【ベースで音楽理論】分数コードとオン・コード
今回は分数コードとオン・コードについて。
分数コードは、ルート以外の音をコードの最低音に指定する時に使われます。
ベースが最低音を担当することが一般的なので、ベーシストにとって避けては通れないコードですね。
分数コードとは?
下のように、分数のような表記でコードが書かれているのを、見たことがあるのではないでしょうか。
まっすぐ縦に並べて書くことも斜線で書くこともありますが、どちらでも同じ意味です。
読み方は「EぶんのC」です。
分数と呼ばれていますが、何も数学的な計算をするわけではありません。
視覚的に見た通り、最低音(ベース音)の上にコードが乗っかっているイメージです。
分子の部分が(上側)がコード(和音)を、分母の部分(下側)がベース音を表します。
ベース音は単音を表していることに注意してください。
オン・コードも同じ意味
オン・コードも書き方が違いますが、分数コードと同じ意味で使われます。
「CおんE」と読みます。
E(ベース音)on(の上に)C(コード)と、そのままの意味ですね。
声に出したときは、「EぶんのC」=「CおんE」と、順番が逆になるので注意しましょう。
分数コードの方が、書くのも楽で、見た目にもすっきりしているので、分数コードで書かれることの方が多いです。
ベースは分母に注目!
「C/E」となっている場合は、コードCの構成音は、ド、ミ、ソですが、
最低音はEが指定されているので、ベースは「ミ」を中心に演奏することになります。
コードが「C」であれば、ベースはルートの「ド」が中心になるので、ベースラインも変わってきますね。
ギターなどの他の楽器でも、ミ、ソ、ドのように最低音がEになる形(転回形)で演奏しますが、ベースに最低音は任せてしまって、普通にCコードを弾く場合もあります。
コード・トーン以外を指定
分数コードでは、コードの構成音以外の音が、ベースに指定されることもあります。
例えば、「Am/D」の場合。
やはり、ベースは分母に注目します。
「レ」を中心に演奏しつつ、動くときにはAmのコードトーンを意識してベースラインを組み立てます。
注意するべき使い方
分数コードで間違いやすい用法を紹介します。
ピアノの人なんかがコードに疎いと、こういう間違った使い方をしがちです。
例えば、「C/A」という使い方。
ピアノの右手でド、ミ、ソ、左手でラを押さえていたりすると、こうやって書いてしまいがちですが、よく考えてみてください。
ラ、ド、ミ、ソは「Am7」ですね。
無理に分数コードで書くと読みづらくなるだけなので注意しましょう。
そして、こういう間違いを見つけたら、「あ、Am7のことだな」と、優しくフォローしてあげましょう(笑)。
ライタープロフィール
bass-school
サポートミュージシャンとして活動する傍ら、都内、横浜、川崎などでベースの個人レッスンをしています。
ウェブサイト:https://bass-school.jimdo.com
ブログ:http://ameblo.jp/bass-school
Twitter:B_B_School