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ジャガーにストラトのネック載せてレギュラースケールに改造した
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ジャガーにストラトのネック載せてレギュラースケールに改造した

世の中にあるギターは、目的のサウンドが奏でられるように作られていますが、さらに自分にあった仕様に持っていくためには、さまざまな試行錯誤を避けては通れません。

今回はギターの改造についてのお話。

ジャガーらしさ

京都に来てから、強制的にギター触る機会が増えた。

20歳のときに買ったFender USAジャガーをずっとメインで使ってきたのだけど、ここ最近

ということで困っていた。

これらの欠点はジャガーの特徴に起因している。

ジャガーはショートスケールといって、ストラトなどと比べるとネックが短い。

また、ブリッジというパーツがゆらゆら揺れるようになっていて、弦の振動が減衰しやすい。

他にも、弦がズレる、パーツが振動するなど、ジャガーは欠点だらけなんだけど、今回は省略。
(僕の場合は慣れたらなぜか解消した)

欠点はまたジャガーらしさの要因でもある。

大学時代に弾いてた曲は自分の趣味にあっていて、大体ビャーって歪ませるかチャカチャカ、ポロローンって弾いてればよかったのであまり困ってなかった。

最近はそうでもないので困るのだ。

ブリッジ対策

この欠点を改良するためのノウハウはいくつか出回っている。

ジャガー(ギター)

1つめはブリッジを固定すること。

レスポールやムスタングのブリッジ、Mastery bridgeなんかに交換する、というのがポピュラー。

ニルバーナで有名なカートコバーンのジャガーもTOMだった。

TOMブリッジに載せるにはボディの穴を開け直す必要がある。

Mastery bridgeは無改造で取り付けられるけど、高い……

気に入らなかった時の事を考えると気軽に試せない。

また、純正ブリッジにテープを巻いたりして固定する、という方法もある。

僕はこれまで純正ブリッジにアルミテープをギッチギチに巻いて、ハンマーで無理やりボディに挿して固定してた。

これは結構効果があって、サステインも生音も大きくなった。

ただ、中低域が伸びるけど高音域はあんまり変わらなかった。

アルミテープでもやっぱ柔らかいってことなのかな……

2つめはバズストップバー。

弦を引っかける棒をボディに取り付け、ブリッジに当たる力を強くすることで、音が減衰するのを防ぐ。

また、摩擦が増えて弦を引っ張られにくくなり、弾きやすくなるというメリットもある。

オルタナ系以外でジャガー/ジャズマスターを使ってるプロは大体使ってる気がする。

INORANとか。

僕もジャガーを買ってすぐに導入した。

確かに弾きやすくはなるけど、サステインはそれほど変わらないなーという感想。

他にも弦を太くするとかネックの角度大きくするとかあるけど、そんなに効果なかった。

ストラトと合体

たまに14歳で買ったフェンジャパストラトを弾くと、サステインあるし音大きいし非常にムカつく。

2万で買って散々ぞんざいな扱いをしてるストラトなのに、スケールとブリッジがまともだから、ジャガーより普通っぽい音が出る。

弾く度に「ジャガーをロングスケールに改造できないかなー」って思っていた。

日曜スタジオに入るということで金曜夜にジャガー弾いてたら、ついに耐え切れなくなってきた。

「ジャガーのブリッジの足、意外と細いし、ボディに穴開けてもそんな目立たないのでは?」ということで、ノリでやってしまうことに。

ジャガーとジャズマスターのスケール

http://ozimas.blog134.fc2.com/blog-entry-33.html

ストラトのネックを乗せるだけで済むかというとそうでもなく、ブリッジを移動する必要がある。

ジャガーと同じボディ形状でロングスケールのジャズマスターというギターもあり、これはジャガーと大してブリッジの位置は変わらないんだけど、これはネックを固定するネックポケットの位置がジャガーより浅く、弦の位置が全体的にネック方向にずれているからだ。

図はOZIMASさんの記事から引用。

ジャガー/ジャズマスターユーザーはお世話になってるサイトだ。

『ジャガー/ジャズマスターの比較』もっと自由に大きな音で!OZIMAS Guitar Atelierのブログ

それではブリッジの位置をどうやって決めるかというと、ストラトのネック端からブリッジまでの距離を測れば良い。

ジャガーのネックポケットから同じ距離のところに穴を開けることになる。

今回は本来のブリッジから3センチくらいの所だった。

ドリルとタップで穴を開けて

ドライバー、ドリル

ブリッジはめて……

ストラトのネックを載せて完成。

フェンダージャパンストラトのネジはミリ規格、USAジャガーのネジはインチ規格であり、ねじ径やピッチが合わなかったけど、まあネックは木材だし大丈夫でしょってUSAのネジでやったら意外と大丈夫だった。

ブリッジ壊れた→ミリ規格のブリッジに交換

というわけでロングスケール化に成功したわけだけど、実は1つ問題があった。

ブリッジの位置がほんの少しネック側にズレていたので、オクターブチューニングが合いにくくなってしまったのだ。

オクターブチューニングが合わないと、いくらチューニングを合わせてもギターの音程があわなくなる。

錆びて回りにくくなった無理やりネジをきつくしめたりしたら、ネジが回らなくなってしまった。

その上、ネジを止めるプレートがゆがんでしまった。

ギターのブリッジ

仕方なくサウンドハウスで新品のブリッジを購入。

こちらもミリ規格になっているが、ブリッジの足の間隔は同じらしい。

ALLPARTS JAPAN ( オールパーツジャパン ) >JG/JM BRIDGE SET CR | サウンドハウス

新品のブリッジを載せる。

ギターのブリッジ

レンチで横からオクターブチューニングしやすいよう、ネジを交換。

ミリ規格だからハンズで売ってる適当なネジが使える。

ボルト挟まってるのはネジの長さ調節のため。

完成品

今度こそ完成!

ジャガーにストラトのネック

適当に弾いたやつ

ストラトのボディ不要になってしまった、処分しようかな……13年間ありがとう

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ライタープロフィール

天城孝義

天城孝義

ブログ:http://amagitakayosi.hatenablog.com

Twitter:amagitakayosi

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