【第1回】ねじ梅タッシ(ねじ梅タッシと思い出ナンセンス)×たなかけんすけ対談「yesterday」「TODAY!」「tomorrow」
「ねじ梅タッシと思い出ナンセンス」の2ndアルバムの発売を知って、ボーカリストのねじ梅タッシさんにお話を伺えませんか?と連絡をしました。
すると、元「THEロック大臣ズ」のボーカリストたなかけんすけさんとの対談を提案してくれました。
実は、ねじ梅タッシと思い出ナンセンスのニューアルバム「二度とない日々」の中に、 THEロック大臣ズの「TODAY!」というミディアムバラードのカバーが入っているんです。
今回はそのカバー曲「TODAY!」のことを中心に、曲名にかけて、2人に「yesterday(今までの活動について)」、「TODAY!(ニューアルバムのことやカバー曲について)」、「tomorrow(今後の活動)」に分けてお伺いしていきます。
もくじ
yesterday(今までの活動について)
にんじんみたいな、なんでもない俺やけど、腕ひとつでやってやろう
——— 自己紹介と簡単なプロフィールをお願いします。
ねじ梅タッシ:ねじ梅タッシです。
「ねじ梅タッシと思い出ナンセンス」という4人組のバンドのボーカルです。
バンドを結成したのは2006年の8月なので、ちょうどこの夏で活動をはじめてまる11年になりました。
はじめた時からずっと板前をしながらバンドをやっているので「板前ロックバンド」と言われています。
——— バンド名の由来ってありますか?
ねじ梅タッシ:「ねじ梅」っていうのは、にんじんを梅の花の形にする包丁細工からとったんですけど。
——— そこも板前から来ているんですね。
ねじ梅タッシ:なんでもないにんじんを包丁1本だけで、動きをつけて、立体的にして、花を咲かせる。
にんじんみたいな、なんでもない俺やけど、腕ひとつでやってやろうみたいな、そんな感じで付けました。
——— 深い意味が込められてるんですね。
ねじ梅タッシ:タッシていうのは俺の名前です。
——— 板前の格好でライブをされていますよね。それは最初からですか?
ねじ梅タッシ:最初からです。
たなかけんすけ:僕はTHEロック大臣ズっていうバンドでボーカルをやってました。
2009年か2010年ぐらいから活動を開始して6〜7年やってたんですけど、今年の3月で解散しまして、今はソロでやっています。
1番の歌詞をけんちゃんが書いて、2番の歌詞を俺が書いて
———タッシさんとの出会いはいつ頃ですか?
たなかけんすけ:ロック大臣ズをやっている時に、中西彦助くん主催の出町柳の鴨川デルタで開催された飲み会で知り合いました。
ねじ梅タッシ:みんなが飲んだり歌ったりするパーティーみたいな空間で。
たなかけんすけ:アコギがまわってくるんで、そこでいろんな人が歌って。
——— 何年くらい前ですか?
たなかけんすけ:2013年くらい?
ねじ梅タッシ:それより前じゃない?2011年とか。
たなかけんすけ:覚えてないくらい前です。
——— 笑
ねじ梅タッシ:その時にけんちゃん(たなか)が名曲「ロックンロールよ永遠なれ」を歌ってて、めっちゃええ曲やなって思って。
誰か知らんから人に誰か聞いたら「ロック大臣ズっていうバンドの奴やで」って教えてくれて。
かっこいいバンドっていうのは風の噂で聞いてたので「これが噂のロック大臣ズか」って。
——— 一緒にスプリットシングルを出されていましたよね。
ねじ梅タッシ:2014年に、こっちから声かけて、ツーマンイベントをやることになったんですけど、そしたら僕らの所属するレーベルの人が面白がってくれて、 「十代暴動社でスプリット盤出しましょう」って言ってもらえて。
たなかけんすけ: ちょうど夏だったんでお互いバンドで夏の曲1曲ずつ持ち寄ったのと、共同で1曲作りました。
ねじ梅タッシ:その共同で作った曲のタイトルは「ビキニ」っていうんですけど、1番の歌詞をけんちゃんが書いて、2番の歌詞を俺が書いてっていう。
あんなんはじめてやし、その後もないし。
たなかけんすけ:そうですね。
——— その曲はどうやってでき上がったんですか?
ねじ梅タッシ:タイトルだけ先に決めることにして、何か夏っぽいのにしようってメンバーと飲みながらリストアップしてたんですけど、けんちゃんに電話したらそこに来てくれて。
書いてたやつの中からけんちゃんが選んでくれたんが「ビキニ」で。
たなかけんすけ:そこでタイトルが決まったんですけど、タッシさんはめっちゃ歌詞書くのが早くて。
ねじ梅タッシ:翌日くらいにはできてましたね。
——— はや!
たなかけんすけ:それで、タッシさんの歌詞が送られてきて。
僕は結構ギリギリまで考えてましたけど。
ねじ梅タッシ:面白かったね。
本当に貴重な経験でした。
たなかけんすけ:その年に「ビキニ」っていうスプリット盤を出してレコ発のイベントをしてから、毎年夏には「ビキニ」っていうイベントを開催してました。
1年ごとにやるお祭りみたいな感じでしたね。
ねじ梅タッシ:2014、2015、2016と3回やって、2017年の春に大臣ズが解散して。
たなかけんすけ:なんかまた一緒にできたらいいですね。
いつも一番新しいライブが1番かっこいいライブでありたい
——— お互いのライブで印象に残っているものってありますか?
ねじ梅タッシ:いつやったかな?
ライブハウスナノで観たライブなんやけど、その日はロック大臣ズにしてはめちゃくちゃ客席がガラガラやって。
パラパラくらいのお客さんなのに、ぎゅうぎゅうの時と同じように、手を抜かずに集中力の高いライブをしていて。
お客さんが200人いる時と同じだけの熱量でロックンロールをやってるのが、めちゃくちゃかっこよかった。
たなかけんすけ:ありがとうございます。
ねじ梅タッシ:あとは解散前の京都での最後のライブ。
それも同じナノで。
ねじ梅タッシも一緒にやったんやけど。
全然終わる感じがしなかった。
次新しい曲を聴きたいって思わせてくれるライブをしていて、すごいキラキラしてた。
お客さんも泣いてる人いっぱいいて。
たなかけんすけ:僕が印象に残ってるライブはギターウルフ主催の「ミソノフィーバー」っていうイベントの時です。
その時はすごいお客さんが多くてザワザワした環境で、でもそんな中でも着々と自分たちのペースでライブをしていて、お客さんたちをそのペースに巻き込んでいて、僕ももちろん巻き込まれて。
いつもと違う環境の中で、いつもと同じようなねじ梅が見られて……なんか……それが、すごいうれしかったです。
——— ご自身のライブで印象に残っている日なんかはありますか?
ねじ梅タッシ:いろいろあるけど、いつも一番新しいライブが1番かっこいいライブでありたいと思ってやってるんで……。
忘れてないけど、すごい良いライブができたときのライブって逆にあんまり記憶がないかも。
たなかけんすけ:一緒かもしれないです。