バンド女子が語る。社会人がバンドをやるにあたって学んだこと
社会人バンド4年目(だっけ?)になったところで、あくまで社会人としての平日稼働と平行してできる範囲でということを念頭において、自分なりに選び方とか自分のために雑多にまとめてみた。
もくじ
まず明確にしておいた方がいいこと
- 活動ペース
- 金銭的余裕
- 人間関係
この3つは確実に押さえておく必要がある。
詳細は後述する。
バンドの見極め方
安直に「当方、プロを目指しています」という触れ込みを多用する
ハッキリ言ってこの文言を軽々しく使うバンドに限ってまともな活動はしていないと断言する。
音源がないHPがないバンドがほとんどで、果たしてバンドと言っていいかどうかも解らないくらい実情は混沌(こんとん)としている。
徐々に音源もHPも作っていくと言っても社会人は時間が膨大に余っているわけではないのでこの時点でNG。
まったくのゼロからプロを目指したい人間にとってはむしろ好都合かもしれない。
それに自分的には根拠なく大風呂敷を広げるようなことを平気で言う人間はどの界隈(かいわい)においても信用していない。
ホームページがない、またはあきらかに古い
今はもうほとんど無いとは思うが携帯サイトのみ、個人HP初期のようなモッサリとしたデザインしかないバンドは避けておいた方が無難。
バンドのイメージを見せるうえで重要なホームページ。
独自ドメインでランニングコストを払っているということは金銭的にも多少の余裕があると判断する。
また、ホームページのデザインや情報量からバンドを大切にしている。ということが伝わってくるので非常に重要な判断材料となる。
また余力があればレーベルの所属の有無、レーベルに所属しているバンド、よく対バンしているバンドのHP、よく出入りしているライブハウスのHPなどもチェックし、どんなシーンで活動しているのかをあらかじめリサーチしておくと想像が付きやすいかもしれない。
可能な限り実際にライブを見に行く
自分のやるということを想定して実際に自分の目と耳で見に行く。
ライブハウスの雰囲気やどんな人たちがフロアにいるかも確認できるので。
メール連絡での文言が雑でないかどうか
メールに関しては必ずしも上品である必要はないが人柄が見えると安心するもの。
あからさまに無礼なメールの時点の場合は、やりとりするだけ時間の無駄になるのでそこで切り上げる。
何を勘違いしているのか、こういった輩が結構多かった。
参加する立場として今後トラブルに巻き込まれないためにも的を絞って厳しく見ていく必要がある。
続けるかどうかの判断材料として
活動規模と今後の展望について
具体的な活動規模や今後どういった展望があるのかどうか。
またそれが現実的かどうか。
ここをヌルくしていると自分の生活を切り詰めることになるためしっかりと話をする。
活動規模が自分と噛み合わなければ正直に言えばいいことなので、ここはしっかりと双方で納得いくようにする。
金銭的な面
バンド活動費としての支払いは必ず発生する。
この時に定額あるいは明瞭な理由で金銭のやりとりができるかどうか。
自分の生活と照らし合わせて無理のない範囲でできるかが大切。
また突然の出費に備えてのある程度の蓄えは必要。
無理なスケジュールでないか
勝手に決めて「この日やるから」とメンバーに伝える一方通行のやりとりは論外。
あくまで仕こと、家庭等の両立をするということを念頭に置いて活動する。
独りよがりな話にならないメンバーが一人でも居そうな匂いがしたら、ここで切り上げておく方がいい。
自分の能力をきちんと考えること
正直、自分はかなり背伸びした方だ。
ここはしっかりと見極めることで無理のない程度に成長・変化できる。
でないと、例え傍から見て大したことない行動であっても燃え尽き症候群のような心の筋肉痛がジワジワと襲ってくる。
ここでもあくまで保つのは自分のペース。
バンド内の人間関係を構築するにあたって
バンドは会社ほど社会人ベースで動いていなく、メンバー同士の我や素がとても出やすい。
そしてパワーバランスが多少ある。
そこをまず許容できるか否か。
