各音源にエフェクトをかけよう
音源にエフェクトをかける場合はミキサーから使います。
そのために、各音源をミキサーのInsertトラックへと割り当てていきます。
やり方はとしてはまず、ステップシーケンサから使いたい音源をクリックしてチャンネル設定ウィンドウを開きます。
チャンネル設定ウィンドウ右上のTRACKのところにMと表示されている場合は、現在マスタートラックへと送られているということを表しています。
ここをクリックしたまま上下させればミキサーのどのInsertトラックへ送るかを設定できます。
次にエフェクトをかけたい音源のインサートトラックを選択します。
エフェクトはミキサーの右側にあるエフェクトエリアにセットしていきます。
エフェクトエリアの左側の矢印をクリックすれば、エフェクトが一覧で表示されます。
選択すればエフェクトがセットされます。
スロットが10個ありますが、エフェクトは上から順番に音源へとかかります。
そしてスロット右側にバイパススイッチがあり、クリックして消灯すればエフェクトをオフにできます。
次にセンドエフェクトの使い方を紹介します。
ミキサーにはセンドエフェクト用のFXトラックが初めから4つ用意されています。
Insert 100~103がそうです。
エフェクトのセットの仕方は先程と同じです。
主に空間系、リバーブやディレイなどをセットするかと思います。
次にリバーブなどをかけたい音源のインサートトラックを選択します。
すると、センドトラックの下部にレベルを調整するノブが表示されていると思います。
この状態でセンドトラックのノブを調整してみます。
するとメーターが上がり、同時にInsert5からInsert100へとケーブルが繋がりました。
このようにFL studio12から、選択中のトラックの信号がどのトラックへと送られているか、ひと目で分かるようになりました。
またセンドトラック以外のインサートトラックへも、同じように信号を送ることもできます。
先程と同じように信号を送る元のインサートトラックを選択した状態で、ほかのトラックの下部にある矢印をクリックすれば、同じようにケーブルが繋がり信号が送られます。
曲に表情を付ける。オートメーション機能
続いてオートメーションの使い方です。
曲中でボリュームを変化させたり、パンを振って立体感を出したり、エフェクトのレベルを調整したりなど、特定のパラメータをコントロールするオートメーション機能。
これを使えば曲中に変化を加え、表情を付けることができます。
ミキサーなどでオートメーションを使いたいパラメータ、ボリュームやエフェクトのノブなどを右クリックし、「Create automation clip」を選択します。
そうすれば選択したパラメータ用のオートメーションクリップがプレイリストに追加されます。
右クリックでポイントを追加できます。追加したポイント間にあるテンションを上下にドラッグすればカーブも描けます。
そしてこのオートメーション機能はミキサーだけでなく、各音源内のパラメータでも使えます。
使用しているシンセサイザーに搭載されているフィルターやエンベローブ、LFOなどのパラメーターのオートメーションクリップも同じように追加できるので、フィルターのエフェクトを別途追加しなくてもシンセのパラメーターを使って曲中音を変化させることも可能です。
これは色々と応用が利く機能だと思います。
外部プラグインを追加
FL studioには様々な音源やエフェクトが内蔵されていますが、さらにほかの音源などを使いたいということもあると思います。ここではフリーウェアや市販のプラグインなどをFL studioに追加する方法を紹介します。
まず事前に、インストールしたプラグインのファイル一式を、任意のフォルダにコピーしておきます。
多くの場合はProgram Filesフォルダ内にVstpluginsというフォルダを作成して利用していると思います。
次にOPTIONSメニューから「File Settings」を選択します。
そしてVST plugins extra search folderから先ほどのプラグインを入れているフォルダを指定します。
そしてFile Settings、もしくはメニューのADDから「Refresh plugin list」を選択すれば、FL studioで使用できるようになります。
使用する際は、左のブラウザのPlugin databaseを選んでみると、EffectsとGeneratorsに表示されます。
音源を使いたいときはGeneratorsから選び、ステップシーケンサにD&D(ドラッグ&ドロップ)すれば追加され、プラグインはEffectsから選び、ミキサーのエフェクトエリアにD&Dすることで使用できます。
曲を書き出す
曲が完成したら一般的なオーディオファイルとして書き出しましょう。
書き出す範囲を選択したい場合は、ポジションマーカー上で指定します。
再生位置を示すポジションマーカーのあるルーラー上で、曲の開始位置から終了位置まで、Ctrlキーを押しながらドラッグします。そうすればその範囲が赤く表示されます。
そして、「File」メニューの「Export」から、「Wave File」を選びます。するとどこに保存するか聞かれるので、保存場所とファイル名を指定して「保存」をクリックします。
ここでは書き出す設定を変更したりできます。
「Output format」でファイル形式を変更したり、「Miscellaneous」で「Split mixer tracks」にチェックを入れれば、Insertトラックごとに独立したWAVファイルとして保存でき、楽器別のWAVファイルなども作成ができます。
設定内容を確認したら「Start」で書き出し、保存されます。
参考:今さら聞けない!? WAV、MP3など音楽ファイル形式のおさらい
最後に
今回ミキサーを中心に基本的な使い方を紹介してみましたが、いかがでしょうか?
FL studioは「ライフタイム フリーアップグレード」というものがあるのですが、これはユーザー登録しておけばFL studioの新バージョンが発売されても、永続的に無料でダウンロードすることが出来るという制度です。
無料で使用期限のないデモ版もあるので、興味を持った方は是非一度使用してみてください。
ライタープロフィール
DTMer
yonetyan
音楽が好きな、しがないDTMerです。
細々と曲作ったりブログ書いたりしています。
ブログ:http://blog.livedoor.jp/yoneroom
Twitter:yonetyan0093