ピアノを楽に弾くには?「脱力」を考えてみよう「指先」編
ピアノを弾くときに脱力というのは大変重要ですが、なかなか簡単にできるようになるものではありあません。
では脱力はどうすればできるのか、いくつかヒントを載せていきたいと思います。
今回は、脱力に1番最初に必要な「指先」のお話です。
はじめに
皆さんがピアノを弾くとき「1番難しいなぁ」と思うことは何ですか?
楽譜を読むのが大変、時間がかかる、両手で一緒に弾くのが難しい。
ピアノを始めたばかりのときは特に、いろいろ悩みがありますよね。
でも私が生徒に教えてるときに、「あぁ難しいなぁ」と一番感じるのは「脱力」なんです。
これは教えてすぐできる、というものではないのでなかなかの忍耐を必要としますが、努力していると、あるときふと「もしかしてこれかな?」という感覚になるときが必ず訪れます。
脱力ができればピアノを弾くのも断然楽になるし、何より音の響きが変わってきます!
うれしいことばかりなんです。
脱力の鍵は指先!指先をどう使う?
意外に思うかもしれませんが、最初は指先を「鍛(きた)える」ことから始まります。
なぜなら、ピアノの鍵盤上に唯一触れているのは指先だけで、指先がしっかりしていないことには、いくら脱力といってフニャフニャになったところでピアノは弾けないからです。
指先があっての脱力。
写真の人差し指の矢印が書かれた関節がとても重要で、この関節を使って弾くことがそのまま指先で弾くことに繋がります(この関節を使って指先で鍵盤を引っかけるイメージです)。
それらを意識して、ご自分のお手持ちの曲をゆっくり片手ずつ弾いてみてください。
または曲でなくても構いません。
1音だけでもいいです。
指を変えるのも忘れずに。
指先を鍛えられる遊び
初心者の方の中には、幼稚園児や小学生など、小さい子どもさんが多くいらっしゃいます。
彼らにも楽しんで指先を鍛えてもらえるような、指先を使ったゲーム感覚でできる遊びをご紹介します。
もちろんピアノの練習に飽きてしまった大人の方も、気分転換にどうぞ(2人で遊びます)!
- 1本の鉛筆を用意します(ない方はボールペンやシャープペンでもいいです。私も手持ちに鉛筆がなかったので、写真ではシャープペンシルを使っています)
- 緑色で書かれているように、先ほどの関節を意識して、人差し指と親指で円を作るような感覚でペンを持ちます。相手の方も逆の先端を同じように持ちます
- オレンジ矢印方向に相手とひっぱり合ってください。綱引きの指先バージョンといった感じでしょうか。相手から鉛筆を取り上げられたら勝ちです!
- 同じことを中指と親指、薬指と親指といった感じに指を変えて左右の手でおこなってください
大事なことは、お互い同じ指、同じ手でやることです。
一方が右手で一方が左手というのは、ハンデが大きすぎるので避けてください。
遊ぶ際には、芯の先などに手が刺さらないように気を付けて遊んでください。
そうやってお友達や親兄弟と遊び感覚で指先を鍛えられてると思います!
まとめ
少しピアノから離れた目線で、指先の鍛え方についてお話しました。
指先の基礎ができて、初めて手首や腕などの脱力の段階に入ります。
道のりが長いですが、ぜひ脱力に興味を持って読んでいただけたらうれしいです。
ではまた次回!
ライタープロフィール
ピアニスト
竹中 千絵
ドイツのシュトゥットガルトでピアノを学んだ後、現在ドレスデンのパルッカシューレというバレエ大学にてバレエコレペティ(バレエのピアノ伴奏者)として勤務しております。
ピアノ教育に関する記事とともに、徐々にこちらでの生活もアップしていけたらと思います!
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