「僕は自分が思っていたほどは音楽の才能がない」そんな時に読んでほしい記事
順風満帆ばかりの人生を歩めることは、果たして幸せなことでしょうか?
私は、むしろ不幸なことではないかと思います。
ほとんどの人の人生には、越えられそうもない大きな壁や、立ち向かうことさえもひるまれる困難が立ち塞がっています。
大きな挫折を味わい深く傷つき、しかし勇気と知恵と、あるいは仲間からの助言を得て、それを克服した時、人は一つ大きく成長しかつてない喜びを体験します。
次にまた困難が訪れた時には、勇気と知恵と助言に加え、以前の困難を克服した経験と自信がプラスされ、さらに大きな壁すら越えられるようになる。
僕は自分が思っていたほどは頭がよくなかった
先だって、このような記事を目にしました。
少し前にネット上で話題になった記事ですので、ご覧になった方も多いかもしれません。
下に要約も記しておきますが、ぜひ参照元の全文をご覧になっていただければと存じます。
要約
とある高校生が、ネット上にこんな書込みをした。
僕は思っていたほどは頭がよくなかった。
僕にはそれほど知性はなく、僕より頭のいい人はたくさんいる。
MIT(マサチューセッツ工科大)に行けると思っていたけど、その可能性はゼロに等しい厳しい現実が明らかになった。
その書込みを見た、MITの卒業生が、それに対してこんな返信をした。
私も大学生の頃君と同じような壁にぶつかった。
隣に成績のいい学生がいて、その彼のところにプライドを捨てて助けを求めに行った。
彼は丁寧に教えてくれたが、気付いたことは頭の回転が速くなければ理解出来ないことは一つもなかった。
彼の知性は勉強と鍛錬によってもたらされていた。
私は信念に欠如しており、彼は信念に溢れていた。
ほとんどの人は、壁や問題にぶつかり途方にくれる。
しかし、自分の至らなさを認識して他人に教えを乞ったりすることで、困難を解決する。
ちっぽけなプライドが傷つくことより、山頂からの景色を眺めるためには取るに足らないと知っているから。
助けを求めることも問題と格闘する方法も知らない人は、無惨に燃え尽きてしまう。
問題なのは「知性の欠如」ではなく、「やる気の欠如」である。
君は今、燃え尽きることにするかしないかの岐路に立っている。
君にはできることがある。
さあ、やってごらん。
いかがでしょうか。
もともとは学業において壁にぶつかり挫折しそうになる、という話ですが、これは己を磨く上で全てのことに共通する、普遍的な法則ではないでしょうか。
もちろん、音楽を志す上でも同様のことが言えると思います。
「楽器が上手くならない」
「バンド演奏が良くならない」
「作る楽曲が評価されない」
音楽をする上でも、そんな悩みは常につきまといます。
そんな時「自分には才能がないのかな……」そう思ってしまうこともあると思います。
プロと呼ばれるミュージシャンの全てが天才な訳ではない
「音楽の天賦の才能」というものは存在しないことはないでしょう。
耳が聴こえないにもかかわらず後世に残るスコアを書き記したべートーべン。
盲目の天才シンガーソングライター、スティービーワンダー。
96分割の4倍強の分解能を有したと言われるドラマー、ジョン・ボーナム。
これらの偉人は紛れもなく天才だと思いますが、プロと呼ばれるミュージシャンの全てが天才な訳ではありません。
むしろ天才と言われるのは、ごく一部の限られた方のみのはずです。
では、他のミュージシャンはどうなのか。
「練習と鍛錬」を「信念をもって継続」し、それによって「たくさんの道具を身に付け」、「自分自身の道具を探して、作って、改良する」術を身に付けた方ではないでしょうか。
音楽のみならず人生において大きな困難にぶつかった時に思い出したい、すばらしい記事のご紹介でした。
ライタープロフィール
ライブスポットラグ
平田 浩康
Live Spot RAGの平田浩康です。
15歳の時、音楽特にロックのカッコ良さに痺れギターとバンドを始めました。
生まれ故郷の高知県は、ライブハウスやコンサート会場も少なく生の音楽に触れる機会が少ない、当時は情報源も雑誌やCD、VHSビデオ(!?)という時代でしたが、音楽というとてもキラキラしたものに魅了され、勉強そっちのけでギターと音楽を楽しむ毎日でした。
大学進学から京都に移住し、大学では軽音楽部を卒業(笑)。
それまでは邦楽ロックや洋楽ハードロックを中心に聴いていましたが、先輩や同期から世の中にはもっとたくさんの音楽があることを知らされ、今では「いいな」と思えるものはジャンル隔てなく聴いております。
大学卒業後にRAGに入社、約6年のオフィスや約10年の音楽スタジオを経て、現在は創業39年の老舗Live Spot RAGにて勤務、主にプロモーション業務を担当しております。
日本トップミュージシャン達が奏でる「本物の音楽」に触れ、お客様に届けることで、あらためて音楽の煌めきを実感する日々です。
今でもギター、バンドはゆるく継続しており近年は今更ながら歌も歌ってみたりしています。
もうすっかりおっさんになってはしまいましたが、あの頃「音楽に描いた夢の向こう側」を、今後もみなさんと追っていければと思っています。