ギターを弾く位置。あなたは低い派?それとも高い派?
ギターにはプレイスタイルがそれぞれあるように、弾く位置や高さも千差万別です。
今回は、歴代ギタリストを振り返って「ギターを弾く高さ」を解説したいと思います。
もくじ
ギターを弾く高さによる違い
ローリングストーンズの新作、Blue&LonesomeをApple Musicで聴いています。
以前にも触れましたが、ブルース色が強い(というか、今回はど真ん中でブルースのアルバムですが……)は、聴くのに時間がかかりますね。
それにしても、ミックジャガーの声が一段と黒っぽく仕上がっているような気がするのは気のせいでしょうか。
このアルバムの話はいずれ項をとって書きたいところですが、今回はギターの話をさせていただきたいと思います。
ギターの、弾く高さの問題です。
エレキギターは、ことロックにおいては立ったまま弾くことが圧倒的に多いです。
この際、ストラップという太い紐みたいなものでギターをぶら下げるわけですが、このストラップの長さにはかなり個人差があります。
つまりストラップを短くし、ギターの位置を高くするか、または長くして低い位置で弾くかということですね。これによって弾きやすさが大きく変わります。
またそれ以上に立ち姿も大きく変わるので、見た目への影響も大きいです。
それで今回は、高い位置で弾くギタリストと低い位置で弾くギタリストを少しだけ実例を挙げながら比べてみたいと思います。
高く弾く派
ジミ・ヘンドリクス
まずはこのお方です。
エレキギターの神様、ジミ・ヘンドリクスですね。
ジミヘンはいくら聴いても「わけわかんねえ、やべぇ」以上の表現が難しいので、なかなか話題にしづらいのですが、今回はギターの高さという末節の話なのであえて引き合いに出してみます。
ジミヘンの代名詞でもあるストラトキャスターは、レスポールなどと比べるとロングスケールになっていまして、ネックが少し長いギターです。
その分なのか、高い位置で携えるとシルエットがより引き締まって見えてかっこいいように思います。
ジミヘン自身のスラッとした体形もあってのことかもしれません。
ジミヘンの音楽的な発明は数限りなしとのことですが、「ストラトを高い位置で弾き倒すとかっこいい」というのも一つの発見ではないかと思います。
そんなことないかな。
アンガスヤング
続いてこの人。
AC/DCのギタリスト、アンガスヤングです。
腰より上くらいの位置で歩き回りながら弾き倒すスタイルです。
高くして弾いた方がハイポジションに指が届きやすいということで、弾き倒す系のリードギタリストは高いほうが演奏しやすいのかもしれません。
メタル系のギタリストも、結構高い人が多いような気がします。
ちなみに兄貴のマルコムヤングは、結構低い位置で弾いてますね。
こちらはローコードでのリズムギター主体なので、これもまた理に適っている高さのように思います。
山口隆(サンボマスター)
邦楽でギターを高くして弾くといったら、やはりサンボマスターの山口隆でしょうか。
これガリガリの人が同じ高さで真似してもこうはキマらないです。
この体格だからこそギターを持ったシルエットが格好いいという、ある種の発明だと思います。
最近わりと普通の高さになってますが、個人的にはメジャーデビュー時くらいの高さが好きです。
低く弾く派
ジミーペイジ
ギターを低く弾くといったらもうこの人を挙げざるを得ないでしょう。
レッドツェッペリンのギタリスト、ジミーペイジです。
世界三大ギタリストの一人ですね。
超絶技巧ではないのに世界三大と言われるのは、コンポーザーとしてのアイデア力に優れていたからだという話もあります。
しかし個人的には、シンプルにレスポールを下げて低音リフを弾くその姿が抜群にかっこよかったというのも理由の1つとしてあるんじゃないかとも思います。
スティーヴマリオット(スモールフェイセス)
スモールフェイセスのギターボーカル、スティーヴマリオットも、1968年のライブ映像ではかなりギターの位置が低いですね。
ブルージィなシャウトのきいた歌、荒々しいギターがかっこいいです。
60年代ブリティッシュビートという括りのバンドの中でも、スモールフェイセスは特にパワフルで素晴らしいっすね。
服装もオシャレですし。
この姿に憧れてポールウェラーが出てきたというのもなんだか納得です。
ビリー・ジョー・アームストロング(グリーンデイ)
パンクからも……ということで(というかパンク界隈は大体ギター低い気がします)、グリーンデイのビリー・ジョー・アームストロングです。
近年ですとレスポールジュニアがトレードマークではありますが、この改造ストラトもいい味出しています。
豪快にかき鳴らす感じのかっこよさは、低い位置で弾くからこそかもしれません。
低い位置の方がコードを弾く際の腕の可動域が大きくなるので、ストロークの動きをより大きくダイナミックにしやすいというのはひとつあると思います。
浅井健一
最後に、ベンジー(浅井健一)を挙げさせていただきたいと思います。
この動画はブランキージェットシティ時代のものですね。
テネシーローズを低い位置で弾く、この立ち姿は誰にも真似できない美しさだと思います。
たしか、強いていえばマークボランやブライアンセッツァーの影響があるそうです。
言われてみればどこか通じるところがあるかもしれません。
それにしても、大きいギターは下げて弾くと映える気がします。
グレッチは特に豪華なルックスとのギャップがまた独特で良いですね。
最後に
今回はここまでにいたします。
古今東西かっこいいギタリスト、挙げればキリがないです。
これらはごく一例ではありますが、こう自分の知っている範囲で比べてみると、ギターを下げて弾く姿が似合う人には良い意味での柄のワルさというか、危険な香りがする印象があります。
逆に高い位置で弾く人はコミカルな部分があり、また演奏力が高いイメージです。
あるいは、僕の中ではそういう認識なのかもしれません。
ジャズやメタルなど他ジャンルのギタリストが好きな人に聞いてみると、また話が違うのでしょうか。
聴き手としては純粋に見た目の問題ですが、なかなか深いテーマかもしれません。
ライタープロフィール
ブロガー
yoshima-ryoichi
音楽に踏み込む探検日記更新中