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【来日公演レポート】ポール・マッカートニーは日本で新たな挑戦をした!
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【来日公演レポート】ポール・マッカートニーは日本で新たな挑戦をした!

2017年4月、ポール・マッカートニーが2年ぶりの来日公演をおこないました。

今回はなぜ、ポールは現役を続けるのか、そして今回のツアーでの大きな挑戦についてお伝えします。

なぜ、ポール・マッカートニーは現役を続けるのか?

まずは、この動画をご覧ください。

いかがでしょうか?

これは、東京ドームのモニターで再生されていた、ポール・マッカートニー自身がなぜ74歳(2017年5月現在)になった今もライブを続けるのかを語った動画です。

これを見れば、彼が現役を続行している理由がよくお分かりいただけると思います。

2年振りの来日公演

元ビートルズのメンバーであり、ソロ・アーティストとして今なお活躍しているポピュラー音楽界のレジェンド、ポール・マッカートニーが2017年4月、2年ぶりとなるジャパンツアーを開催しました。

25日は日本武道館、27、29、30日は東京ドームでした。

この記事を読んで「何かさ、ポール・マッカートニーってしょっちゅう日本に来てない?」と思われる方もいらっしゃるでしょう。

実際、2013、2015、2017年と2年おきに来日していますから、そう感じられるかもしれませんね。

これほど頻繁に来日している海外の超大物アーティストは、さすがに少ないかもしれません。

彼が大の親日家であり、日本をこよなく愛していることは以前の記事でお伝えしました。

しかし、私は、今回のツアーの持つ意味は、今までとは全然違う革命的なイベントだったと受け取りました。

ただし、これは、あくまで私の主観であり、憶測にすぎないことを始めにお断りしておきます。

ポールは、これまでのライブの方針を大きく変えた!

このツアーでポールは、25日はアンコールを含め31曲、残りの3日間は39曲を演奏しました。

そして、そのうち4公演全てで同じ曲目が演奏されたのは24曲でした。

武道館は、諸般の事情で演奏曲目は控えめにしてあるので除外するとして、東京ドームだけに限ってみると全39曲のうち、他の公演と共通する曲目は24曲しかない、逆にいえば15曲は違う曲を演奏したということです。

もちろん、重なっている曲があるので純粋に15曲全部が違うというわけではありません。

しかし、4公演全てでセットリストが大きく変わっていることには違いありません。

この記事を読んで何か感じるところはありませんか?

特に彼のファンの皆さん、何か異変を感じませんか?

そうなんです。

これはポールにとって大胆な方針の変更なのです!

ポールは、セットリストを変えないアーティスト

ポールは、これまでのツアーではほとんどセットリストを変えませんでした。

その彼がこれほど大幅にセットリストを変更したことは初めてです!

このことの持つ意味はとても大きいのです。

なぜなら、彼は、セットリストを変えないタイプのアーティストだからです。

セットリストとは、もともとはミュージシャンがコンサートを行う際に、演奏する曲の一覧を順に記載した書面を指しますが、今では、そのコンサートで演奏される曲目やその順序のことを指すことが一般的になっています。

セットリストに関しては、大きく分けてアーティストによ3つのタイプがあります。

  1. そもそもセットリストを持たないタイプ
  2. セットリストは持つが何曲かは入れ替えるタイプ
  3. セットリスト通りにしかやらないタイプ

バンドで演奏する場合、よほど息の合ったメンバーでなければセットリストを変更することはできません。

なぜならバンドの息が合わなければ、ミスを犯すリスクが高くなってしまうからです。

なぜ、今までセットリストを変えなかったのか?

  1. A Hard Day’s Night
  2. Junior’s Farm
  3. Can’t Buy Me Love
  4. Jet……

ポールは、セットリストを変えないタイプでこれは昔から変わりません。

その理由は明らかではありませんが、彼はビートルズ時代もレコーディングエンジニアのジェフ・エメリックからワーカホリック(仕事中毒)と呼ばれたほど、サウンド作りに入れ込むタイプの人でした。

アーティストは、多かれ少なかれそのような傾向にある人々ですが、ポールに関してはそれが並外れているのです。

その理由について彼が語ったかどうかは知りませんが、おそらく完璧主義者の彼のことですから、1曲1曲全身全霊を込めて演奏したいという気持ちが強いからではないでしょうか?

ですから、どうしてもセットリストを変更することに抵抗があるのだと思います。

これは彼の音楽に対するこだわりであり、超一流のプロとしての意識の高さから来るものでしょう。

彼は、自分のサウンドに完璧なクオリティーを求め、メンバーに対しても寸分の狂いも絶対に許さないのです。

ビートルズの末期、そのストイックさゆえに他の3人との軋轢(あつれき)を生むことになり、結果的に解散につながる一因となってしまったのは皮肉ですが。

それはともかく、彼は、少なくともこれまでツアーの間は、ほとんどセットリストを変えませんでした。

1つの都市で続けて公演をやる場合などは、せいぜい1曲か2曲ぐらいしか変えなかったのです。

具体例として今回のワン・オン・ワンツアーの一環であるアメリカ、カリフォルニア州のゴールデンワンセンターでのセットリストを参照してみましょう。

2016年10月4日、5日と2日連続で開催されたのですが、彼は、セットリスト全38曲中4曲目の「レッティング・ゴー」と「セイブ・アス」を差し替えただけです。

つまり、東京ドームのわずか半年前に開催されたライブでも1曲しか変更しなかったのです。

2015年の日本武道館公演の時は、東京ドームとは4曲違う曲を演奏しましたが、これは彼にとっては出血大サービスだったのです。

しかし、セットリストを変えないという方針のため、ファンの間でも「同じセットリストばかりでつまらない」という声が上がっていたのも事実でした。

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