ボイストレーニング・発声練習の前に確認しておきたい発音の基礎知識
皆さん、ボーカルライフ、楽しんでいらっしゃいますか?
今回はボーカルの基本の一つである「発音」について書いてみます。
ちょっとしたことで印象が大きく変わるだけに、基本と言えど非常に大事です。
ボイストレーニング(発声練習)やボーカルレッスンの前にぜひ確認してみてください。
発音ははっきりと
まずは、はっきりと発音する、ということが基本です。
- 「あ」なら、口の形を「あ」にきちんとする。
- 「い」なら、口の形を「い」にきちんとする。
- 「う」なら、口の形を「う」にきちんとする。
- 「え」なら、口の形を「え」にきちんとする。
- 「お」なら、口の形を「お」にきちんとする。
基本はすべて同じということです。
ボイストレーニング・発声練習やボーカルレッスンなどで、一つの言葉だけ発声しているときにはできるものですが、実際に歌を歌い始めると、急に発音がこもってしまう人は、多いものです。
例えば「青い海」と歌いたいとき。
「あ」「お」「い」「う」「み」
と、ゆっくりでいいので「口の形をきちんと作る」ということを意識して発音してみてください。
結構、口が動きませんか?
これを、曲のテンポに合わせて、素早く動かさなければいけません。
この動きができていないと、発声時に口が閉じた状態になり、こもった音になってしまいます。
初めのうちは、口の動きを意識しながら発音するようにした方が良いでしょう。
意識しなくても口の形が作れるようになり、はっきりした発音ができるまで、要練習です。
発音の注意が必要な言葉
- 歯擦音のサ行、ザ行(サ シ ス セ ソ、ザ ジ ズ ゼ ゾ)
- 破擦音のタ行(タ チ ツ テ ト)
- 破裂音のバ行(バ ビ ブ ベ ボ)
あたりは、気を付けるべき言葉だと思います。
これらの言葉、とくに「カッコよく歌いたい」という場面で、勢いをつけて発音したくなる言葉たちです。
例えば、EXILE「Rising Sun」「ラーイジーン サーン」ですね。
カタカナで書くとダサいですが…
これを、「ラーイズィーン スァーン」とやってはいけません。
・・・いや、EXILE本人も多少はやっているので、やってはいけないというより、やりすぎてはいけません、と言うべきでしょうか。
これは、2つ理由があります。
- 発音がねっとりとしすぎる
- 息が出すぎる
ということ。
「発音がねっとりとしすぎる」というのは、例えばカラオケなんかで「カッコつけすぎてて逆にダサい」という歌い方をしている人、見かけたことありませんか?
まさにそれです。
発音を崩すにしても、崩し具合が大事です。
やりすぎてないかどうか、注意してください。
もう一点「息が出すぎる」というのは、「ジ」を「ズィ」などと発音すると、子音の「Z」の発音が強くなりすぎて、思いっきり息が出てしまうことになります。
そうなると「吹かれ」という現象がおこるのです。
マイクに必要以上に息が吹きかかり「ザー」という雑音になってしまう現象です。
最後に
発音は、はっきりとする、というのが基本中の基本です。
発音を崩して歌うのは、それからです。
もし崩すにしても「気を付けるべき言葉」というのもあります。
サ行、ザ行、タ行、バ行などでしたね。
崩しすぎや、マイクの吹かれに気を付けながら発音して下さい。
僭越(せんえつ)ながら、著者のブログでも細かい発音について書いた記事がありますので、併せてお読みいただければ幸いです。
コチラです。
それでは、楽しいボーカルライフをお送りください!
ライタープロフィール
ボイストレーナー
でんすけ
大阪で活動するボイストレーナー。
プロの卵たちを育成中です。
ボイトレに関するブログも更新中ですので、当「スタジオラグへおいでやす」の記事と併せてぜひご覧ください。
また、最近DTMも始めて少しずつ曲を作るようになりました。
練習で作ったインストっぽい曲をSoundCloudに載せていったりしているので、ご興味持っていただけると幸いです。
SoundCloud:
https://soundcloud.com/densuke_osaka
ウェブサイト:http://dn-voice.info
Twitter:densuke_snail