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【上級者向け】ピアノ発表会で挑戦すべきクラシックの名曲を厳選
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【上級者向け】ピアノ発表会で挑戦すべきクラシックの名曲を厳選

ピアノ上級者ともなってくれば、速弾きや音域が広く手の移動が激しい難曲に挑戦する機会が増えると思います。

そういった楽曲を弾くことは、ピアニストにとっては本望と言っても過言ではありません。

しかし、ピアノの難易度は技術的な部分だけではなく、芸術性の高さも影響しています。

今回はテクニック的な難易度と芸術面、いずれの観点からも上級者向けとして知られている楽曲をピックアップしました。

ジャズテイストに近いものもランクインしているので、変則的な楽曲で発表会に挑戦したいという方は、ぜひ最後までじっくりとご覧ください。

もくじ

【上級者向け】ピアノ発表会で挑戦すべきクラシックの名曲を厳選

ピアノのために 第1曲 プレリュードClaude Debussy

クロード・ドビュッシーが1901年に完成させた全3曲から成るピアノ曲集『ピアノのために』。

古典組曲の形式に全音階や半音階といった革新的な技法が盛り込まれたドビュッシーらしい作品であり、「ドビュッシー独自のピアニズムの始まり」などと評されています。

第1曲の『プレリュード』は、繊細なタッチと大胆な表現が求められる非常に華やかで弾きごたえ抜群の1曲!

上級者の方には、雰囲気の異なる3曲を通して演奏するのもオススメです。

ゆり

ハンガリー狂詩曲 S.244 第2番 嬰ハ短調Franz Liszt

ピアノの魔術師フランツ・リストが手掛けた『ハンガリー狂詩曲』は全19曲。

なかでも第2番は特に知名度が高く、リスト自身やフランツ・ドップラーによって管弦楽用に編曲されたものも、たびたび演奏されています。

難易度の高いことでも知られている作品ですが、特に曲の終わり近くに設けられたカデンツァは腕の見せどころ。

自作のカデンツァを挿入して、より華やかに仕上げているピアニストもいます。

楽譜のまま弾きこなすだけでもハードな曲ですが、よりオリジナリティあふれる演奏を目指したい方は、挑戦してみてはいかがでしょうか?

ゆり

歌曲集「冬の旅」より「菩提樹」S.561 R.246Schubert=Liszt

フランツ・シューベルトが、ドイツの詩人ヴィルヘルム・ミュラーの詩をもとに作曲した連作歌曲集『冬の旅』。

ドイツリートの名作として知られるこの曲集の第5曲『菩提樹』は、シューベルト研究家が「ほとんど歌えないほど美しい」と称賛するほど、甘美な旋律で多くの人々を魅了し続けている作品です。

ピアノの魔術師フランツ・リストによって壮大なピアノ作品へと変化を遂げても、原曲の繊細な美しさはそのまま!

高度なテクニックを要する作品ですが、技巧面だけに注目せず、シューベルトが作り上げたやさしい世界観を表現できるよう、原曲を聴いてイメージをふくらませましょう。

ゆり

ロンド・ブリランテOp.62Carl Maria von Weber

ロマン派初期に活躍し、オペラや劇付随音楽、協奏曲などの作曲家として知られるカール・マリア・フォン・ウェーバー。

『ロンド・ブリランテOp.62』は、そんな彼が残したピアノ作品の一つで、『華麗なロンド』『戯れ言』などのタイトルでも親しまれています。

この曲はドレスデンの宮廷のサロンで演奏するために作曲されたもので、上品な華やかさと次々とやってくるオペラを思わせる場面転換が魅力的な作品となっています。

細かい音の粒をそろえ正確に弾くのはもちろん、曲調の変化にも注目してスケールの大きな演奏に仕上げましょう。

ゆり

即興曲 FP176 第15番 ハ短調「エディット・ピアフを讃えて」Francis Poulenc

フランスの作曲家フランシス・プーランクが作曲した15のピアノ即興曲のなかでも、甘く切ない雰囲気で高い人気を誇る『エディット・ピアフを讃えて』。

その名のとおり、フランスの国民的象徴として今なお愛され続けているシャンソン歌手、エディット・ピアフさんに献呈された作品で、主題にはシャンソンの名曲『枯葉』のモチーフが使われています。

この曲が持つ大人な雰囲気を表現するためには、緩急や強弱などの工夫が不可欠!

実際にシャンソンを聴いて、テンポの動かし方などを研究してみるとよいかもしれません。

ゆり

ノクターン 第8番 Op.27-2Frederic Chopin

難曲の多いショパンの作品のなかでも、特にオススメしたいのが、こちらの『ノクターン 第8番 Op.27-2』。

ショパンと言えば左手の伴奏形が難しいことで知られていますが、本作でもそれは健在で、大きな跳躍を含む分散和音の伴奏型が用いられています。

右手の単旋律で見られる装飾的変化も印象的で、非和声音を盛り込んだ即興的なパッセージが登場します。

さらに、演奏が進むごとに、それらのパートの使用頻度が高くなっていくため、体力的にも相当な実力が求められる難曲です。

Ryo

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