ヘッドホン・キューボックスの正しい使い方
レコーディングはモニター環境が命と言っても過言ではありません。
特に演奏者のモニターはパフォーマンスに大きく影響する要素の一つです。
一般にモニター環境が適切でないと以下のような問題が出てきます。
- リズムがズレる
- ピッチが安定しない
- 低音〜高音のバランスが崩れる
- イメージ通りに表現できない
- ノイズや音色の変化がわからない
レコーディングで最良のパフォーマンスを引き出すために、モニターの正しい使い方を確認しておきましょう。
もくじ
キューボックスって?
レコーディングでは基本的にヘッドホンで音をモニターします。
その際、プレーヤーが好みの演奏バランスを作れるようにした機材をキューボックスと呼びます。
複数のフェーダーが並ぶ見た目はミキサーに似ており、それ専用の高価なものから小型ミキサーを流用した物まで様々なタイプがあります。
使い方はもちろんスタジオのエンジニアさんが教えてくれますので、ここではその扱い方のコツをご説明します。
演奏時のヘッドホンの使い方
LRの向きに気をつける
音声信号はLチャンネル(左耳)とRチャンネル(右耳)の2チャンネルから成り立っています。ヘッドホンを装着する際は左右の向きを間違えないようにしましょう。
どうしても片側だけでモニターしたいときは、もう片側の音量を絞ってもらうかイヤーパッドをしっかり塞ぎヘッドホンからの音漏れを防止します。
やり方が分からない場合はエンジニアに相談するといいでしょう。
音量に気をつける
レコーディング時、長時間大きな音量でモニターしていると耳が疲れてしまったり、細かい音が聴こえにくく演奏の正確な判断ができなくなるときがありますので、適正な音量にしましょう。
レコーディング時、モニターの最適なバランスは?
ギター・ベース
ギター・ベースのレコーディング時は、どうしても自分の音に集中してしまいがちです。
ドラムリズムがしっかり聴こえるように調節します。
コチラでも説明しておりますが、後掛け目的のエフェクトをレコーディング時にモニターしたい場合は、エンジニアに相談してモニター上で処理してもらいましょう。
バンド同時録音
まずはエンジニアが各楽器の音量バランスをとり、ベーシックなオケを調整します。
このオケを中心に各パートの演奏者がそれぞれのキューボックスを使用して必要な音を足していきます。
聴こえにくいからと言って、すべての音量を上げるとバランスが崩れてしまい余計モニターしづらくなります。
ヘッドホンを使わなくてもモニターできる?
ラインレコーディングでマイクで収音しない場合は、他の音が被り込む心配がありませんので、ヘッドホンを使用せずにスピーカーでモニターしながら、レコーディングすることが可能です。
エレキギターやベースの場合も、プラグインやアンプシミュレーターを使ってラインレコーディングしたりすることも、最近では珍しくない方法です。
最後に
ヘッドホンの音が不自然だったり、なんとなく演奏しにくいときは、無理をしないですぐエンジニアさんに相談するようにしましょう。
ベストな環境で、ベストなテイクを目指しましょう!
参考になれば幸いです。
ライタープロフィール
スタジオラグ
中尾きんや
スタジオラグスタッフ
ウェブサイト:https://www.studiorag.com
Twitter:kin_kinya