ギター入門
ギターをもっと楽しむWebマガジン
search
箱鳴り感が心地よいオーバードライブ。Leqtique Rochechouart(ロシュシュアール)
最終更新:

箱鳴り感が心地よいオーバードライブ。Leqtique Rochechouart(ロシュシュアール)

今回は日本を代表するエフェクターブランドである「Leqtique」の2016年7月に発売された「Rochechouart」というオーバードライブのレビューをしたいと思います。

おすすめのエフェクターですので、気になる方は要チェックです!

エフェクターブランドLeqtique(レクティーク)とは?

まず読み方は「レクティーク」と読みます。(フランス語っぽい響きですね)

著名なエフェクタービルダーであるShun Nokina(シュン・ノキナ)氏が立ち上げたブランドで高品位な部品を使用し、高品質を保ちながらも低価格帯を目指しておられます。

もともとは「shun nokina design」というブランドで制作されていましたが、より手に入りやすい価格でエフェクターを届けたいという想いで、新たに立ち上げられたのが「Leqtique」です。

従来の回路にとらわれず、オリジナルの配線、基盤、部品の選定など、強いこだわりが随所にちりばめられた気鋭のブランドです。

Nokina氏のTwitterなどでかなり詳しい(マニアックな)説明がされていますので、興味のある方は一度見てみてください。

Twitter @Leqtique

新作オーバードライブ Rochechouart(ロシュシュアール)はどんなエフェクター?

オーバードライブ Leqtique(レクティーク) Rochechouart(ロシュシュアール)

こちらも読み方は「ロシュシュアール」と読みます。

ちなみに愛称は「ROCH(ロッシュ)」です。

本文でも「ロッシュ」と呼ぶことにします。

ロッシュはトランスペアレント系(下記で説明)でありながらしっかりとオーバードライブ・エフェクターです。

脱TSサウンド、近未来的なTSサウンドというのがよくわかります。

参考:名機 Ibanez TS9 Tube Screamerとは?

箱鳴りを意識していて、ギターやアンプの力を引き出すような印象でした。

また素直でクセがなく、ピッキングの追随性(ついずいせい)もかなり高かったので、弾き手次第でいろいろな場面に対応できるでしょう。

歪み自体はかなりローゲインで荒々しいサウンドには正直向かないです。

音自体はクセがないのですが、比較的スイートな甘い歪みのほうが活用できます。

中音域の出方、スムースなミドルを目指したと語られています。

トランスペアレント系って何?

ブティック系のエフェクターブランドが、出始めた時くらいに生まれた言葉のようです。

トランスペアレント=透明感のある、というニュアンスです。

エフェクターに関しては箱鳴りを強く意識し、反応性がよくコンプレッションしない、味付けのない(または少ない)歪みエフェクターのことですね。

クリーンブースターのような使用もできる事が多いです。

没個性的な側面もあるものの、エフェクターらしくない抜ける音というのは、非常に魅力的でもあります。

外観や機能を見てみよう!

オーバードライブ Leqtique Rochechouart(ロシュシュアール)入出力

オーバードライブ Leqtique Rochechouart(ロシュシュアール)コントロール

Leqtiqueといえばこのマーブル塗装で、独自の風合があります。

DCプラグは右側にあります。(個人的には上にある方が好きなんですが)

このようにエフェクターを選ぶ際には、プラグ配置もチェックしておくことをおすすめします。

ツマミの説明

ホントにフラットに変化していきます。

扱いやすさも好印象です。

Nokina氏は「すべてを12時に設定してくれればどのようなものを目指したかわかっていただけるはず」と発言されているのでぜひ試してみましょう。

試奏で試して欲しい音作りの一例

オーバードライブ Leqtique Rochechouart(ロシュシュアール)セッティング例(スムースフュージョン)

12時フラットから少しいじった形。

より甘めに、スムースフュージョンなどに適した音色です。

バラードにもいけるかと思います。

オーバードライブ Leqtique Rochechouart(ロシュシュアール)セッティング例(クリーンブースター)

こちらは歪は最小限に、トレブルを上げることでより主張する形です。

クリーンブースターとしてソロに使用するイメージです。

オーバードライブ Leqtique Rochechouart(ロシュシュアール)セッティング例(オーバードライブ)

最後はマックスまで歪ませてみましょう。

これでやっと通常のオーバードライブの歪みくらいです。

ロック系のバッキングなどにも使用できるのではないでしょうか。

こんな人にオススメしたい

アンプで音を作るので音を変えたくない方

ほとんどキャラクター付けしないので、ストレスなく使用できると思います。

クリーンでは物足りないけど、歪ませたくはない音作りを目指す方

アンプをややドライブさせたくらいの歪みが作れます。

ジャンル的には

スローブルース、ソウルなどのルーツ系にはうってつけです!

フュージョンやジャズ系でもはまります。

雰囲気によってはロックもアリです!

筆者が独断で正直に語る!

正直に言って…かなりオススメです。(ていうか買いでしょう、買います!)

まずお値段が安い!(15,000円〜16,000円あたりです)

このクオリティのエフェクターがこの値段で売られているのは他にありません!

音質は高級ブティック・エフェクターにも負けません。

そして、だいたいツマミをどの辺りに設定しても使える音で出てきます。

ほとんどの場所がスイートスポットなので、幅広く使っていけそうです。

元々「9/9」という機種を持っていまして、Leqtiqueはお気に入りのブランドでしたが、さらにさらに魅力にとりつかれる形となってしまいました。

飛び抜けたわかりやすい個性はないものの(電気的にはかなり個性的ですが)

確かに「活用できる場面が多い」という印象です。

また永久保証対応というのも珍しく大変助かります。

本当に要チェックなブランドですので、一度お試し下さいませ。

ライタープロフィール

カジワラアキヒロ

ギタリスト

カジワラアキヒロ

京都在住のギタリスト、レッスン、サポート等しながら自身のバンドも活動中。

エレクトロバンドのギタリストとして活動していた時にエフェクターに興味津々。

ただ、マニアという程ではなく愛好家。

現在は宅録を研究中。

ウェブサイト:http://kjwr.hatenablog.com

Twitter:kajiwara_tw_th

このライター・クリエイターへメッセージを送る

記事一覧

続きを読む
続きを読む