それでも言いたいことが言えない雰囲気は毒でしかないので、自分自身の意見もまともに言えないような環境ならば離れる、あるいはコレが一番の策だが
「何でも遠慮なく言える自分を育てること」
ここは本気で重要なことなので何百回としつこく書く。
何はなくとも、最終的には「人柄」「人間力」人としてという最低限の部分。
その人が例えどれくらいコネクションがあろうが、いかにすばらしい仕事をしていようが何か権威があっても、それはその人の外側でしかないのでそこをさっぴいて付き合いたいか付き合いたくないか。
また、今後付き合っていくにあたって自分が許容できる範囲はどれほどなのか。
自分のこともできるだけ客観的にどういった人間なのかを考えておく必要がある。
ここからは余談
周りに流されすぎないこと
そのシーンにおいて、どれだけすごいと言われてるような人がいてどれだけすごいと言われる事柄があっても自分が本当にすごい・好きと思わないならその流れに従わない方がいい。
自分自身なにも持っていないからと、気負う必要は一切ない。
自分自身ですごいとか好きとか決めること。
自分がどうしてやりたかったのか、何をどんな規模でやりたかったのか自分の基準で自分の価値観で何度でも決める、思い出す必要がある。
ハッキリ言って飲み会なんかどうでも良い。
一度そんなこともしてみたが自分には全く合わなかった。
顔が広まればきっとブッキングとかの幅は広がるだろうという淡い期待も込みで。
でも、それは自分には必要のなかったこと。
自分に必要のない無理をした行動は必ず仇となる。
結果、全く興味のカケラもないイベントの誘いしか来ないという痛い経験になった。
それから毎度毎度行かないことを察知しながらも頻度を無視して連続的に誘い続けるのは質の悪いDMのようなもので間接的にバンドとしての信頼を落とすことになる。
自分は、だいぶ捻くれた人間なので意地でもこういった誘いをするバンドのライブには絶対に行かないと思うタチだ。
SNS上の告知について
再開したTwitterは「ほぼ」告知として使うことにした。
フォロワーの見る見ないの判断に委ねて遠慮なく告知している。
告知だらけで嫌というなら遠慮なくフォローは外してもらって構わないということ。
情報の選択はそれぞれに任せる。
とまぁ偉そうに能書き垂れているが、広報・広告に関してバンドマンは毎度考える。
需要がない、あるいは供給過多によってお客様が分散する。
そういった現実を直視するのは結構キツかったり。
それでもやっぱり来てほしい。
どうしても来てほしい人にはめったにやらないがDMを通じて伝えるようにしている。
最近思うのは、自分が良いと思うものは自信を持って伝えたいということ。
バンドも、その1つ。
オラんとこのバンド自慢をできないのであればそもそも活動しない方がいいんだということ。
どういったキャラクターでやるのか
自分はもう素でいいと思った。
というか最初から作る必要もなかったし。
だから今後もこういう感じで。
終わりに
バンド活動は比較的入り口から今まで運よく順調に行っていて本当にありがたいと思う。
それでもやはり人ありきのものなので、色々と考えたり落ち込んだりとあったが、それでも自分は今後もる限り続けてライブをしたい。
カンニングペーパーはなく手探りだった数年前の自分のためにまとめた。
バンド活動は、大変だと感じる部分もあるし気落ちすることもあるけれども、社会人だけして生きていた頃よりははるかに充実している。
でも、どこに行くにも何をするにしても他人に優しくするよりも、まずは自分に対しての扱いを優しくするべき。
自分を削って得た物は簡単に壊れるよ。
だからしっかり自分で選んでいこう。
そうやって選んだものは間違えないから。
じゃ、また。
ライタープロフィール
ボーカリスト
RINO
爽やかラウド系ツインボーカルバンド MECHANICAL TEDDYのボーカル
ウェブサイト:http://mechanicalteddy.com
ブログ:http://mechanical-rino.hateblo.jp
Twitter:RINOMECHANICAL3
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