【上級ギタリストのための】コード進行に沿ったタッピングアプローチ
今回は「JTC Solo Contest 2015」というギターコンテストに応募した僕の動画を題材にコード進行に沿ってスケールを変えていくタッピングのアプローチをご紹介します。
コード進行に沿ったタッピングアプローチ
こちらの動画の0:59〜1:08までのフレーズです。
TAB譜はこちらです。
それでは解説していきます。
コード進行
このコンテストのバックトラックは公式から用意されたものですが、確か僕の記憶だとコード進行などの情報は無く、自分で解釈してソロを考えました。
僕はこの部分のコード進行をDm7(6)→E♭m7(6)の繰り返しと判断しました。(要するに1つのコードが半音上がったり下がったりする進行です)
1小節目の解説
全体を通して6連譜のフレーズが延々と続きます。
バックのコードをDm7(6)と解釈し、6th(5弦13フレット)とオクターブ上の13th(3弦15フレット)を強調するようにDmのアルペジオをタッピングで弾いています。
運指パターンは単純で、「左手TAP→左手TAP→右手TAP」の順番を繰り返しています。
ピッキングは一切せず、指を弦に叩きつける力だけで発音していきます。
これは少し慣れが必要かもしれません。
また、運指パターンは単純ですが特に左手のポジションは音程差が激しく最初は覚えづらいかもしれません。
月並みですがゆっくりとした速度から始め、確実にポジションを覚えるようにしましょう。
なお、動画では右手人差し指でTAPしていますがこれは気分によるものなのでどちらでも構いません。
2小節目の解説
ここはバックのコードをE♭m7(6)と解釈し、E♭マイナーペンタトニックスケールで組み立てました。
1小節目よりもポジションも単純なので覚えやすいかと思います。
右手TAPの場所は全て18フレットで固定です。
3小節目の解説
ここはバックのコードDm7(6)に対してB♭maj7のアルペジオをぶつけています。
Dm7とB♭maj7は構成音が同じなので違和感なく取り入れられます。
運指やポジションのパターンは2小節目と似ていて覚えやすいと思います。
1弦13フレットは毎回左手人差し指TAPで音が鳴りにくい箇所なので特に意識してください。
4小節目の解説
ここはバックのコードE♭m7(6)に対してD♭maj7のアルペジオを弾いています。
これもE♭m7(6)とD♭maj7の構成音が同じであるところに着目しました。
流れとしては6音ひとまとまりの同じフレーズを2オクターブに渡ってポジション移動しながら弾いています。
今までのフレーズより左手と右手の距離が離れているので、両手の動きを確認しながら弾くのが難しいかもしれません。
1拍目の6音フレーズだけ取り出して繰り返し練習し、運指を完全に覚えてしまいましょう。
最後に
今回のフレーズはリズムとしてはひたすら6連譜を繰り返すだけなのですが、単調にならないように音の並べ方を工夫しメロディックになるように試行錯誤しましたので、その辺りも参考になればうれしいです。
ライタープロフィール
ギタリスト
木村洋平
1986年生まれ。
岩手県出身。
14歳からギターを始めアマチュアとしての活動を続けており、現在は本業と並行して作曲・レコーディングの仕事や、自身の楽曲制作・動画の投稿などの音楽活動を行っている。
誌面やネットを通した海外のギターコンテスト等での入賞実績もある。
YouTubeチャンネルの累計再生数は300万回以上。
2016年現在までに、ギターインストアルバムを4枚(CD&配信)リリースしている。
ヤングギター誌上コンテスト「ヌーノに挑戦!
Jamming with Nuno 2016」でグランプリを受賞。
ウェブサイト:http://yoppeguitar.jimdo.com
Twitter:yoppe0131
Facebook:poteto.yaochushi
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