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歌が上手い。歌唱力が高い日本の男性歌手
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歌が上手い。歌唱力が高い日本の男性歌手

シンガーの評価軸って、必ずしも歌唱力だけではないですよね。

歌はそんなに上手くないけどバンドのフロントマンとしての存在感やスター性がハンパない人、個性的な声がウリの人、技術的には上手くはないけれど歌や声に圧倒的な説得力のある人等々…。

もちろん聴く人の好みによって評価が分かれる部分も多々あります。

でも、本稿ではあえて「歌唱力の高さ」にこだわって楽曲をセレクトしてみました。

たまにはそんな聴き方で歌や楽曲に接してみるのも悪くないのでは?

「なんであの人が入ってないの!?」みたいなご意見のある方は、ぜひメッセージをお寄せくださいね!

もくじ

歌が上手い。歌唱力が高い日本の男性歌手

日常藤原聡(Official髭男dism)

日本のポップロックバンド、Official髭男dismの通算6作目のシングルで、2023年9月に『Chessboard』とのダブルAサイドシングルとしてリリースされました。

ちょっと憂いを帯びたようなメロディが印象的なミドルテンポのポップナンバーですね。

これを歌うボーカルのFukaseさんは、伸びやかな高音域での歌唱には定評のあるシンガーさんですが、その歌唱はこの楽曲でも健在!

比較的複雑に上下する歌唱難易度の高いメロディをリスナーにそれを感じさせることなく難なく歌いこなされています。

シンガーを目指す方には、歌唱表現による発声の使い分けの参考曲としても最適な一曲だと思います。

Kei Takahata

最高到達点Fukase(SEKAI NO OWARI)

SEKAI NO OWARIの6作目の配信限定シングルで、2023年9月リリース。

テレビアニメ『ONE PIECE』のオープニングテーマとして書き下ろさたそうです。

このSEKAI NO OWARIでボーカルを務めるFukaseさん、ちょっと少年っぽい歌声がとても魅力的なシンガーさんですよね!

その歌唱もとても素朴で、決して「歌の上手さ」を強調したような歌い方をするシンガーさんではありませんが、ボーカルメロディで使われているすべての音域で、しっかりと響く歌声は特筆に値する思います。

Kei Takahata

青のすみかキタニタツヤ

キタニタツヤさんの配信限定シングルで2023年7月リリース。

ここで聴けるキタニさんの歌唱は、聴く人を曲の世界に引き込みます。

地声とファルセットの見事な切り替え、難解なリズムを巧みに操るボーカルテクニックは、聞く者の心を鷲掴みにします。

この一曲では表情豊かなボーカルが、曲の世界観を色鮮やかに描き出し、リスナーに深い印象を残すことでしょう。

感情の起伏を予測不能な変化で表現するキタニタツヤさんの声には、ひと聴きしただけでは把握しづらい奥深さがあります。

説得力ある表現力で歌われるこの楽曲は、歌唱力を磨くための練習素材、参考材料としても最適でしょう。

Kei Takahata

We areTAKA(ONE OK ROCK )

森昌子さん、森進一さんを両親に持つ、ONE OK ROCKのTakaさん、生まれからして、歌うべくして生まれてきたような人ですが、ただの親の七光になっていないのが彼のすごいところ。

クリアでパワフルなハイトーンからデスボイスのような声まで自在に使いこなして、幅広い表現で歌っています。

発声の基礎力の高さやピッチの正確さも特筆もの。

今回、ここに掲載している動画はライブのものですが、ライブパフォーマンスでこの安定した歌唱は特筆ものでしょう。

しかも年齢の若さを考えると恐ろしいものがあります。

英語の発音がもっと良ければ、きっと世界で通用するシンガーになれるでしょう。

まだまだ成長期にあるTakaさん、今後の成長からも目が離せない存在ですね。

Kei Takahata

夏を抱きしめて前田亘輝(TUBE)

TUBEの通算18作目のシングルで、1994年5月リリース。

トヨタ・カローラセレスのCMソングに起用され、オリコン集計による累計売上は94万枚を記録する大ヒット曲になりました。

このTUBEのボーカルの前田亘輝さんと言えば、そのハンパない声量と、とてもパワフルで伸びやかな高音域での歌唱がとても高く評価されているシンガーさんですが、その歌声はこの楽曲の中でも存分に楽しむことができます。

ただパワフルなだけでなく、囁くようなウィスパーボイスまで使いこなして、歌唱表現にメリハリをつけて歌えるとこもまた尊敬に値するシンガーさんですね!

Kei Takahata

Teenager Forever井口理(King Gnu)

King Gnuと言えば、常田大希さんと井口理さんのツインボーカルがステキなミクスチャーロック系のバンド。

少しハスキーな声の常田さんも魅力的ですが、今回フォーカスしたいのは、非常に心地いいハイトーンを聞かせてくれる井口さんのボーカルです。

東京藝大で声楽を学んだという彼、たしかにKing Gnuの楽曲の中に、いわゆる声楽っぽい発声や歌い方をしているものは皆無ですが、そこで学んだ経験は、King Gnuの楽曲の中の特徴でもあり魅力でもある、きれいなファルセットボイスでの歌唱などを筆頭に十二分に活かされていると思います。

また、ファルセット(高音)→ミックスボイス(中高音)→地声(中低音)と声の切り替えが非常にスムーズで、まったく違和感がないことにも井口さんの技術力の高さを感じられます。

これがあるからこそ、ハスキーな常田さんのボーカルとのコントラストが明確になってバンドの個性をより際立たせているんでしょうね。

Kei Takahata

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