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ギターなどの楽器によく使われる木材の種類と特徴
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ギターなどの楽器によく使われる木材の種類と特徴

ギターやベースのほとんどは、木材を加工して出来上がってると思います。

今回は、楽器を奏でる上で知っておきたい木材の特徴をまとめてみました。

お持ちの楽器や、ご購入を考えてる楽器は「どの木材でできているのか」などに役立ててもらえればと思います。

楽器の大半は木材でできている

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ギターで使う素材に必要なのは、音はもちろん、強度、見た目のかっこよさなどがあり、木材はそれぞれをバランス良く備えています。

使われている木の種類が何であるのかは重要な選択になります。

素材で音が変化する

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http://www.abyssguitars.com/woods/woods.htm

楽器に使用される木材はその振動特性や、生息地、比重などによって特徴があります。

木材の特性やクオリティによって、音が変化し、弾き心地が左右されます。

1本の楽器に使われている素材は、決して1つではなく、部位によって様々な木材が組み合わされています。

必ずしも「高級木材=良い音」というわけでもなく、それぞれの特徴を存分に生かして製作されています。

少しでも目的の近づけるために、楽器選びの際の参考になれば幸いです。

弦楽器のボディー・ネック定番素材

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http://www.taylorguitars.com/guitars/acoustic/woods

ハードメープル

産地:北米東部・太平洋沿岸北西部、ヨーロッパ中南部、アジア東部

強度・耐久性に優れ「緻密で狂いが少ない」ことからネック材に多く使用されています。

材質は硬く、アタック、サスティーンともに優れています。

代表的な使用例としてフェンダー社のストラトキャスターのネック材、ギブソン社のレスポールのボディートップ材などに使用されています。

ソフトメープル

産地:北米東部・太平洋沿岸北西部、ヨーロッパ中南部、アジア東部

ボーディートップ材に使用されることが多く、レスポールのトラ目など美しい杢目がこれです。

強度的にはハードメイプルに比べ落ち、比重もその分軽くネック材には不向きです。

マホガニー

産地:北米

エレキギターのレスポールのバック材、SG、ファイアー・バード…などに多く使用されているとても軽い材です。

アコースティックギターのサイドやバックにも使用されていますが、ファットで中低域に特徴があります。

アタックはあまり歯切れよくないので、ハムバッキングPUとの相性が良いとされています。

アルダ-

産地:北米、カナダ

アルダーは、ストラトキャスターを始めとしたフェンダー系のギターによく使用されるボディ材です。

音の特徴としては、低音域から中音域、高音域までバランスよくアウトプットしてくれます。

広い特性のため、ベースやギターに広く使われています。

ホワイトアッシュ

産地:北米、カナダ

適度に堅く重い、耐久性があり、バランスに優れ音の立ち上がりが良くクリアな低音が特徴です。

加工性も良く、ステインや艶だし加工で美しく仕上がります。

ベースの材料に最適な素材です。

シカモア

産地:欧州中部・西アジア

光沢のある乳白色、トラ目が美しく、比較的高価な素材です。

ギターでは主にエレアコなどのサイド・バック材に使用されます。

ポプラ

産地:北米、五大湖周辺

楽器では主に安いギターに使われる木材です。

低音は弱いですが、素直で爽やかな鳴りをするので抜けは良いとされています。

70年代ではフェンダーのジャガー等にも利用されていました。

スプルース

産地:北米、ヨーロッパから日本まで

アコースティックギターの殆どがこれでできています。

産地やスプルースの中でも品質の違いが様々です。

シダー

ギターではトップ材として使用されることが多いです。

比重は軽く、スプルースよりも音の立ち上がりが早く、明るく鋭いサウンドが特徴です。

ガット弦のギターではより多くこの材が使われています。

初期のギターでは、ネック材としても使用されたことがあります。

コア

産地:ハワイ

ウクレレの素材で利用されることが多いです。

ハワイのみで生育しており、出荷制限しているので入手困難で、比較的高価な素材です。

ギター指板の定番の素材

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http://blog.andertons.co.uk/guitars/fretboard-tone-wood-guide

エボニー

産地:東南アジア

非常に重く硬く、他に比べると黒い色が特徴です。

耐久性・強度も良く振動伝達にも優れています。

高級ギターに多く使われている指板です。

ローズウッド

産地:インド

エボニーと並ぶ指板材の定番です。

乾燥・加工性に難はありますが、吸水性に優れています。

フィンガリングが滑らかで、アタック感は弱い分温かみがあります。

ドラムスティックの主な素材

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http://www.interstatemusic.com/51037-Promark-TX720W-Hickory-Intruder-Wood-Tip-Drumsticks-TX720W.aspx

ヒッコリー

最もポピュラーで、ドラムスティックでは一番多い材質です。

ほどよい重さと耐久性、適度な柔らかさとしなりやすさを持っており、スティックのリバウンドをコントロールしやすいという特徴があります。

オーク

ドラムスティックの中で最も堅く、質量があるのが魅力です。

一番しっかりしていて重く硬く、音色もパワフルで値段は比較的安いです。

繊細な音楽よりも、ハードな音楽に適した素材ですが、細かいコントロールはしにくいです。

メイプル

軽量で手にしっとりと馴染む質感が特徴的な素材です。

ヒッコリーやオークより断然折れやすく、値段もちょっと高めです。

シンバルを叩いた時の感じが特によく、音色も鮮やかで強弱が付けやすいです。

最後に

代表的なものをまとめてみましたが、実際に楽器屋さんなどで試奏して体感してもらうほうが分かりやすいと思います。

そして楽器はたくさん鳴らせば、木が馴染んでしっかり鳴っていきますので「たくさん演奏する」ことがなによりも大切です。

用途に応じてチョイスできるといいですね!

ライタープロフィール

中尾きんや

スタジオラグ

中尾きんや

スタジオラグスタッフ

ウェブサイト:https://www.studiorag.com

Twitter:kin_kinya

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