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iPadの音をスピーカーで鳴らそうとして失敗した話
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iPadの音をスピーカーで鳴らそうとして失敗した話

iPadをいじくり回していると内蔵スピーカーやヘッドホンでは物足りなくなって、やっぱりスピーカーからそこそこの音量(家族から苦情がでない程度)で鳴らしたいなぁ~、なんて欲望が湧いてきます。

そこで自分なりに調べた結果「オーディオインターフェイス」があれば幸せになれるということが判明しました。

今回は実際に購入して「失敗してしまった」経緯をここで紹介したいと思いますので、みなさまも参考にしてもらえると幸いでございます。

iPodをスピーカーで鳴らしたい!

iPadのLightningポートとオーディオインターフェイスをつないで、デジタルなオーディオデータをお届けすることで音質良くスピーカーから鳴らせるって寸法です。

図にするとこんな感じ。

iPod接続図

で、オーディオインターフェイスを購入しようとしたのですが、これが3千円から30万円までと幅広い価格で商品も山ほどあるのです。

もうね、情報も入り乱れて初心者には何がなにやらな世界です。この混沌(こんとん)の海の波打ち際でチャプチャプした私ですが、僭越(せんえつ)ながらオーディオインターフェイスについて紹介させていただきます。

まず価格についてですが、主に下の4つの要素で決まっているようです。

まあ、音質は当然っちゃ当然ですね。

デジタル→アナログとアナログ→デジタルの変換の質が音質となります。

接続できる数は「8in/4out」みたいに書かれている部分です。

多い方が高価になります。

接続の数には注意が必要で、単位がモノラルジャックなのでステレオ接続するには2in必要となります。

ですので、8inはステレオ機器が4つ接続できるという意味になります。

また、入力方式も全てが普通のジャックではない場合もあるので注意しましょう。

ちなみにUSB接続はこの数にはカウントされません。

それから普通のジャックもマイクプリアンプ(マイクやギターは信号が弱いのでそれを増幅する装置)が付いているものもあります。

歌やギターを録音したい人はマイクプリアンプがあるものを選びましょう。

接続数が価格に及ぼす影響は大きく、同じ音質でも接続数が少ないと安いです。(steinberg社のオーディオインターフェイスで入力が2減ると5,500円安くなっていました)

だからといって、ヘタすりゃiPadしか接続できない位の商品を買っちゃったら、歌を録音できなくて泣くハメになるかもしれません。

ですので、後々の拡張性を考えないとしても2in(マイクプリアンプ付)くらいが妥当だと思います。

ついでに接続するプラグ形状について説明します。

(プラグは差す側、ジャックは差される側です)

ケーブル(コネクター部)

左からステレオミニプラグ(イヤホンなど)、標準プラグ、XLRプラグ(マイク)、MIDIプラグ(MIDIデータ用)です。

標準プラグは先にある黒い帯が1本(モノラル)が普通ですが、帯が2本(ステレオ)のものもあるので、買う時は確認しましょう。

「コンボジャック」というものがある場合もありますがこれは標準プラグとXLRプラグのどちらも差せるジャックだという意味です。

さらにUSB接続も説明しちゃいます。

USBケーブル

こんなん分っとるわい!

と仰る方もいると思いますが、左からUSBタイプA、USBタイプB、ご存じLightningです。

USBタイプBは主にデータを発信する側の機材に使います。

DTM関連の機材でケーブルが付属していない、ケーブルの長さが足りないなどの理由でUSBケーブルを買うときは気を付けましょう。

話をオーディオインターフェイスに戻します。

オーディオインターフェイスの安定性ですが、これは実際使ってみないと分からないですかね。

ちなみにRME社のオーディオインターフェイスは安定性抜群らしいですがお高いです。私が持っているオーディオインターフェイスはそこそこ安い価格ですが、たまにグズる時があります。

反応の良さは入力から出力までの遅延です。

これは扱うオーディオの周波数とバッファサイズで理論値が決まり、オーディオインターフェイスのドライバやDAWで実際の遅延が決まります。

理論値については、CD音質を44.1kHz、1ミリ秒(ms)を1000分の1秒として、扱う周波数が48kHzでバッファが256サンプルだと5.3ミリ秒になります。

また、96kHzで512サンプルも同じ5.3ミリ秒です。

この理論値にドライバ・DAW由来の遅延を足して実際のレイテンシとなります。

では、実際どんくらいがいいんよ?という話になりますが、実際のレイテンシが四捨五入して10msなら問題なさそうです(個人差大いにあり)

恐らく1万円以上のものならレイテンシはそれほど神経質にならなくても問題なさそうです。

ちなみにiPadアプリのレイテンシはおおむね10ms以下に抑えてあるようです。(設定によりますが)

私は何を失敗したか

エラそうにオーディオインターフェイスについて語りましたが、私が買ったオーディオインターフェイスは「iPadにつなげられない」ものでした。

……致命的にダメですよねこれ。

何考えて買ったんでしょうか……

厳密にいうとつなげられるのですが、iPadのイヤホンジャックとオーディオインターフェイスをつなぐ形になります。

最初の図に合わせるとこんな感じ。

iPod接続図

でもこれはオーディオインターフェイスでなくても安いオーディオミキサーでも同じことになるんです。

iPod接続図

※オーディオミキサーはアナログの音をミックスする機材です。

「アナログじゃダメなんだよ!デジタルがいいんだよ!」……では、iPadにつなげられるかどうかの違いは何かというと「USBクラス・コンプライアント」に対応しているかどうかということです。

はい、出ました訳分からん横文字。

USBクラス・コンプライアントは「専用のドライバがなくてもデジタルオーディオを扱えまっせ」という意味です。

パソコンなら専用のドライバをインストールして使えるようにするのが一般的ですが、iPadはアプリはインストールできますが、ドライバはインストールできません。

なので、iPadをつなぐにはドライバ不要のオーディオインターフェイスが必要になるのです。

具体的には安い所でsteinberg社のUR242辺りになるのでしょうか。

参考までに私が買ってしまったオーディオインターフェイスについて

買ったもの:MOTU社のAudioExpress


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