【開発者が語る】Qactus(カクタス)は本当にギター挫折者をゼロにできるのか?
ビギナーのおよそ8割が挫折すると言われる、ギター。
そんな悲劇を過去のものにしたい、という強い想いが、これを開発させるに至りました。
「Qactus(カクタス)」です。
今回この場をお借りして、開発者である私の立場からQactusについて解説します。
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もくじ
Qactus(カクタス)開発者、きりばやしひろきです
私は、ギター挫折者をゼロにするために開発され今年6月に発表された「Qactus(カクタス)」(Quiree株式会社+株式会社ユニ研・共同開発)の開発者で、株式会社日本旅行とのタッグで2003年から既に14年間述べ200回に迫る回数を開催し続けているQ-sai@楽器挫折者救済合宿(http://q-sai.net)をはじめ、書籍及び連載等の執筆、TVラジオなどの各メディア、等を通じ、世界の楽器人口あるいは音楽人口(=Music Lover)を増やすこと、その一点に目的を絞って活動しております。
写真:楽器フェア会場ワークショップイベントの様子。100人のギター未経験者を経験者に。
写真:NHK・Eテレ「あなたもアーティスト、挫折者救済、きりばやしひろきのギター塾」オフィシャルテキストブック
写真:NHK・Eテレ、レギュラー番組収録の様子。パートナーの兵藤ゆきさんと。
このたび、活動を支持してくださっている多くの方々から「Qactusについての誤解がネットに流出している」との情報をいただきました。
情報提供者である彼らと、Qactusに関して日々尽力くださっている方々、楽器挫折者救済合宿をはじめとする音楽人口を増やす活動に関して常々多大なるご支援ご協力をいただいている多くの方々のため、今回、本人の筆でここに投稿させていただくことにしました。
これまで世にないもの(あるいは手段)であるため、開発初期段階のコンセプトを煮詰めている頃からこのような誤解は想定していたのですが、やはり開発者の立場としてきちんと正確な情報を世に伝える責任があると思いますので、この場を借りてQactusに関する「よくある誤解」についてひとつひとつ紹介させていただきます。
すでにオフィシャルサイトを読んだ方はもうご存じのことと思いますが、Qactusは現場で目に見える成果を上げ、「ビギナーの8割」といわれる挫折者を「第二段階(=Qactusを卒業し、自分の力で伸びてゆく期間)」へと導いています。
実は、これに代わる有効打というのは未だ業界全体としてきちんと持ち得ておらず、5人に4人(=5本に4本)もの挫折者(=器)を産み出し続けているという現状に対し、Qactusは唯一の有効打として各国からも期待の声が寄せられています。
写真:コミュニティFMに共同開発者・鳥居氏(株式会社ユニ研)と出演。
しかしながら人類が初めて手にするもの(あるいは手段)であるがゆえに、安易な先入観でQactusを「ギターを簡単にするオモチャ」だと勘違いする人がいます。
ギターに限らず、楽器は決して簡単ではありませんし、表現の幅としてむしろ難しくあるべきと私は常々そう信じています。
とくにギター経験者がQactusをパッと見て「ギターを簡単にするオモチャ」だと思い込む傾向があります。
8割の挫折者を救う唯一の有効打と成り得る非常に有益なものであると思いますし、何より無数の挫折者と放り投げられた無数のギターたちの未来のためにも、最後まできちんと読んでいただけたらと思います。
写真:ニッポン放送の人気番組「ラジオビバリー昼ズ」東MAX貴博さん ・神保アナと
Qactusをギターに取り付ける際の誤解
「弦を一本一本持ち上げて取り付けなきゃならない」あるいは「結構な力が要る」などといった誤解がごく少数あるようですが、弦は持ち上げちゃダメです。
ワンタッチ、ワンアクション、指一本でOKだよと付属のマニュアルに図解されています。
誤った取扱いをしないためにも、マニュアルはきちんとお読みください。
オフィシャルサイト「FAQ」の上から三番目のQ&Aを読んでください。
取り付けの様子がわかる動画
誤った装着方法で、ギターを傷つけないように注意してください。
Qactusは、正しく使用すれば、さまざまな機能を発揮する機能の結晶です。
Qactus着装時に弦が少し硬くなる、についての誤解
実はQactus、開発初期段階ではカポの原理で弦を柔らかくする予定でした。
「ギターを簡単にするオモチャ」だったらその選択を取ったと思いますが、Qactusは「ギター挫折者をゼロにするツール」です。
体を鍛えに行った先のジムのマシンたちがどれも軽かったら、目的は果たせないですね。野球の練習用バットが本物よりも軽かったら、向上心あるバッターが向上できないですね。向上するのに必要なストレスというのが何事にもあって、避けて通ると成せません。
Qactusを卒業すると必ず自力で挑む第二段階の壁がやってきますが、その壁を突破するために必要な修行として「作業は簡単だが少しだけ押さえにくい」というところで経験を積む必要があります。
つまり、指先の忍耐力や感覚を得たのちに味わえる「押さえやすい」という喜びは、過酷な第二段階を乗り越える力になるんです。
それと念のためですが、ギター経験者がQactusを使用すると「弾きにくい」と感じます。それは当たり前の話で、自転車に乗れる子が補助輪付き自転車に乗って「乗りにくい」って感じるのとまるで同じ理屈です。
これは、8割が挫折するギターの悲劇に対し業界が事実上50年以上も放置してきた問題であり、そこに対してかれこれ15年も有効な対処方法を現場で培ってきた「楽器挫折者救済合宿」のひとつの答えです。
公式サイト上でも上記について詳しく説明をしていますので、ぜひご一読ください。