京都の民謡・童謡・わらべうた。歌い継がれる故郷のこころ
日本でも有数の観光地であり、数多くの史跡を有する京都府の民謡・わらべうた特集です。
古くから歴史の舞台となってきた京都にはさまざまな文化があり、一口に「民謡」と言っても作られた年代が幅広く、土地や風習をなぞった色んなジャンルの曲が存在します。
地元の方ならぴんと来るもの、たくさんあるかもしれません。
また関西圏にお住まいなら、歌詞は違うけどメロディーは一緒な歌にも出会えるかも。
京都の歴史を歌からひも解いてみませんか?
もくじ
京都の民謡・童謡・わらべうた。歌い継がれる故郷のこころ
丹後ちりめん小唄
京都北部の丹後地方で作られている後染め織物・丹後ちりめんの宣伝のために作られた『丹後ちりめん小唄』。
宣伝ということもあり、とにかく「丹後ちりめんはすごくいいものなんだよ、だからかわいらしいステキな人やこれから嫁いでいく人にプレゼントしてあげてね」という思いが歌われています。
お座敷唄としても知られているだけでなく、お祭りではこの曲を使った踊りが踊られることもあります。
丹後に訪れた際は、丹後ちりめんの着物や浴衣を着て『丹後ちりめん小唄』で踊ってみてはいかがですか!
(SAKI)
下駄隠し
子供たちが集まって、それぞれ片方の靴を脱いで並べます。
その中の1人がこの歌を歌いながら、1つずつ靴を指していきます。
最後、歌が止まったときの靴の持ち主が鬼。
鬼が目をつぶって100を数える間に、みんなは自分の靴を隠します。
全員の靴を、鬼が探し当てるといった遊びの歌です。
府中大漁節
現在の京都府宮津市にあたる、府中村の漁師たちが歌った『府中大漁節』。
最初は海の神様に大量をお願いする思いで歌われたり、宮津でしか獲れない「金樽鰯」が大量に獲れたことを知らせたりするために歌われていました。
その後、船をこぐときに歌う「櫓漕ぎ唄」としてやお祝いの席で歌われるようになった楽曲です。
威勢良く大きく張った声で歌われる様子は、神様への祈りや大漁を知らせるのにはぴったりな迫力がありますね!
地域性が見える作品です!
(SAKI)
牛若丸
京都の鴨川にかかる橋の一つ、五条大橋で起こった有名なできごとといえば、源義経である牛若丸と弁慶との出会いですよね。
その2人の出会いの様子を描いた童謡がこの『牛若丸』です。
京阪特急の発車メロディーなどにも使用されていたことがあります。
弁慶は牛若丸に向かってなぎなたを持って襲いかかるのですが、牛若丸は見事に避け、その後もどんなに攻撃を受けても素早くかわしていく様子がつづられています。
歌詞を追っていくと2人の華麗な戦いの様子が目に浮かぶようですね。
(SAKI)
丸竹夷
京都の道は「碁盤の目」になっていることで有名。
縦の通りと横の通りの名前と「上がる」「下がる」「西入ル」「東入ル」という言葉で場所の説明ができてしまうほどです。
その縦の通りと横の通りを歌にしたものです。
少し変わった通りの名前も多いのでこれで子供の頃覚えた人も多いのではないでしょうか?
(うたたね)
うちの裏の黒猫が
家の裏にいる黒猫がおしろいや口紅を塗っておめかしをしているところをのぞいている、というかわいいわらべうたです。
京都に伝わるわらべうたに多い、手まり歌。
他の地域にも同じメロディーの黒猫の歌があるようですが、少しずつ歌詞が違うようです。
(うたたね)